「Crusader Kings III」新DLC「Roads to Power」発売は9月24日!

「Victoria 3」開発日記#128――政治運動の見直し

Vic3 開発日記

「Victoria 3」開発日記#128が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は政治運動の見直しについて。1.8リリース前の開発日記です。

前回:開発日記#127――一括国有化と企業による施設所有


スポンサーリンク

開発日記

開発日記#128は、政治運動の見直しについて。

  • 今回は開発日記#126で触れた政治運動の見直しについてだ。これは年内リリース予定の1.8に含まれる。この機能は開発中のものであり、スクリーンショットや数値は、実際のリリースのものではない。

  • この見直しの目標は政治運動を一時的な要求から長期的なイデオロギー勢力に変えることだ。特に大きな違いとして、政治運動はひとつの法律の制定や維持を中心に形成されるものではなくなり、さまざまな政治運動が存在してそれぞれ固有の課題や結成条件がある。政治運動は以下の3つのカテゴリーに分けられる。
    • Ideological Movements:特定のイデオロギー的課題を推進し、その課題にPopsや利益集団の支持を得ようとする。奴隷解放運動や女性参政権運動のような的を絞った運動と、共産主義や国民自由主義のような広範な運動の両方がある。
    • Cultural Movements:ある国家において特定の文化の権利や特権を擁護する。具体的課題はその文化が主要文化であるか少数文化であるかや、その国家における法的地位によって異なる。北イタリアの南イタリア人による文化的マイノリティ運動は法律「民族国家」の制定に反対するだろうが、自分たちの権利を他の文化にまで拡大しようとは思わない。
    • Religious Movements:Cultural Movementsと同様に、宗教に関するものもある。

  • これまでどおり、運動には支持と急進性があり、これまではこの2つが何を表しているのか少し曖昧だったため、0~100%の間の割合に変更され、支持率50%は実際に自国の半分がその運動を支持していることを意味するようになった。支持率はPopular SupportとMilitary Supportの2つからなる。前者は国内で運動に参加している個人の数を単純に計算したもので、人口100万人の国家で10万人が支持する運動は10%のPopular Supportを持つ。Military Supportは今のところ運動に参加している兵士と士官の政治力の割合で計算される。また、将軍を直接運動に結びつけ、そのMilitary Supportに影響を与える方法も検討している。運動が内戦に発展した場合、こうしたことが重要な役割を果たすが、これについては後述する。
  • 運動には利益集団に近い魅力のウェイトがある。例えば、奴隷廃止運動は特定の職業に就いている識字率の高いPopに対して圧倒的な魅力があり、同時に教典や伝統が反奴隷制の立場をとっている宗教のPopも惹き付ける。個人は一度にひとつの運動にしか参加できないため、魅力のウェイトは国内のほかのすべての運動と競合する。小さな運動に分裂してしまわないように、initial enthusiasmというシステムを導入する予定だ。これは新たな運動が時間とともに減衰する魅力ボーナスを持つもので、やがて次の新たな運動に取って代わられるようにする。また、これはIdeological Movementsにのみ適用される。利益集団と同じく、運動に対するPopの支持は急に変わるものではない。運動が強い魅力のウェイトを持っていたとしても、他の運動から支持者を集めるには時間がかかる。
  • 前述したように運動はイデオロギーを推進するが、そのためにいくつかの手段を持っている。もっとも単純なのは直接行動だ。運動は急進性のレベルを持ち、現状や政府の行動が自分たちの目標にどれだけ沿っているかに応じて時間経過で上下する。急進性のレベルに応じて運動は以下の4段階の活動レベルのいずれかになる。
    • Passive:急進性が非常に低い運動で、直接的な効果はなく、間接的に利益集団に影響を与えるだけだ(詳細は後述)。
    • Agitating:Passiveの次の段階で、支持または反対する法律の制定に影響を与える。
    • Protesting:Agitatingの運動に比べて支持・反対する法律の制定可能性に大きな影響を与え、時間経過で支持者を急進派に変える。
    • Rioting:支持者を急速に急進化させ、内戦を引き起こすこともある。
  • これが意味するのは、運動の急進性が純粋にネガティブなものではなくなったということだ。

  • もうひとつの手段は利益集団に与える影響だ。利益集団の政治力全体に対して一定割合が特定の運動のメンバーになると、その運動の影響下にあるとみなされる。ひとつの利益集団が複数の運動の影響を受けることもある。これによる特に大きな影響は、利益集団のリーダーのイデオロギーへの影響だ。これまでは利益集団に新たなリーダーが出るときにゲーム内のすべてのイデオロギーの重み付けされたリストからイデオロギーが選択されていたが、これが利益集団固有の基礎的なイデオロギーセットか、利益集団に影響を与えている政治運動のひとつからのみイデオロギーが選ばれるようになり、また政治運動のイデオロギーは基礎的なイデオロギーよりも重みづけが大きい傾向にある。これはまたイデオロギーの選択が予測可能になったことも意味する。
  • こうしたことは影響力のある運動が利益集団内の「派閥」として機能することでもある。私たちは運動が利益集団のイデオロギーから恒常的な効果を得られるようにすることも検討しているが、こうすると利益集団が10年程度で中核的なアイデンティティを変えてしまわないようにするのが難しいため、1.8に含めることは約束できない。
  • 最後に、Agitatorsも新たなシステムに合うように変更した。ほとんどの場合はこれまでどおりに機能する。些細な変更点としては、Agitatorsは人気度に部分的に比例してPop Attractionを高めるようにした点が挙げられる。重要な変更点としては、Agitatorが利益集団に所属することが彼らの政治的傾向に対して意味するところを変更し、彼ら自身のイデオロギーや特性などによってどの運動を支持するかを決めるようにした。言い換えればAgitatorsはより具体的な思想に固執するようになり、彼らが支持したいと思う運動を起こせるような思想的支持が自国になければ彼らを招待することはできないかもしれない。一方で、差別の状況に応じて招待できるAgitatorsに関するルールを緩和することも考えているが、詳細はまだ決まっていない。
  • もちろん内戦(特に分離独立とcultural/religious movementsとの関わり)にも大きな変更を行うことになるだろうが、そうしたことは運動の急進性の機能の仕方に関する情報とともに今後の開発日記で述べる。

来週は差別の変更について。これまでは隔週でしたが、次回は来週になるようです。

次回:開発日記#129

スポンサーリンク

コメント

  1. 政治運動や内戦に手が入るのは良いですね。
    これまで地主が権力を握り平民農民が貧乏から反体制派になる→わずかな知識人が改革しようとする→政府を抜けた地主が革命を画策する→「我ら急進派農民、農奴解放する知識人は許さぬ。地主様の権力のため助太刀致す」
    が起きるのがかなりストレスだったので改善されて欲しい…。

  2. 史実では段階を踏んで拡張された法律や権利が複数のゲーム的な理由でスキップして制定した方が良いシステムが変わってくれるのかな

  3. 社会主義インターナショナルとかファシズムとかは何かしらの国際的な変化とも連動させて欲しいねぇ
    今のところスタちゃんの一国社会主義論しか実現できないし

タイトルとURLをコピーしました