2025年1月27日、コーエーテクモHDが2025年3月期第3四半期決算を発表しました。「三國志8 REMAKE」は販売本数20万本とされており、「信長の野望・新生(無印)」と同規模です。
前四半期:2025年3月期第2四半期(2024年第3四半期)
2025年3月期第3四半期決算
2025年1月27日、コーエーテクモHDが2025年3月期第3四半期決算を発表しました。以下、決算短信と決算説明会資料をもとに、今回の業績や会社の状況を見ていきます。
前年同期比で売上高が-14%と大きく減少し、それに伴って営業利益も-26%と大幅な減収減益となっています。会社側は「前年度は第3四半期までにパッケージ3タイトル、モバイル3タイトルの新作を発売しましたが、今年度は累計期間でパッケージ2本の新作の発売となり、既存タイトル中心の期間であったため」であると説明しています。
一方、経常利益は-2%と軽微な減益で済んでいますが、大幅な営業減益を埋め合わせるように営業外収支が「市場環境も安定して推移する中、金融市場を注視しながら的確な運用を行ったことにより、第3四半期累計として過去最高」となったとのこと。コーエーテクモの(というより襟川恵子会長の)投資巧者ぶりは未だ健在のようです。貸借対照表上でおおむね運用資産の含み損益を示す「その他有価証券評価差額金」も、前年同期の約42億円から今期は156億円と大幅に増加しています。
2024年度は現在進行中の第4四半期に新作発売が集中し、5タイトル以上が一気に発売されるとのこと。当四半期累計売上高は通期目標の6割にも到達していませんが、第4四半期の新作発売ラッシュで一気に達成予定ということのようです。
貸借対照表では、東証プライム市場上場維持基準への適合に向けた計画に基づいて2021年第4四半期から計上されていた転換社債型新株予約権付社債が償還され、貸借対照表の流動資産と流動負債が大幅に減少しています。1
「三國志8 REMAKE」は販売20万本
2024年10月発売の「三國志8 REMAKE」は販売本数20万本と、「信長の野望・新生(無印)」と同規模の販売となったようです。シリーズ前作にあたる「三國志14」は出荷26万本とされていたのでそれと比べると少ないですが、その前の「三國志13」は18万本出荷でおおむね同程度と言えそうです。
現在進行中の第4四半期に発売予定の5タイトルのうち、既に発売された「真・三國無双 ORIGINS」はSteamで9,680円という強気の価格設定ですが、評価は「非常に好評」ですし、X(旧Twitter)でも話題にされているように感じます。相当ヒットしそうですね。
当四半期の決算説明会資料には、補足資料としてシリーズごとの累計出荷本数も掲載されていました。公表時期がバラバラなようなので厳密に比較できるものではないのでしょうが、「信長の野望」シリーズ1000万本・「三國志」シリーズ800万本に対して「真・三國無双」シリーズは2100万本、「アトリエ」シリーズも750万本と、より後発のシリーズに急速に追い上げられ、あるいは追い越されているという状況。ジャンルごとの市場環境もあるでしょうし、どうしようもない部分も大いにあろうかと思いますが、歴史シミュレーションシリーズには頑張ってもらいたいところです。
「三國志8 REMAKE」は当サイトのレビューで高くは評価しませんでしたが、それでも20万本とシリーズの巡航速度くらいは売れているというのは意外でもあり、安心でもあり、なんだか複雑な心境です。リメイク作品にさらにパワーアップキットが出るのかはわかりませんが、既に発表されている2月のアップデートで「信長の野望・新生」と同じくリリース後のアップデートが4か月間行われることになるため、パワーアップキットが出るなら3月以降になにか動きがありそうです。今後も動向を注視したいと思います。
コメント
無双origins面白いぞー