パラド社発の宇宙4Xゲーム「Stellaris」の開発日記#19が更新されていましたので、その内容をご紹介。
前回:開発日記#18――艦隊戦
2016/2/10 #20へのリンクを追加。
概要
開発日記#19は、外交について。
- 基本的な外交モデルは、パラドックス社のこれまでのゲームとほとんど同じだ。
- すべての帝国は自分以外のすべての既知の帝国に対する態度(opinion)を持ち、外交行動・イベント・国内政治によって態度が影響を受ける。帝国の精神性(ethics)ももちろん重要で、平和主義の帝国なら侵略戦争に対して異星人嫌いの軍国主義帝国とは相当異なる反応をするだろう。
- 「Stellaris」では、帝国間の取引はとても直接的なことがらだ。プレイヤーは長く続く双方向の取引を締結することができるし、取引可能なものについてはほとんどが外交行動で取引することができる。
- 例えば、相手に毎月金属を支払う代わりに、5年間の軍事通行権と宙図の提供を受けたり、あるいは他国の脅威を感じている国に対して、独立保障と不可侵条約の締結を申し出、代わりに希少資源であるガランティウム(Garanthium)の提供を受けることができる。
- 単に贈り物をしたり、要求したいものがある場合は、取引条件の片方を空白にすればよい。
- しかし、こうした取引は対等な帝国間でのみ行われる。だが、これ以外にもなにかを得る手段はある。それはより安定的な外交関係だ。
進貢国(Tributary)
- 進貢国は、彼らの収入の一部を月ごとに強制的に宗主国に支払わせる関係だ。大抵の場合は戦争に負けてそうなることが多い。
- 戦争に際しては、宗主国は自動的に守ってくれはしないので、進貢国は彼らが軍事力を蓄えて隷属を終わらせる要求をするか、独立戦争を仕掛けるまで、極めて不運な立場に置かれる。
保護国(Protectorate)
- 保護国は技術的に進んだ帝国の保護下に入っている国だ。保護国は、宗主国が既に研究した技術の研究について大きな研究ボーナスをを獲得し、技術的に充分進んだら、自動的に属国に変化する。
- 技術的に啓蒙されるすべてのFTL技術を持たない種族は、自動的に保護国となる。
- 宗主国は毎月政治的影響力を獲得し、銀河のコミュニティの新たなメンバーの永遠の謝意を得ることができる。
属国(Vassal)
- 属国は国のほとんどを宗主国に管理されている国だ。宗主国の戦争には侵略戦争・防衛戦争問わず自動的に参戦し、外交関係や外交政策について自治権がない。また、宗主国によって外交的に併合されるリスクもある。
従属国(Subject)側の行動
- すべてのタイプの従属国は「自由の要求(a Liberty Desire)」を持つ。従属国の自由の要求が極めて高くなった場合、彼らは独立戦争を始める可能性が出てくる。弱みを感じるときまで機会をうかがうのだ(厄介な戦争、広範囲の反乱、銀河の危機など)。
- 自由の要求はいくつかの異なるパラメータを混ぜあわせたものだ。そのうちの大きなものが宗主国に対する態度、同じ宗主国に従属するすべての従属国の軍事力、そして彼らの主張を支持してくれる誰かがいるかどうかだ。
- 他のパラドゲーから、他の帝国の属国の独立を支援することができるということは想像できるだろう。それによって(彼らの宗主国に対して支援者が艦隊を差し向けると考えて)自由の要求は大きく高まり、反乱を起こすかもしれない。もしそうなったら、彼らを支援している帝国は、彼らの独立戦争に自動的に参戦する。
その他
- プレイヤーは小国に対して独立保障を与えることもでき、彼らが攻撃された場合は自動的に参戦する。
- 先進国間の複雑な外交関係をよりリアルにモデリングするため、もうひとつ重要な外交行動を追加した。それが侮辱(the insult)だ。これによって相手に対して敵意を明らかに表明することができ、お互いの関係を急速に悪化させることができる。
質疑応答
Q1:外交交渉の回答はイエスかノーかはっきりと返ってくるの?
A1:AIははっきりとイエス・ノーを回答してくる。また、回答を待つこともない。
Q2:EU4みたいに従属国はいくつまで持てるというような制限はある?
A2:キャップが必要か、それとも自由の要求だけで充分かをテスト中だ。
来週は、戦争と和平について。
次回:開発日記#20
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