「Hearts of Iron IV」開発日記2021年10月6日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はAAR形式の新機能のまとめについて。1.11「バルバロッサ」リリース前の開発日記です。
開発日記
開発日記2021年10月6日は、AAR形式の新機能のまとめについて。なお、同時に公開されたサブ開発日記では戦闘時の目標選定に関する内容が紹介されています。こちらも合わせてご覧ください。
- 今回は次の拡張「No step back」においてソ連とドイツどちらに対してもポーランドで生き残ることを目指す。今回の開発日記は新機能をまとめてご紹介するものだ。バグがあるかもしれないこととバランスは変更される可能性があるということに、いつもどおりご注意いただきたい。
1936年:家事の年
- ドイツが最初に攻撃してくるのはわかっているが、ソ連とドイツ両方を相手にして適切に防衛することはできない。私(注:QAのCraniumMuppet氏)の計画はソ連が要求してきたときに東ポーランドを放棄して時間を稼ぎ、ドイツを倒してから、失われた土地を取り返すというものだ。ポーランド東部を失う予定なので、工業の増強はポーランド西部に集中した。
- 最初に農民ストライキが迫っており、最終的には対処しなければならないが、まずはダンツィヒの対処から始めることにした。簡単に工場を獲得でき、35日しかかからない。ストライキは長い時間がかかり、緊急性はない。
- これは非常に不利な貿易法「禁輸経済」を取り除く手段でもある。迎合度を高めなければならないので取り除くには時間がかかるが、そのためにできるだけ早く着手したかった。
- ポーランドの国境は長いので、装備生産の増強が必要になることはわかっている。基本的な歩兵に対処するために安価な戦車も作るつもりでいる。
- ドイツ軍の爆撃も少し心配だ。陸軍部隊に対するものだけでなく、AIは列車を爆撃するのが好きだということもわかっているので、迎撃のための申し訳程度の空軍を作り、師団には対空戦車や対空砲を配備する予定だ。
1937年:トースター製造の年
- 工業の増強を始め、1937年初頭には私が取りたかった工業に関する国家方針はすべて取り終えた。まだいくらか素晴らしい国家方針はあるが、時間は大切なものであり、政治問題にも対処しなければならない。
- 「国防基金(national defense fund)」はポーランドの工業活性化に特に適している。
- 私はダンツィヒの対応を行い、ナチ党を禁止するのに充分な迎合度を得た。これで不利な貿易法から解放される。その後は国内政治に対処していく。
- 工業の増強を進めている間、銃を持った誘惑者のKrystynaはドイツ降伏を容易にするための協力政府の準備に向けて第三帝国に潜入していた。
- さらなる経験値獲得のために軍事顧問も雇用し始めた。史実に沿ったポーランドはスペインで経験値を稼げないので、顧問は次善策だ。これで指揮力上限は低下してしまったが、これにはそれよりも大きな価値がある。ドクトリンのアンロックのためにも必要だが、それ以上に重要なのは戦車設計のためだ。
1937年半ば:4月憲法
- 1937年半ばの現在、私はポーランドの国内政治に対処し始めた。国民はさらにいら立つようになり、私は内戦を避けたいと思っているが、彼らを脇に追いやるために政治力100を使いたくない。
- 幸運なことに、Sanationルートのほとんどの国家方針は左右両派のいら立ちを補正するのに使える。また、Sanationに対処している間だけ使用できる素晴らしい「ボーナス」国家方針もあり、とりたい国家方針は決まってしまう。こうしたボーナス国家方針はどれほど急いでいるかに応じて好きに組み合わせて進めることができる。
- 誰かが他の誰よりもかなりいら立っている気がする。
- 最終的には、それほど苦労することなく全員を比較的幸福に保つことができた。その過程で私はいくつかの国家方針を完了し、後々役立つことになる顧問を登用した。
- 1938年12月21日、私は首の後ろがゾクッとする感覚を覚え始めている。きっとただの被害妄想だろう。誰も私を狙っていないはずだ。
1939年前半:防衛準備
- 誰も私を狙ってはいないが、あらゆる事態に備えた計画を立て始めた。残りの工業に関する国家方針に戻る前に「Plan West」に迂回し、要塞建設に一時的だが大きなボーナスを得る。
- この時点で、私は利用できる軍の精神の種類を検討し始めた。戦域での訓練(Theatre training)は地形に関する特性をより早く得られる上に比較的安価なので、とてもよさそうに見える。これは大規模作戦計画のみが使えるものだが、今のところ他のことにも陸軍経験値は必要であり、防衛にも適している。
ポーランドに合わせた戦車の設計
- こうした作業を進める間に、私は戦車モジュールの研究を行っていた。上で述べたように、私は主に軽装歩兵に対応できる安価な戦車を作ろうとしている。ケーニヒスベルクのドイツの飛び地に対応するには速度が必要だが、ポーランドが開戦までに師団に配備できるようにするにはかなり控えめな工業生産量の中で生産することになる。
- 派手な装飾はないが、比較的安価だ。機関砲を装備していて歩兵を相手にするのは得意だが、それ以外のものには役に立たない。つまり、この戦車は歩兵対戦車の戦いに集中して、ドイツ戦車は避ける必要がある。装甲値もかなり低いが、歩兵が貫通できないなら問題ない。コストと装甲のバランスがいいので、私は溶接装甲が好みだ。クリスティー式サスペンションとガソリンエンジンを使って戦車の速度を大きく引き上げ、3人用の砲塔と無線機で突破値も高めている。
- このほかに対空戦車の設計も用意しており、これは機関砲を基礎的な対空砲に換装した以外は同じモジュールを使っている。
1939年後半:我々の時代に平和はない?
