1980年以降の世界でソフトウェア開発会社を経営するシミュレーションゲーム「Software Inc.」を難易度Very Hardで遊ぶプレイ日記第18回。今回も自社製品を売っていきますが……。
前回:プレイ日記 第17回
前回のあらすじ
前回は1986年8-12月の5か月間を進めました。初の自社製品「EQ Mix」は10か月経過時点で販売本数1,000本程度と完全な失敗となってしまいましたが、今後どうにか巻き返すことができるのか。
1987年1月
家庭用ゲーム機の新機能
1月第2週(2日目)、家庭用ゲーム機のハードウェアで新機能「ワイヤレス通信」がアンロックされました。
「CityLegion Imperium」アルファフェーズ完了
同じく1月第2週(2日目)、RTSゲーム「CityLegion Imperium」の最後のレビューを取りましたが、すべて満点。このままアルファフェーズを完了させ、ベータフェーズに進みましょう。
1987年3月
「Art Canvas」設計完了
3月第2週(2日目)、2Dエディター「Art Canvas」の設計が完了。
発売日は88年6月とします。
新規開発
続いて手の空いたデザイナーに設計させる新製品を考えます。創造性97%のデザイナーがいて、さらにベースにできる知的所有権もあるOSの開発をやりたいところです。ただ、作るなら機能は上の画像のようにしたいのですが、当社には2Dとオーディオの★2スキルを持つプログラマーがほとんどおらず、また開発期間(完了見込み)は約2年と非常に長い期間がかかります。期間はともかくとして、機能については現在の当社の技術力ではまだ早いと言わざるを得ない印象です。
OSは諦め、今回もゲームを開発することにします。今回は機能とマーケティング目標の見合いから、グラフィックを重視しなくていい(ゲームプレイに特化すればいい)スポーツゲームを開発することにします。
当社にはスポーツゲームの知的所有権がなかったため、他社から9万ドルという安価で10年ほど前のスポーツゲーム「Base Championship」シリーズの知的所有権を購入しています。ただ、なんのスポーツを扱ったゲームなのかタイトルからはよくわからないので、今回新作を作るにあたっては「Race Championship」とし、レースゲームということにしました。
要約はこのとおり。創造性スコア見込みが54%と高めですが、リードデザイナーのアリッサ・フレミングのゲームスキルはそれほど高くありません。製品の創造性スコアはどういう計算なのか、いまいちよくわかりません……。
1987年4月
他社の家庭用ゲーム機製造
新製品開発や「Art Canvas」のアルファフェーズ移行に関連したさまざまなゴタゴタが落ち着いたので、電子機器製造事業の新たな仕事として他社の家庭用ゲーム機製造を受注します。他社から受ける家庭用ゲーム機の製造は、普段の電子機器製造に輪をかけて在庫に現金を拘束されます(普段の電子機器製造では高くて1個60ドルですが、家庭用ゲーム機は今回1台あたり80ドルの支出)が、出荷時には1台あたり83ドルと、普段の電子機器製造とは段違いの利益率となっています。ただ、今回受注する「DimensionSphere 7」の製造はわずか1万台ちょっととなっており、大した案件ではありません。
製造台数が少ないのは、どうやら前世代機「DimensionSphere 6」が2万台程度しか売れなかったためのようですね。
発売元のBrainCloce Inc.は1970年1月創業で70年代にはハードウェアの特許を数多く押さえるなど勢いがあったようですが、足下ではゲーム機があまり売れておらず手許現金は減る一方のようです。「DimensionSphere 7」は社運を賭けた次世代機ということなのでしょう。
今回は製造台数が少ないので気にする必要はありませんが、1台80ドルで製造すると、ヘリポートでの1回の出荷にはヘリの待ち時間中の製造分も含めておおよそ125,000個を生産することになるので、@80ドル×125,000個=1,000万ドルの手許現金が必要です。現在の当社の手許現金がちょうど1,000万ドルちょっとなので、今後もっと製造台数の多い家庭用ゲーム機製造依頼が来ても問題なく対応できるはずです。オファーが来次第、どんどん受注していくことにします。
2Dエディター開発会社の倒産
4月第3週(3日目)、2Dエディター開発会社であるInnovaNife Studiosが明らかに倒産寸前なので、流通している全株式を取得し、製品の知的所有権を獲得します。わずか7,500ドルほど。
翌週、見込みどおりInnovaNife Studiosは倒産し、同社が開発していた2Dエディター「FinalShop」シリーズの知的所有権を獲得。ただ既に当社は2Dエディターを開発してしまっているので、「FinalShop」は残念ながら死蔵されることになりそうです。
