「Victoria 3」新DLC「Pivot of Empire」発売!

「Crusader Kings III」開発日記#148――Administrative Government(その1)

CK3 開発日記

「Crusader Kings III」開発日記#148が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はAdministrative Governmentについて。「Roads to Power」リリース前の開発日記です。

前回:開発日記#147――ゲームディレクターからの便り


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開発日記

開発日記#148は、Administrative Governmentについて。

  • スクリーンショットはすべて開発中のものであり、必ずしも最終製品ではない。スクリーンショットにある数値はすべてバランス調整の対象であり、リリース前に変更される可能性がある。

Administrativeとはなにか?

  • Administrativeはビザンツ帝国から着想を得た新たな政府の種類で、帝国全土がAdministrativeの勢力となる。皇帝を頂点とし、その下に多くのgovernorsや貴族が仕える。皇帝は軍管区(Theme)を創設し、そのgovernorsを任命する。必要ならgovernorsに軍隊を与えて戦争に送り出し、成果を挙げたときには褒美を与えることができる。
  • Administrativeのプレイは戦争よりも策略や政治に関するプレイスタイルとなる。封臣同士の戦争は実質的になく、勢力内で力を得る主な方法は策略を使ってgovernorsやその他の重要な地位を得ることだ。governorsは独立・解体派閥を作ったりそれに加入したりできないため、Administrativeの勢力は広大な帝国として優れている。崩壊や分裂の可能性は低いが、継承にはリスクがある。帝国の命運が無能な皇帝の手に委ねられているとき、請求権者はそれを黙って見過ごすことはない。
  • ビザンツ帝国はこれまでのゲームとは大きく異なる展開を見せる。Administrativeの勢力では自分の力を高めるには政治に関与しなければならない。宿敵に策略を行い、同僚にフックを使い、皇帝を味方につけるために影響力を行使する。このプレイスタイルを強化するため、策略はより魅力的なものにアップデートされ、Administrativeの勢力でのみ使用できる策略の種類「Political」を用意した。プレイヤーが勢力を管理したり、主君・封臣・同僚と関わるさまざまなインタラクションもある。

Noble Families(Administrativeの勢力の中心)

  • Administrative GovernmentsはNoble Familiesがいるという点でユニークであり、Administrativeの勢力内のすべての家(House)は領地の有無にかかわらず政治ゲームの参加者だ。Noble Familyの長としてプレイヤーは家の構成員に役職を確保し、familyのEstateを改良し、政治的宿敵を蹴落として権力を集める。
  • 領地の直接所有はAdministrativeの勢力内のrulersの条件ではない。プレイヤーはある称号に任命され、その伯爵領で仕事をする。そこは好きにしていいプレイヤーの個人的な領地ではない。プレイヤーは容易に土地を失い得る。辞職を強要されたり、後継者を確保できなかったり、あるいは自分の意思で土地を手放すこともできる。土地を持たない場合、勢力内の領地を持たない貴族としてプレイを続けられる。勢力が滅亡すれば、プレイヤーも一緒に滅ぶ。土地がなくてもプレイヤーは政治勢力であり、権力を得るためにさまざまな行動を取れる。動き回れるAdventurersとは違ってプレイヤーは依然として勢力の一部であり、勢力を出ていくことはできない。自分のEstateへの出入りは常に可能だ(詳細は後述)。
  • 土地を持たない貴族はNoble Family称号でプレイ可能となり、これは公爵レベルの称号で通常は家長が保持する。家長以外が称号を持つ場合、庶家を立てるディシジョンを容易にした。

Powerful/Dominant Families​

  • Noble FamiliesはNormal・Powerful・Dominantに分かれる。これはPowerful Family Rating(後述)に基づき、Familyの力のレベルを示す。Powerful Familiesは勢力内で特に有力な一族であり、Dominantはその勢力の政治を意のままにする。
  • Powerful Familyになると家の構成員には恩恵やツールがもたらされる。例えば、Powerful Familiesの構成員は策略「Depose」「Subsume Governorship」を使用できる。また、新たな継承方法(次回詳しく述べる)で候補者をPromotingする際に一定の割引を受けられ、Politicalの策略がよりよくできるようになる。さらにCo-Emperor(今後詳しく述べる)にもなりやすくなる。
  • 勢力の領土の25%以上のgovernorshipsを支配するPowerful FamilyはDominant Familyになる。Dominant FamilyはPowerful Familyで得られる恩恵がさらに大きくなり、彼らを排除するのは困難になる。候補者に投資するコストが大幅に低下して(次回詳しく述べる)governorsになるのが非常に容易になり、下位のFamiliesから支持を得るのも容易であるためだ。さらに、Dominant Familyの構成員はPoliticalの策略が非常に得意になる。
  • Family Ratingはその家の構成員が最上位の主君の称号を継承する可能性にも影響する。ビザンツ皇帝の場合はRatingの一部が候補者のスコアに加算される(今後述べる)。
  • Administrativeの勢力には他の政体の有力封臣のような概念がない。

