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「Rule the Waves 3」プレイ日記:日本・日露戦争編 第4回(最終回)

Rule the Wavesシリーズ

海軍戦略・戦術シミュレーションゲーム「Rule the Waves 3」を日本で遊ぶプレイ日記で、日露戦争を取り上げます。今回は1906年5月以降、戦争が起こるのかどうかというところから。

前回:日本・日露戦争編 第3回

第1回はこちら。


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前回のまとめと今回の予定

前回は日英同盟締結、準八八艦隊計画による装甲巡洋艦の建造、富士型戦艦の近代化改修を行いました。

今回は1906年5月以降から。露仏・独清のいずれかと戦争になるのでしょうか。

1906年

7月

準八八艦隊計画の工程表を振り返ると、1906年半ばの現在は既に新型装甲巡洋艦(日進型)が就役し、八雲型も近代化改修が完了し、さらにはもう新型戦艦を建造していなければならない時期ですが、実際はそのいずれも行えていません。計画の大幅な修正が必要なことは明白で、1910年時点での計画達成はもはや困難でしょう。日本の国力に対して準八八艦隊計画は明らかに過大だったことを認めなければなりません。

しかし、今はとにかく国際情勢が緊迫しているため、迅速に海軍戦力を整備する必要があります。

八雲型装甲巡洋艦の近代化改修

差し当たっては老朽化している八雲型装甲巡洋艦の近代化改修に着手します。

敵となり得る相手でもっとも脅威の装甲巡洋艦は現在建造中で今年就役予定であるロシア海軍のバヤーン型。高速で高い攻撃力を持ち、遭遇すると相当難儀する相手になるでしょう。

  • 主砲:9インチ連装砲2基4門
  • 副砲:7インチ砲10門
  • 補助砲:3インチ砲16門
  • 魚雷発射管4基
  • 舷側装甲6インチ
  • 速力23ノット
  • 排水量14,400トン

このほかさまざまな他国の装甲巡洋艦の性能と運用上の必要性を考慮した要求性能は、おおむね以下のとおり。

  • 主砲:6インチ装甲を貫通可能、できなければ速射性を重視
  • 副砲・補助砲:主砲と合わせて合計で24門程度
  • 舷側装甲:9インチ砲に耐えること
  • 速力24ノット以上

新規建造ではなく改修なので、無理なものは諦めます。

これを踏まえた改修案がこちら。機関を垂直三段膨張式(VTE)からから蒸気タービンに変更し、速力を23ノットに引き上げ、さらに射撃統制装置をCentral firingに変更したものです。改修期間と費用は10か月*1,326/月≒合計13,258と、新規建造の1/4~1/3程度となる見込みです。

しかしながら、航続距離が短いため使いにくく、8インチ主砲は6インチ装甲を6,000ヤード以下でしか貫通できません。

舷側装甲は改修で変更できないため5.5インチのままですが、5.5インチでは10,000ヤード以下で9インチ砲に貫通されてしまうため、敵の6インチ装甲を貫通できる6,000ヤードに近づく前に撃沈される可能性が高いと言えるでしょう。つまり、八雲型ではバヤーン型には勝てません。

判断の難しいところですが、それでもより古い装甲巡相手には有効な戦力になることや、少しくらい性能で劣っていても頭数が必要なことを考えると、改修して使ったほうがよさそうに思えます。というわけで、この案で「八雲」「吾妻」を近代化改修することにします。

10月

極めて緊張が高まっていた英露が遂に開戦。日露より先に英露が戦争になりました。日露で開戦した後にイギリスがなかなか参戦してくれない場合もあるので、これは渡りに船です。

イギリスからロシアに対する参戦要請が届きます。「もちろんだ! 義務を全うするのは名誉の問題である!」を選択。

1906年10月、日露戦争が始まります。ロシアはフランスと同盟しているため、いずれフランスも参戦してくるでしょう。

対ロシア戦に向けて弾種設定を変更します。弾種設定は敵(今回はロシア)艦艇の装甲を比較しておおむね貫通できる条件の場合は徹甲弾(AP)、そうでない場合は榴弾(HE)を選択するという基準で設定しています。その結果は以下のとおり。

