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パラド社が2021年第3四半期レポートを発表

Paradox Interactive社

2021年11月16日、パラド社が2021年第3四半期レポートを公表しました。2021年第3四半期は前年同期比で売上高-42%、9月発表の大規模な減損損失計上で営業損益は赤字転落と、引き続き厳しい決算となりました。

前四半期:2021年第2四半期


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概要

2021年11月16日、パラド社はウェブサイトで2021年第3四半期レポートを公表しました。

以下では1スウェーデンクローナ=12.93円で換算し、千の位を四捨五入しています。

業績と財政状態

このグラフは単位が千クローナなので、記事中の数値(百万クローナ)から桁が3つ大きくなっています。

  • 2021年第3四半期業績:前年同期→当四半期(単位は百万クローナ)
    • 売上高:494.8→289.4-42%・3,742百万円)
    • 営業利益:187.7→-44.6-124%・-577百万円)
    • 当期純利益:187.0→-33.2-118%・-429百万円)
  • 理由
    • (売上)開発遅延により主力タイトルの新コンテンツリリースが減少したため
    • (利益)複数タイトルの開発を中止し、133.7百万クローナの減損損失を計上したため
  •  当四半期の注目点
    • Cities: Skylines、CK3、EU4、HoI4、Stellarisが主に収益貢献
    • 当四半期新規リリース
      • Surviving MarsのDLC「Below and Beyond」
      • Stellaris: Console EditionのDLC「Ancient Relics」
    • CEOがFredrik Wester氏(2代前のCEO)に、取締役会議長(Chairman of the Board)がHåkan Sjunnesson氏に交代
    • 複数タイトルの開発を中止し、133.7百万クローナの減損損失(前年同期は28.4百万クローナの減損損失)

このグラフは単位が千クローナなので、記事中の数値(百万クローナ)から桁が3つ大きくなっています。

CEOコメント

  • 複数の重要指標が期待を下回っているのと同時に、当社の製品に品質基準に満たないものがあったことは認識しており、改善に向けて努力している。
  • 長期的視点では、当四半期の結果はゲームのビジョン・品質・進捗を管理する能力を向上させなければならない外部開発プロジェクトへの投資の影響である。また、社内で開発したプロジェクトの速度も低すぎた。こうした点については既に修正している。
  • 第4四半期に入って当社のパイプラインは強化され、経営資源をより有望なプロジェクトに投入し、より大きな収益が期待できる活動にエネルギーを再集中させている。
  • これ以降にリリースするすべてのコンテンツについて、私たちは適切な水準の品質を確保するために取り組んだ。今後はゲームや拡張の品質に対する取り組み方や目標設定の枠組みを強化し、ゲーム開発に近いところで意思決定を行うことで、ゲームの品質に対する当事者意識を明確にする。
  • 私と経営陣は未踏の地に新たな大きな旗を立てるのではなく、いくつかの強力なセグメントやシリーズを最大限に活用し、発展させることに重点を置いている。その結果、今後の投資は内部開発が優先される。外部への展開はそのスタジオとの強く実績のある関係がない限りはより慎重な姿勢をとる。
  • 新たな収益源を模索することは依然として重要であり、成功の可能性がある新分野への進出は続けるが、それは金額的に小規模で、プロセスが速く、範囲は絞られる。
  • 結局のところ、パラド社は私たちのファンがプレイしたり掘り下げたりすることを好むゲームを作るために存在している。私たちが行うすべての作業はこのことを念頭に置き、私たちのプレイヤーが求め、継続的に戻ってきてくれるゲームや体験を創造していく。そうして、継続的な成長と発展を可能にする収益を生み出す。

複合的な要因で営業損益が赤字転落となりましたが、赤字転落の直接的な原因である減損損失計上は一時的なものです(毎四半期のように開発中止による減損損失は計上されていますが、人件費などのように継続的に発生する費用や損失ではなく、例えばひとつのタイトルで減損処理をしたらそのタイトルではそれ以上の損失は基本的に出ないという意味)。次の第4四半期にはHoI4新DLC「No Step Back」のような人気作のDLCリリースがあるため、再び営業損益は黒字に戻るものと思われます。

次四半期:2021年第4四半期・通期

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コメント

  1. Vampire the masquerade bloodlines2はどうなってるんだろう…

  2. ユーザーからするとあまり良くない流れですね。開発が遅延して更に赤字ということは、雑な完成度でもとりあえず納期優先でということになりかねず、結果的にクオリティの落ちたDLCが乱発される懸念があります。

    どうもフレーバー重視すぎてゲーム性が置き去りになっているような感じが最近見受けられるので、Vic3などでは従来の硬派さを期待したいです。

    • 赤字になっているのは一時的な損失である減損損失によるところが大きく、この赤字分を除外すると(つまり巡航速度としては)開発遅延で減少した売上の中でも黒字になる計算です。
      もちろん低品質のDLCが乱発される可能性がないわけではありませんが、現状では会社としてそのようなことをするインセンティブはありませんし、CK3の「Royal Court」が来年に延期されたりと実際に品質優先の開発が行われているようにも思いますので、確かに開発遅延はユーザーにとってはうれしくないことですが、粗製濫造の心配は少なくとも現時点ではしなくていいのかなというのが個人的に思うところです。

  3. どうにも未発表のプロジェクトが未発表のままかなり頓挫してたらしいし、CEO交代もその周りっぽいんだよな
    CK3スタッフがぼやいてたような労働周りの問題もあるし、リヴァイアサンからロイヤルコートまで、単なる納期と品質の問題ではないように思う

    • 未発表プロジェクトの頓挫はここ数年毎年のように発表されてるし、そもそもゲーム会社なら割とよくあることでもある
      それ自体はそんなに重要じゃないと思う

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