「Hearts of Iron IV」開発日記2017年6月7日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は音楽・枢軸国の従属国レベル・アチーブメント・AI・UIについて。
前回:開発日記2017年6月6日――1周年記念(と無料DLC)
概要
開発日記2017年6月7日は、音楽・枢軸国の従属国レベル・アチーブメント・AI・UIについて。
音楽
この節はミュージックコンポーザーのAndreas Waldetoft氏によるものです。
- 私たちは早い段階から真に攻撃的な戦争音楽を作ることに決めており、それは生のオーケストラであるべきだと思っていた。東ヨーロッパに焦点を当てたDeath or Dishonorのための素晴らしいオーケストラは、ハンガリーのブダペストフィルムオーケストラだ。
- これはある曲の特に難しいところをやった後の様子だ。私は楽器を投げつけられても大丈夫なように防弾ガラスの後ろにいる。
- ある一曲の一部をお聴かせしよう。15/8拍子から7/8拍子になるこの曲の最後の部分は、私がガラスの後ろに隠れなければならなかった部分の一つだ。
枢軸国の自治度レベル
- TFVの自治度システムのフォローアップとして、私たちはファシスト国家にも特有のレベルをつけたいと思っていた。これにはなかなか突破口が見つからなかった(ファシスト国家はさらに戦争を続けようとするため、これは従属国を支配下に置き続けるのに役立つ)。すべての新たなレベルでは宗主国から装備のライセンスを無料で得ることができ、非常に強力なものとなりえる。
- 衛星国(Satellite):
- 従属国に対する人的資源要求量(Subject manpower requirement)40%
- 宗主国との貿易ボーナス40%
- 宗主国の貿易コスト-40%(注:宗主国が従属国から資源を輸入するときに必要とする工場数を指しているようです)
- 全体の自治度上昇-30%
- 宗主国からの無料のライセンス
- 帝国保護領(Reichsprotectorate):
- 従属国に対する人的資源要求量70%
- 宗主国との貿易ボーナス60%
- 宗主国の貿易コスト-60%
- 宗主国への民需工場移転率25%
- 全体の自治度上昇-30%
- 宗主国からの無料のライセンス
- 国家弁務官区(Reichskommisariat):
- 従属国に対する人的資源要求量90%
- 宗主国との貿易ボーナス100%
- 宗主国の貿易コスト-90%
- 宗主国への民需工場移転率25%
- 宗主国への軍需工場移転率65%
- 全体の自治度上昇-30%
- 宗主国からの無料のライセンス
アチーブメント
- Death or Dishonorでは10のアチーブメントを追加する。新しい国家に2つずつ、無関係のものが2つだ。
- The Balkan Powder Keg:ユーゴスラビアで第二次世界大戦を始める(例えば、枢軸国か連合国の一員となってプレイヤーが相手陣営と戦争を始める)。
- Huge-oslavia:ユーゴスラビアで隣国すべて(オーストリア、ハンガリー、ルーマニア、アルバニア、イタリア、ギリシャ)を占領する。
- Miklos Horthy and the Habsburg Prince:ハンガリーでオーストリア=ハンガリーを復興する。
- Better than the Szent Istvan:Miklos Horthyを海軍指揮官とし、戦艦を建造する。
- Czechmate:チェコスロバキアで、連合国と戦争状態のときにオーストラリアのキャンベラを占領する。
- The Munich Disagreement:チェコスロバキアで、ドイツと戦争中にミュンヘンを占領する。
- Neither Death nor Dishonor:ルーマニアで、始めたときに領有しているすべてのステートを領有した状態で、モスクワかベルリンを支配した状態でゲームを終える。(注:コメントにて解説していただきました。ありがとうございます)
- Death or Dishonor or Cake:ルーマニアで始めたときのすべての隣国の一部を領有する。
- Lethal Straight:7大国のうち5か国以上からライセンスをもらう。
- En Svensk Tiger:スウェーデンで、ドイツからティーガー、またはティーガーIIの生産ライセンスを得る。
AIアップデート#3
- これについてはチェンジログから直接話題を取り上げるのがよいだろう。さっそく見ていこう。
AIの計画とその実施について