- おお……。
- 現在の軍の配置はこのとおり。私は戦車師団を3個、南部の攻撃に対する守りとして1個軍、ポーランド中部の防衛として主に川の内側を守る1と1/3個軍を持っている。また1個軍がケーニヒスベルクを占領してその後ドイツ軍と対峙するために交代する準備をしている。
注:わかりにくいですが、敵が侵攻してきたタイミングでポズナニ(Poznan)ステートにおいて焦土作戦(左下のScorched Earth)を行っています。
- 私は罠を仕掛け、彼らの補給を悪化させて時間を稼いだ。
- 緒戦は近接航空支援機と戦術爆撃機の攻撃を受けていたが、張り子の空軍がどうにか損害を軽減してくれたし、師団に対空砲を配備しておいた甲斐があった。
- 序盤は一部の戦線で押されていたが、元の計画どおりに鉄道をたどって港を狙い撃ちにする。
- カトヴィツェ(Katowice)は要塞で強化したにもかかわらず、すぐに失陥した。
- メーメルに突進していると、補給状況が悪化していることに気づいた。この段階で鉄道を建設する必要があるとは思いたくない。既にポーランドの工業は限界だ。私は最寄りの補給結節点を自動車化することで問題を軽減しようとしたが、多少は改善されたものの解決と言えるほどではなかった。
- 11月には一進一退の攻防が続いていた。私がケーニヒスベルクへの更なる攻撃を行おうとしているため、ドイツ軍が集まってきている。また、オルシュティン(Allenstein)の補給結節点を新たに占領し、補給路に接続することができた。
- ドイツ軍は猛烈な前進を続けている。ケーニヒスベルクを急いで終わらせなければならない。見通しは暗いが、闇の中で立ち上がろうとしている英雄がいる。ルーマニアだ。
- 私は隣国を説得して私たちの大義に引き込み、彼らは希望の光となってやってきた。
- 同盟国ルーマニアの支援を得て領土奪還の攻撃を行ったが、私の怠慢のためにドイツ軍はメーメルに中戦車を送り込み、すぐに私を押し戻し始めた。恐れていたとおり、私の機関砲はこうした戦車に対抗できず、補給線が寸断されて補給状況が急速に悪化した。
- 獲得した陸軍経験値を使って「即応(Quick Improvisation)」を取得した。これにより、立て続けに複数回の強攻(force attack)を行うことができ、最終的に敵戦車からメーメルを切り離すことができた。彼らはいまや立ち往生している。最後の強攻でメーメル防衛部隊を撃破し、戦線は安定した。
1940年:第三帝国の死
- ケーニヒスベルクを処理したことで、陸軍全軍でドイツ戦線に対処できるようになった。ポズナニとウッチ(Łódź)は緒戦で失われた多くの工業力を抱えるため、第一の目標とする。
- 攻勢に出るため、Marian Rukieiを昇進させて元帥とした。彼は陸軍長官(Chief of Army)になれるほどレベルアップしている。
- その後、私は攻撃を計画した。ポーランド戦線に補給を行うドイツ側の鉄道は大部分が3つの地点から補給を受けている。そこを寸断すれば、ドイツ軍は後退したり、補給ペナルティを受けることを余儀なくされる。このうちの2つは補給結節点で、これを占領すればドイツ軍はポズナニから撤退せざるを得なくなる。その後は海を経由し、そこにある港を利用してベルリンまでの経路を補給できる。
- 南にあるポーランド側の鉄道ジャンクションもブルノ(Brno)の近くで寸断されるかもしれない。最初の攻勢でそこを占領できるかは疑問だが、可能であればそうすることを目指す。今のところは中核となる領土を取り戻すことが優先なので、この2つの補給結節点を取りに行くつもりでいる。
- 直後にハンガリーがポーランドに宣戦布告し、軍の大部分が補給を受けられなくなった。私は鉄道経由で暇していた軍を対応に回した。状況が悪く見えるかもしれないが、他の場所で機会が生まれた。私は戦車を再配置して……。
- 戦車との連携攻撃でポズナニを奪還し、ポケットを包囲してベルリンからの鉄道を寸断した。ルーマニアは南部でハンガリー相手に苦戦している。私の戦車隊はこの機会を捉え……。
