「Victoria 3」開発日記#129――差別の見直し

「Victoria 3」開発日記#129が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は差別の見直しについて。1.8リリース前の開発日記です。

前回：開発日記#128――政治運動の見直し

開発日記

開発日記#129は、差別の見直しについて。

• これまで差別は差別されるかされないかのどちらかであり、差別されるPopに過酷な結果をもたらすのは世界中の多くのPopに影響するため困難だった。そこで私たちはもっと面白くするためにいくつかのステップを踏んでいる。まず私たちは差別について語ることをやめ、代わりにAcceptanceを導入する。Popはそれぞれ0-100の値をとるAcceptanceを持つ。この値はそのPopの国家の法律、特に市民権法と教会と国家法によって決まる。他の法律も影響するが、そうしたことは今後の開発日記で述べる。

• これまでの文化的類似性は新システムでも適用されるが、文化がheritage特性を共有していれば即座に受容されるのではなく、例えばacceptanceボーナスを得たりする。こうすることで、暴力的な敵意に直面している文化から最高の受容値を持つ主要文化まで幅広い受容の度合いを扱える。宗教の影響も変更され、ある宗教が国教と特性を共有している場合にボーナスをもたらす。
• Acceptance値はPopのAcceptance Statusを決め、これはFull AcceptanceからViolent Hostilityまで5種類ある。

• acceptance statusごとの税負担のような数値的な変更のほか、誰が政府施設で働いたり軍に入隊できるかのルールなど、法律に多くの新たなものを追加した。
• PopのAcceptance値を決めるもうひとつの要素は、そのステートにおいてそのPopの文化コミュニティが存在している年数だ。やってきたばかりの移民Popはそこで30年暮らしている文化のPopほど受容されない。法律にかかわらずPopsが地域になじむには時間がかかるが、最終的には法律で決まっているAcceptance値に到達する。
• より進歩的な法律を制定することで、acceptance値にはボーナスが付く。Ethnostateでは主要文化とnon-heritageの文化特性を共有する文化にボーナスはつかないが、National Supremacyではそうした文化にacceptance+25のボーナスが付く。PopのAcceptance値を増やす法律の制定は新たに設立された文化コミュニティと同様のペナルティを受け、このペナルティは時間経過で減衰する。
• 改宗と同化も変更される。年内リリース予定の1.8では、Popsは主要文化や国教でなくてもより高いacceptance値の文化や宗教に同化・改宗できるようになる。同化するには最低同化値差（minimum assimilation value difference）が必要で、例えば現在のAcceptanceが25で市民権法で決められている最低同化値差が50だとすると、同化先の文化はAcceptanceが75以上である必要がある。同じステートに存在する文化が対象となるため、75以上の値を持つ文化が存在しない場合、同化は起こらない。同化が法律で禁止されている場合もあり、例えばすべての法律でもっとも低いacceptance statusのPopを同化することはできないし、もっとも高いacceptance statusのPopは同化しない。

• こうした変更にはインターフェースの大幅な見直しも必要だ。文化パネルはSocietyパネルに改称したが、これはStatusesと宗教を含めるようになったためだ。acceptance statusesは新たなタブに一覧表示され、Popの何%がどのstatusに該当し、それが誰かを見ることができる。最終的にはこの機能の見直しでPopsの管理に関するプレイヤーの体験が改善し、Popsの生活にもっと多様さが見られるようになることを私たちは望んでいる。特に下層階級ではより多くの悲惨な結果を見ることになる。
• この見直しは私たちにとって重要なステップだ。というのは、このシステムを今後の物語コンテンツで活用できるし、この見直しを必要とするような今後のシステム変更のアイディアもある。

来週は内戦について。

次回：開発日記#130