  • 対戦艦(画像左):11インチ以上の砲で近距離の場合のみ徹甲弾、あとはすべて榴弾
  • 対装甲巡(画像中央):11インチ以上の砲が徹甲弾、7-10インチの砲は近距離の場合のみ徹甲弾、あとはすべて榴弾
  • 対防護巡(画像右):4-6インチの砲で中遠距離の場合のみ榴弾、あとはすべて徹甲弾

日清戦争の頃と比べて砲と徹甲弾の性能が向上し、徹甲弾の出番が多くなりましたが、対戦艦では依然として榴弾が主力になる見込みです。

それに合わせて弾種ごとの搭載する割合も変更。これでロシア艦隊相手に優位に戦えるといいのですが……。

宗谷海峡海戦(1906年10月15日)

1906年10月15日午後、宗谷海峡にて日本海軍の戦艦2・装甲巡2・防護巡2・駆逐艦7の部隊がロシア海軍の戦艦2と交戦。

優勢な戦力を生かして敵戦艦2隻を撃沈することに成功しますが、いずれも19世紀に就役した旧式戦艦でした。日本の損害は戦艦2・駆逐1小破のみ。

旗艦となった初瀬型戦艦「初瀬」の情報を見てみると、相当数の砲撃を敵戦艦に命中させているのがわかります。「初瀬」は射撃統制装置を装備していませんが、9インチ主砲の命中率は10.65%、6インチ副砲でも5.39%が命中しています。日清戦争時の中小口径砲による榴弾大量射撃戦術は現在でも有効なようですが、大きな砲でも命中率が10%を超えてくる(「初瀬」主砲は9インチなので大口径砲ではありませんが)なら、戦艦同士の交戦距離はもっと長くなり、主砲を大量に積んだ戦艦(≒弩級戦艦)が優位になりそうです。

11月

まだ北東アジア海域にはロシアの戦艦が2隻いますが、この調子なら問題なく勝てそうなので、樺太(サハリン)に向けて上陸作戦を実施します。

12月

陸軍が戦線を突破する攻勢に出るためにさらなる資源を必要としているというイベント。首相には「海軍は限定的な期間は少ない資源でやっていけますが、陸軍は勝利を得るほうがよいでしょう」と回答。

樺太への上陸作戦にロシア海軍の妨害はなし。問題なく制海権を取れています。

第2次宗谷海峡海戦(1906年12月23日)

1906年12月23日午後、再び宗谷海峡にて戦艦2・防護巡2・駆逐艦6の部隊がロシアの戦艦2・防護巡1の部隊と交戦。

今回も問題なく敵戦艦2隻を撃沈しますが、今回もまた旧式戦艦でした。ロシアは極東地域をあまり重視していなかった……というよりは、イギリスとの戦争に注意が向いていたのでしょう。

今回の戦闘で旗艦を務めた戦艦「富士」は射撃統制がCentral firingですが、命中率は8.98%と、10月の海戦における「初瀬」よりも低め。交戦距離の問題かもしれません。「富士」は敵戦艦から12インチ主砲の命中弾をもらっており、被弾はわずか4発(と副砲弾1発)ですが後方の主砲塔を破壊されるなどの損害を受けて中破判定となっています。やはりこれからは、多くの大口径砲による遠距離砲戦が中心になっていきそうです。今後の艦船開発でもそれを念頭に置くべきでしょう。

1907年

2月

陸軍の攻勢は大量の戦死者を出して膠着。

同月、ロシアから講和交渉の打診。まだ樺太を占領できていないのが気がかりですが、勝利点はおよそ12,000対340という圧倒的優勢なので、「安易に彼らを許すべきではなく、過酷な条件を要求するべきだ」を選択。