- 一時的な勝利であることは確かだ。戦車隊が単独でいるだけで、鉄道は守られていない。再配置のための予備ユニットがあるので、それが間に合うことを祈っている。残念ながら戦車隊は包囲されて降伏してしまったが、私が軍を前進させ再配置するのに充分なだけ前線から敵兵力を引き離してくれた。補給線が伸びきったところで、鉄道の軌間変更のために前進を止めた。
- 戦術をいくつかアンロックしたので、さらなる防御値を得るために優先する戦術を弾性防御(Elastic Defense)に設定した。できれば電撃戦(Blitz)にしたかったが、これを使うにはまだ戦車の数が足りないように思う。切り替えるのはもっと後でだ。
- ドイツは策略を用いてノルウェーとスウェーデンを手に入れた。これに対処するため、小規模な遠征軍を作った。ドイツのすべての港を占領しているので簡単なことだった。ドイツのユニットが守っているとしても、基本的に彼らはいいカモだ。
- 予想どおりソ連がようやく目覚めたが、味方する側を間違えている。
注:元はGIF画像で、割譲前にポーランド東部のすべてのステートで焦土作戦を実行しています。
- わかっていたことだが、彼らに餞別を残さずにはいられなかった。
- 第三帝国の終わりが近づいてきたので、私はソ連に向けた計画を練り始めた。開戦時に生産した戦車は赤軍に対抗するには不十分であるため、新たな戦車を設計する。
高初速砲と貫通値を高める漸減口径アダプター(Squeeze-bore adaptor)を搭載した駆逐戦車
火炎放射戦車(これは支援中隊であり、主に都市・ジャングル・要塞・森林における攻撃力を高める。工兵と相互排他)
1942年:枢軸国の死闘
- 1月、ドイツは一連の戦車による攻勢の後、遂に降伏した。補給が問題になり始めたのは、まず自動車化のためのトラックが不足していたこと、そして少し後には配備されている兵士の数が多すぎることが原因だった。
- 最後に陥落したのはウィーンだった(初期に協力政府を作っておいて本当によかった。そうでなければ勝利点が足りなかっただろう)。
- 私は戦車でハンガリーとイタリアに向かった。もちろん、ルーマニアを解放するためにハンガリーを優先した(イタリアに行くべきなのはわかるが、簡単に思い入れを持ってしまうのだ)。しかし、ドイツ軍の残党が戦略上重要な鉄道を押さえていたため、新たな戦線への補給ができずにすぐに足を止めることになった。
- ひとたび鉄道が整備されるや、イタリアはドイツでほとんどの兵力を失っていたため、簡単に圧勝できた。
- 戦争の最終結果はこのとおり。ポーランドの死傷者の大部分(9割)がドイツとの緒戦のものだった。
- 講和会議後も戦時中と同じように見えるが、その最中におまけとして南スロバキアが虫食いのように加わっている。
- 非常にイライラさせられるが、私たちの目指すところに彼らは必要ない。今はポーランド東部奪還の準備をする時期だ。
1943-46年:大いなる静寂の年
- ソ連に対抗する陸軍を再建するため、数年早送りする。
- 私は機械化部隊を従える戦車部隊を用意した。機械化のコストは生産コストのアップグレードで大幅に下がった。
- 支援のために列車砲も用意した。列車砲には上の画像のような効果がある。
- 戦車師団のテンプレートはこのとおり。
- 計画ではキエフからモスクワに向かう。というのは、この間がほとんど平原であるためだ。
- 北部は泥濘地や湿地が多く、攻勢が困難なため、できるだけ避けたい。
- 南方のブルガス(ブルガリア沿岸)にも軍の一部を送り(このためにブルガリアの一部を手に入れていた)、マルベリー港湾を使って上陸作戦を行うことで、バクーからのソ連の石油供給を寸断する。トルコを自陣営に引き入れないと潜水艦を黒海に入れられないため、陣営「Międzymorze」を結成してトルコを招聘した。
- すべての準備が整ったことで、誰かいるかどうかノックしてみていいだろう。
(注:この画像は本来掲載予定のものとは異なるものを掲載しているとのこと)
- バクーに近い沿岸部に上陸することができた。一部の師団には港がないが、マルベリー港湾があるので補給の問題はない。しかし恒久的な補給のために早く港を確保する必要がある。
- ご覧のようにトルコに駐留している輸送機で物資を空輸しているが、これも補給状況が悪い地域では役に立つ。
