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論文を先に発表するのは俺だ!――科学者育成シミュレーション「PRINCIPIA」

その他

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17世紀のヨーロッパを舞台に科学者たちがしのぎを削る、科学者育成シミュレーション「PRINCIPIA PERFECTUS」のご紹介……はまだできないので、その元となったフリーゲーム「PRINCIPIA」のご紹介。iOS版もあります。


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概要

  • ジャンル:科学者育成シミュレーション
  • 発表年:1999年(iOS版は2013年)
  • 開発者:広田紳(TOME)氏(氏のサイトはこちら
  • フリーゲーム(iOS版は240円)
  • 第4回アスキーエンタテインメントソフトウェアコンテスト準グランプリ作品(2017/04/07以降はダウンロードできなくなってしまったようです)

17世紀のヨーロッパを舞台に、当時の著名な科学者たちとなって、学習し、研究し、実験道具を作り、論文を書き、科学者としての名声を得、自然の真理を解き明かしていく……という、科学者育成シミュレーションです。

記事トップやアイキャッチに使った画像は、本作のリメイク作「PRINCIPIA PERFECTUS」のもの。こちらは現在開発中のようです。

「PRINCIPIA」は発表年が1999年と今から17年も前ですが、今のWindows10でもちゃんと動きました。

ちょっとだけやってみる

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まずプレイする科学者を選択します。プレイできるのはニュートン、ライプニッツ、フック、カッシーニなど、17世紀後半に活躍した科学者12名。ニュートンはおそらくみなさんプレイされると思うので、この中で一番若いゴットフリート・ライプニッツ(21歳)でやってみましょう。史実では微積分をニュートンと独立に発見し、現在も使われている微積分の記法を発明した人です。

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能力値はこんな感じ。史実で大きな業績があった数学の適性がずば抜けています。ただ、数学と力学以外の適性はお寒いかぎり……。知識はゲーム中で上げることができますが、適性はアイテムによってしか上げられないので、とても重要です。

また、ライプニッツは最初からアイテム「計算機」を持っており、数学適性がプラスされています。

メイン画面

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メイン画面はこんな感じ(フルHDだと解像度が大きすぎてスカスカになってしまうので、ウィンドウを寄せています)。左側に地図が表示されていますが、全然使いません。使うのはほとんど右側のコマンドとパラメータのウィンドウです。

ゲームは1ヶ月ずつ進行し、コマンドを実行して研究を進めていきます。研究のパラメータが上がると理論の考案や発見があり、理論の場合はそれを検証して完成度を高めた後に論文作成、学会に論文を提出し、受理・不受理が決定されるという流れです。

論文が受理されると、研究費がもらえると同時に科学者の名声が高まります。充分名声が高まれば、まずわずかながら収入が得られる「科学者」になることができ(最初は無収入の「学生」)、さらに名声を得れば学会への入会が認められ、そうすると学会の研究員となることができます。最終的に学会の会長になることがこのゲームの目的のひとつと言ってもいいでしょう。

資金援助

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研究を続けていると、こんな風に他の学者から資金援助をしてもらえることもあります。ライプニッツは博士号を取ったとはいえいまだ貧乏学生には違いないので、ありがたくもらっておきます。

ちなみにカッシーニはフランス(出身はイタリア)の天文学者で、ゲーム内では初期からパリ科学アカデミーの研究顧問となっています。

研究の進展

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ゲーム開始から1年半後の1668年9月、ライプニッツは研究テーマとしていた数論で2つの理論の着想を得ました。ここは「円周率は無理数である」という理論を検証して論文にしてみましょう。史実では1761年にならないと証明されないテーマです。

論文作成

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およそ半年後の1669年2月、論文が完成。完成度は高いですが、重要性が低い……。とりあえず学会に送ってみましょう。受理されれば研究費ももらえますし。

学会はロンドン王立協会とパリ科学アカデミーの2つしかありません。権威では劣りますが、資金援助してくれたカッシーニがいるパリ科学アカデミーに論文を送ってみます。

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無事に受理され、研究費もわずかながらもらえました。この研究費を使ってさらに研究を進め、名声を高め……とゲームを進めていきます。

その他

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一旦公表した論文は、完成度や支持率が低いと批判されたときに撤回させられてしまうことがあります。また、逆に自分から論文を批判して撤回させることもできます。そのあたりは駆け引きですね……。

また、他の科学者たちも当然研究して論文を発表しますので、自分が論文を書こうとしているテーマで先に論文を発表されてしまうことがあります。そうならないように急いで論文を発表するというのも手ですが、完成度が低いと上で述べたように批判されて撤回させられてしまうこともあります。

競争しなければ完成度の高い論文をじっくりと作れますので、他の学者の動向や自分の適性を見て、研究テーマをよく選定するというのも大切です。


というわけで、えらく昔のゲームですが、リメイクされるというニュースを見てご紹介しました。

このように、科学雑誌「Newton」も注目しているようです。

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