最初の講和交渉なので失敗するかなと思いきや、ロシアは大幅な領土割譲と戦争賠償金の支払いに同意。わずか5か月で終戦となりました。日本単独でロシアと当たっていたらまともに戦えたか怪しいほどの戦力差でしたが、イギリスがロシア艦隊のほとんどを惹きつけてくれたおかげで勝利を拾うことができました。

領土は樺太を獲得。より価値の高い上海も獲得できますが、領土の並び的に樺太を取ったほうがすわりがいいので……。

日本語Wikiによると、使われなかった点数はBase resourceに変換されるようです。

戦後の日本の領土はこのとおり。またロシアと当たることがあれば、そのときは上海を獲得しましょう。

戦後の列強間比較。日露戦争で日本海軍が旧式の前弩級戦艦4隻を撃沈しましたが、依然としてロシアには23隻もの前弩級戦艦が残っており、ロシア海軍はいまだ健在です。

日本はと言えば、1889年以前就役の艦船を大量に処分したため、隻数でも合計排水量でも小勢力に留まっています。しかしながら、海軍予算は戦争終結による予算縮小後でもフランスやイタリアに迫る額まで増えており、臨戦態勢の維持で予算を食われて進まなかった準八八艦隊計画もスムーズに進むことでしょう。


今回は八雲型装甲巡洋艦の改修と日露開戦、そして勝利まで進めました。大きな戦争……というほど大変な戦争ではなく、イギリスのおかげであっさり勝ててしまって拍子抜けですが、今回でこのプレイ日記は一区切りとします。

ひとつのセーブデータで続けてきたRtW3プレイ日記は、ここで完結とします。次のRtW3プレイ日記は今のところ予定していませんが、やるとすればまた別のセーブデータでやろうと考えています。日清戦争編と合わせておよそ17年分と、本作のプレイ可能期間の1/4もやれていませんが、本プレイ日記を楽しんでいただけたなら、そしてゲーム序盤のプレイの参考になったならうれしく思います。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

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コメント

  1. プレイ日記を楽しく拝読させて頂きました。
    まだプレイした事がないのですが、状況がどの様に動いていくのかまるでプレイしているかのようにワクワクしていました。
    続きがないのは残念ですがまた機会があればプレイしてみたいと思います。
    ありがとうございました。

    • お読みいただきありがとうございました。楽しんでいただけたようでとてもうれしいです。
      面白いゲームなので、機会があればぜひご自身でも遊んでいただきたいなと思います。

  2. この後は再び露を攻めて完勝を目指すのか、比を領有してる西を攻めて太平洋進出するのか、はたまたインドシナの仏を攻撃するのか…
    改めて見ると日本プレイは序盤の導線と中盤以降の自由度が両立されてて楽しそうだな

    • 日本は序盤の小さな海軍から大きくなっていく過程を楽しめますし、その中でどこに出ていくかもプレイヤーが相当程度選べるので、遊んでいて面白い国家だと思います。
      お読みいただきありがとうございました。

  3. 仮想敵の性能を調べて自国の艦艇を設計するところが建艦競争の雰囲気が出てて面白かったです
    そうやって設計した艦がリストにずらっと並んでるのを見てニヤニヤできるのもいいですね

    • そうして建艦計画を考えることができて、最終的に艦がどのような顛末をたどったかを追えるというのも本作の醍醐味だと思います。
      個人的には、3から士官が実装されたので、士官も経歴をたどれるようになってくれるとありがたいですね。
      お読みいただきありがとうございました。

  4. こちらの記事がrtw1を買うきっかけになり、シリーズをプレイし続けているのでrtw3でもプレイ日記を投稿してくださってうれしかったです。お疲れさまでした。

    • RtW1のプレイ日記の頃からご覧いただき、またそれがシリーズを遊ぶきっかけになったというのはとてもうれしく思います。ありがとうございます。
      この後また別のRtW3プレイ日記を書くことがあるかもしれませんが、そのときはまたお付き合いいただければ幸いです。

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