- 上陸すると激しい抵抗を受け、マルベリー港湾が破壊される前に港を確保したものの、すぐにバクーを占領することはできないとわかった。しかし、セヴァストポリは脆弱で防備も手薄なため、機会があった。4個戦車師団で島に急進撃し、ソ連南部戦線の大部分を包囲した。南部戦線が崩壊したことで、ソ連はバクーから補充しなければなくなった。
- その間、ポーランド東部では大規模な航空戦が行われていた。敵は私の列車を爆撃しようとしていて、列車の大部分は戦時簡易版(War Austerity)のものであるため、爆撃や撹乱の影響を受けやすい。
- カフカス戦線はめちゃくちゃな状態にあるため、私は補給路全体を寸断する機会を得た。戦線全体がたった1本の鉄道で補給されており、これを寸断したのだった。ソ連軍はスターリングラードに向けて撤退を余儀なくされた。
- 年末に私はソ連のかなり奥地まで進撃したが、モスクワに向かって前進するのはますます難しくなっている。ブリャンスクは非常によく守られていて、都市は多方面から攻撃しても他の地形ほど効果的ではないため、頭痛の種となった。また、ブリャンスクにはさらに前進するために必要な補給結節点があるし、こちらの前線はかなり伸びている。
- 私はしばらく停止し、鉄道を整備してから2発の核爆弾を食らわせた。その後、私の戦車部隊がモスクワに向かって進軍したことで前線に裂け目ができた。モスクワの目前で激しい戦いが始まった。
- モスクワ周辺のプロヴィンスは1月ということもあって深い雪に覆われていた。赤軍はこの時点でかなり疲弊しており、装甲戦力のほとんどが失われていた。最終的にモスクワは戦車・戦闘機・爆撃機の集中砲火で陥落した。
- この間、レニングラードはスウェーデンからの同盟国の攻撃を受け、ロストフは包囲されてスターリングラードを守っていた南方軍の多くが閉じ込められた。
1947年:「頼むから降伏してくれ」の年
- スターリングラードを防衛していた軍の多くが死に、赤軍の空軍がどこかの屑鉄置き場に転がっているとしても、赤軍が依然として鉄道の長い区間を支配しているため、攻めるのは少し大変だ。
- スターリングラードを正面から攻略することはまだ不可能なので、郊外を守る歩兵を一掃することに集中した。補給状況が(比較的)よくなってきたところで、最後の攻撃をかけ、スターリングラードを占領した。これでソ連は降伏に近づき、私はあと少しの勝利点を得るだけで済んだ。
- スターリングラード攻略直前の死傷者と、ソ連降伏の様子。
- 以上だ! できるだけ多くの機能を紹介しようとしたし、私の狂気を楽しんでいただけたら幸いだ。さて、困ったときの真の友人への報酬として私がやるべきことはただひとつだ。
質疑応答
Q:発売日は? 予約は? 開発チームの配信は?
A:残念ながら今回の開発日記で発表することはない。
Q:3段階目の機械化歩兵のコストは現行のバージョンでは12だけど、4.20となっているのはアップグレードが強力なのか、それとも基本コストが下げられたのか?
A:陸軍経験値を使って、信頼性と引き換えに生産コストのアップグレード(生産コストが下がる)ができる。ポーランドは国家方針から特別な設計社を得ることができ、さらに15%低下する。
Q:鉄道に関する国家方針があるみたいだけど、ロシアやドイツのような他の国家にもあるの?
A:以前はインフラだけ追加していたような古い国家方針も現在では鉄道をもたらすようになった。
Q:大量の列車砲が写ってる画像があるけど、AIが大量生産してゲーム後半には大量の列車砲を鹵獲するような感じになるの?
A:AIが列車砲を大量生産するのを見たことはない。仮にそうだとしても、列車砲によるペナルティは重複しないのでそこまでひどいものでもない。私が列車砲をこんなにたくさん持っているのは数年待っている間に既に持っていることを忘れて大量に作ってしまったからだ。なぜ大量に作ってしまったかと言えば、このとき日曜の夜11時で、疲れていたからだ。
コメント
翻訳お疲れ様でした‼︎
おー本当に鉄道中心の戦いになったなぁ
鉄道というよりも全体的なインフラ・補給ラインという感じか
火炎放射戦車まであるのか……
翻訳ありがとうございます
今回の戦闘と補給システムの変更は本当に楽しみ
そしてジェネリックリーダー画像はもうちょっとバリエーション増やしてほしい
セクハラ関連で大問題になってるけどそっち方面が心配というか上層部が酷いな