1987年5月
家庭用ゲーム機開発会社の倒産
InnovaNife Studiosに続いて、5月には家庭用ゲーム機開発会社DataMill Digitalが倒産しそうなため、流通株式をすべて購入。
同社は「ApexCube」という家庭用ゲーム機シリーズを開発・販売していましたが、あまり売れずに業績不振で倒産ということになったようです。
家庭用ゲーム機はSemiBuema LLCという会社の「Hyper Connect」シリーズ一強という状態。4月に製造を受注した「DimensionSphere」シリーズが最下位ですが、売上が小さいなりにうまくやっているのでしょうか。
上部の「ApexCube 9売上に含まれるユニット数」がゲーム機本体とセットで売れた台数。これはジョイスティックの販売台数としてはカウントされませんが、そのぶん在庫は減るので、初見だとわけがわからないと思います。
家庭用ゲーム機にはアドオン(製品に付随して開発される商品)としてジョイスティックが存在していますが、家庭用ゲーム機を発売した開発会社がジョイスティックを発売した場合(このあたりの条件の詳細は不明)、その家庭用ゲーム機はジョイスティックとセットで販売されます。つまり十分な数のジョイスティックを在庫として用意しておかないと、セット販売するジョイスティックがないために、本来なら売れるはずの家庭用ゲーム機が売れないということが起こります。ジョイスティックはさらに単品でも販売されるため、家庭用ゲーム機本体と同じかそれより少し多いくらいの在庫を持っておく必要があります。
アドオンは他にゲームの拡張パックとオフィス用ソフトウェアのコンテントパックがありますが、私はアドオンについてはよくわかっておらず、依然として手探りの状態です。
他社の家庭用ゲーム機「Hyper Connect 7」向けに、サードパーティである当社がジョイスティックを開発・販売することも可能。
なお、ジョイスティックについては他社の家庭用ゲーム機であっても、その家庭用ゲーム機詳細画面最下部の「開発」からジョイスティックを開発できます(これは気づかずにいるプレイヤーが多い気がします。私も気づいたのはつい最近です)。現実で言うと、サードパーティであるHORIがプレイステーションなどのコントローラーを開発・販売しているようなものでしょう。
「EQ Mix」は売れず
今回は1987年1-5月まで。新たにスポーツゲーム「Race Championship」の設計を始めたほか、同業他社2社を買収しました。説明はしていませんが、今回はずっとサポート・マーケティング業務の人員が不足して従業員を増やし続けているので、給与支出が継続的に増加しています。マーケティングチームは57名収容の大部屋オフィスが既に満員に、サポートチームもあと10名ほどで満員になるという状況なので、次回あたりで本社ビルを建て増しして2階部分を作ることになりそうです。
現在進行中のプロジェクト4件の進捗状況はこのとおり。いずれも開発は順調に進んでいます。
最後に「EQ Mix」の売れ行きですが、完全に低位安定という状態。まったく巻き返せていません。原因のひとつとして、現在開発中の「CityLegion Imperium」と「Art Canvas」で誇大広告(獲得したフォロワーを維持するための広告)を打っていますが、これがマーケティングチームの労力を相当大きく使ってしまっており、「EQ Mix」に十分なマーケティングを打てていない状況が続いています。その結果「EQ Mix」のマーケティングは「不可避」ではなく「広範」に留まっており、さらに販売本数増加の余地はありそうですが、うまく売ることができていません。
さらに、上の画像右側の競合製品のグラフを見ると、87年に入ったあたりで新製品「The EchoEdit 4」(黄色の棒グラフ)が発売されており、ライバル製品「Sound Master」を抑えて大きく売上を伸ばしています。「EQ Mix」は激化する競争の中で販売本数を保てていると見るべきか、後発製品に大きく水を開けられていると見るべきか……。
次回あたりで「CityLegion Imperium」が発売になると思いますが、「EQ Mix」の体たらくを見ると売れ行きがどうなるのか気を揉んでしまいます。次こそはうまくいってもらいたいものです。
次回:プレイ日記 第19回
コメント
お疲れ様です。オーディオツール戦国時代過ぎますね…
EQ Mix2が出た時はEQ Mix購入者が(あのEQ Mixが売れて俺も鼻が高いよ…)みたいなことになること祈ってます…w
ご覧いただきありがとうございます。
本当におっしゃるとおりの売れ行きになってもらいたいですね……。