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- 全体的には、ほぼすべての状況でのAIの計画の使用を改良した。実施の時期の決定と再立案、攻撃への集中時のどちらもだ。(?)状況によってこれは小さな影響かもしれないが、大きな視点ではAIがより反応よく活動的になる。
新たな役割の機能の興味深い使用
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- 新たなトリガーも合わせて、AIは特定の役割で敵の装甲値や貫通力に対応できるようになった。この2つについてのトリガーは諜報に基いているため、暗号の研究も重要となり、これを高く保つことで推定を間違うようになる。MOD制作者には、ゲームの状態におけるさまざまなことで発動する役割や師団設計について、より面白いものをひらめいてもらいたいと思っている。
AIの研究
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- 研究については、AIを引き止めていたものが多くあった。例えばドイツは中戦車だけをテンプレートに入れて生産しており、間違った技術を選んでしまうとそれがおかしくなってしまう。私たちはAIセクションのウェイトの調整といくつかのトリッキーなタイミングの問題の修正を行った。これはずっと後になってから取ればいいのに、しばしば長期的に見て間違った技術を選んでしまうというものだ(そのため、以前は先行研究の時間を短縮する方針などを取っていた)。これは広くAI国家の助けになり、特にドイツとソ連はその最たるものとなるだろう。
大臣と法律
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- AIを改良するとき、本当にさまざまなところで競合することがある(日本と中国の対立は改良された戦闘計画AIでは1.5年で終わってしまった)。こうしたことに史実の観点からバランスをとる前に、私たちはできる限り両方でプレイしてもよいように確認しようとしており、中国が最終的に負けてしまうということも多くあった。これは法律や大臣が正しく選択されていないからだ。そこで、私達はここに目をつけた。これは他の国家にとっても大きな助けになるし、ソ連が海軍に政治力を使い切ってしまい、このために法律の設定がうまくできずドイツに負けるという問題を解決する糸口にもなった。
- 私たちはアジアの国家全般にの全体的なバランス取りを行ったが、これにより新たに79単位のアルミニウム(征服や従属国、直接統治によって得られる)と32単位の鉄鋼を追加した。特に日本はこうした資源が欠乏しており、これは史実の数字とうまく噛み合っていなかった。
UIアップデート
- オークパッチでは、幾つかのインターフェースのアップデートを行った。以前に紹介したもののほか、貿易画面が上のように変わった。これにより、資源の収支が見やすくなり、その貿易で使っている輸送船の数でソートすることができるようにもなった。貿易の影響度は輸出量に対してのみ影響し、ほとんど確認することはないと思われるため、輸出量のツールチップに移った。
- もうひとつは師団リストでひとつの師団をダブルクリックすることで、同じタイプの師団をすべて選択することができるというというものだ(これは新たな航空隊ウィンドウでも同様)。
- マップモードについてのルールも変更し、これによってマップモードはメジャーなものからのみ切り替わるようになった(海軍マップモードから空軍マップモードのような)。これはつまり、例えば補給マップモードのままプレイヤーが戦闘計画を作ったり、ユニットを操作することができる。
質疑応答
Q1:帝国保護領とか国家弁務官区はドイツ以外だと名前変わるの?
A1:国家の名称は宗主国によって変わるが、ゲーム上のレベルの名称は変わらない(これは連合国の植民地や自治領も同じだ)。
コメント
Neither Death nor Dishonorは、ゲーム開始時にルーマニアの領土であるベッサラビアやトランシルヴァニア等のすべての州(ゲームシステム上のState)を保持しつつ、ベルリンかモスクワを保有するって意味だと思います。
なるほどそっちのステートですか……よく考えたら他の部分では国家を指すときにnationを使っていることから気づけましたね……。
ありがとうございます。記事を修正しました。
この貿易UIは勘弁願いたいなあ…資源追加が困難になるじゃないか
細々というかAIの性能が一番大事だと思うけどなあ。
政治力の使い方はAIに判断させるには難しいだろうな。