Powerful Family Rating​

  • Powerful Familiesは常に5つのみ存在できるが、最上位の主君の家は常にPowerfulとみなされ、5つのうちに入らない。最低基準値を超えた家のうち上位5家がPowerfulとみなされる。Family Rating​には例えば家の構成員の数、Estateとその建造物などが影響し、Estateが勢力の首都にある場合は小さなボーナスがある。主君の評議会に入ることでも高まるし、外交パーク「the Heart of the Family」でも小規模なボーナスがあるが、もっとも重要なのはgovernorshipsで、familyが占めているgovernorsの数に応じてRatingが大きく高まる。

Family Attributes​

  • familyにフレーバーを与えるため、Family Attributeを利用できるようにした。これは家の構成員全員に適用されるボーナスと主君にのみ適用されるボーナス両方を持つ。Family Attributeはpowerful familyとみなされた時のみ効果を発揮する。これは特定のFamilyをpowerfulのままにするインセンティブとなることを期待したものだ。Dominant familiesになると主君はattributeの恩恵を得られなくなる。AIはFamily Attributeを変更することはないが、プレイヤーが家長の場合はいつでも自由に変更できる。
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Spheres of Influence​

  • Influenceは新たな資源であり、Administrativeの勢力でプレイヤーが持つ影響力を表す。大量に手に入れることが難しく、さまざまな使い道がある。真に強力な皇帝はInfluenceを巧みに使い、例えば軍の支持を確保したり、厄介なgovernorsを追放したりする。Levels of Influenceの一部はプレイヤーのPoliticalカテゴリーの策略に直接影響する。

Influenceの獲得

  • 毎月のInfluence獲得量は勢力内での地位、skills at manipulation(?Intrigueのことか)、策略の成功によって決まる。Influenceを得られるものとして以下のものがある。
特性「Governor」

  • キャラクターがgovernorになった後、キャラクターのスキルの量を表示するために特性「Governor」(ここではビザンツのフレーバーである「Strategos」という名称)を実装した。この特性は毎月のInfluence獲得量に段階的なボーナスをもたらす。
主君の評議会

  • 主君の評議会に加わることでさらなるinfluenceを得られる。Administrativeの勢力でのプレイスタイルに関連したボーナスもある。
governorの職務
  • governorの職務を立派に果たせば主にinfluenceを得られるが、これについては今後述べる。
同盟

  • 勢力内の他の貴族と同盟できれば毎月influenceを得られる。これは重複するため、同盟が増えればより多くのinfluenceを得られる。
Estateのアップグレード

  • Estateの主な建物はアップグレードされるとinfluenceを生み出す。
Holdingのアップグレード

  • 自分のholdingsに特定の建物を建設することでもinfluenceを得られる。例えば地中海周辺に新たに建設できる「Murex Fisheries」を追加したが、これは毎月influenceをもたらし、アップグレードすると増加する。

Influenceの使用

  • Influenceは後継者候補に投資することで自分とfamilyの構成員にgovernorshipsを確保する(この仕組みについては今後述べる)。
評議員職の要求

  • Administrativeの封臣はinfluenceを消費して評議員職を要求できる。かなりのinfluenceを消費するが、これを減らす方法もある。フックを使って評議員職を要求することもできる。
派閥への加入強制

  • influenceを消費して他の封臣を強制的に自分の派閥に参加させることができる。
同盟の提案

  • influenceを消費することで、同盟を受け入れさせやすくすることができる。
主君への陳情

  • Administrativeの勢力のキャラクターはinfluenceを消費して主君に陳情できる。
統治の強化

  • influenceを使ってgovernorsを支援でき、その過程で意見を述べることもできる。

Estates

  • Administrativeの勢力では、家長がEstateを利用できる。Estateは常に頼れる権力基盤であり、他の称号がないときにキャラクターがいる場所として機能する。また、ニーズやプレイスタイルに合わせてカスタマイズできる。Estatesによってさまざまな建物やアップグレードを利用でき、ボーナスを得たり、新たなインタラクションやディシジョンをアンロックしたり、既存のものを改良したりできる。Influenceを得る主な源泉のひとつでもある。Estatesはfamilyにつきひとつのみであり、家長が所有し、管理する。
  • 私たちの目標のひとつは建設できるものの選択肢を多く提供することだが、建物同士の相乗効果もあるべきだ。建物を建てるときには建物とアップグレードが互いにどのように補完し合うかを考えてもらいたい。
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建物

  • Estateには建物を建設でき、villaかmansion専用の建設スロットがひとつある。これはレベル1の状態でスタートし、取り壊すことはできない。これ以外に6つのスロットがあり、好きな建物を建てることができる。このうち2つのスロットは最初から利用できる。mansionのレベルが上がるごとに追加のスロットがアンロックされていく。スロットの数より建物の種類は多いが、建物はいつでも置き換えることができ、資金以外の費用はかからない。一部の建物には複数の分岐があり、建物を特化させることができる。分岐は分岐前のレベルから一部の効果を引き継ぐが、異なるボーナスを提供するようになっていく。

アップグレード

  • アップグレードはmansionにおいて行える。mansionのアップグレードスロットは始めは2つで、mansionをアップグレードするとスロットが増えていき、レベル5では10以上のアップグレードスロットを持つようになる。アップグレードは分岐せず、レベルも少ない。建物は通常6レベルあるが、アップグレードは4レベルしかないことが多い。

  • どういったことができるか例を見てみよう。Learningライフスタイルではmansionに図書館のアップグレードを行える。この特別なアップグレードには2つの分岐があり、ひとつは教育に特化したもので、宮廷の役職「Tutor」を強化し、子供がランク5の教育を得られるようにする。

  • Wine Roomのアップグレードもあり、feastsに関する新たな活動がアンロックされ、feastに参加する客に資金を消費してInfluenceを獲得できる。レベルごとに対応する活動がアンロックされ、より多くの資金を消費してより多くのInfluenceを獲得できるようになる。

  • Vineyardは資金収入をもたらすが、上記のWine Roomもあればfeastsで得られるInfluenceが増える。

来週はgovernorsについて。

次回:開発日記#149――Administrative Government(その2)

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コメント

  1. ビザンツ帝国だけで一個の別ゲーになりそうw

    • 貴族の悲哀プレイが捗りそうですね。
      凄く面白そう。

  2. 今までの封建国家が雪だるま式にデカくなっただけの「帝国」じゃなく、古代帝国の流れを汲む真の帝政ロールプレイがついにできるのか、めっちゃ楽しみ

  3. これで中華帝国実装もできそうだな
    CK2の総督制よりはいい感じがする

    > Sphere of Influence
    これはVictoria3のDLCも買えというパラドからの指令か?

  4. 没収される「土地」そのものが無いということは勢力内の異教徒プレイは他の政体よりやりやすいかもしれないね

  5. めっちゃ面白そう!

  6. まさに大規模拡張って感じだな

  7. Q &Aで他の勢力も政体を変更して採用できるみたいですね

  8. I.Rでやって欲しかったことをCK3に実装みたいに見えるな。楽しみだな。

  9. Estateは信長の戦国立志伝みたいに超空間に作られるんかな?

  10. これはすごいいアプデになりそう
    ようやっと真の帝国ロールプレイができるわけか
    特にfamilyが帝国の政治派閥ゲームに入るという仕組みが気に入った
    今までのゆるーい感じの封建とは一線を画すだろう

  11. 軍を付与して任地に送るってベリサリウスみたいにイタリア遠征指令みたいの出されたりするんだろうか…楽しみです。

  12. 自分の所領と任地が違う場所、っていうのがついに実現できるだけで嬉しい。
    軍管区プレイ楽しみ。

  13. 内紛の隙を付いて押しかけて領土の一角を占拠し、なし崩し的に有力諸侯化するノルマンディー公プレイが捗りそう

    あれ…ビザンツ?

  14. 軍管区制だから家臣が主君の戦争に積極的に参加してくれるのかな?
    そうだと他の政体より圧倒的に強くなるが

  15. 国を乗っ取る曹操プレイもできそうね

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