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「Hearts of Iron IV」開発日記2021年8月25日――いろいろなもの#2

HoI4 開発日記

「Hearts of Iron IV」開発日記2021年8月25日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は細かな改善とゲームディレクターの交代について。1.11「バルバロッサ」リリース前の開発日記です。

前回:開発日記2021年8月18日――ソ連の亡命者


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開発日記

開発日記2021年8月25日は、細かな改善とゲームディレクターの交代について。

  • 今回は「No Step Back」で追加される細かな機能について。(注:「No Step Back」で追加とあるが、中身を見る限りでは基礎的なゲーム機能の改善なので、無料アップデートでの追加ではないかと思われる)

天候2.0

  • 新たな補給システムの長年の目標のひとつは天候がゲームプレイに影響を与える方法を変えることだった。天候に戦略的な意味を持たせるため、システムの速度を落としてより低い頻度で潜在的な天候の影響を受けるように調節した。これにより、プレイヤーは有利・不利な状況に対応するための時間を確保できるだけでなく、より長期にわたる予測がいくらかやりやすくなる。
  • これに加えて、新たな補給システムとよりよく調和させるため、地面の状態、気温、天候による能力値への効果の組み合わせも幅広く検討し、特に悪条件で行われる戦役により大きな影響を与えるようにした。
    • 天候は組織率回復のほか、移動時の組織率低下や、極端な場合には補給消費量にも影響するようになった。
    • 気温には新たな補正はなく、世界各地の気温データの精度を高めるのは見送った。
    • 地面の状態も師団の移動時の組織率低下に影響を与える可能性があるようになった。これは東部戦線のような泥濘や雪のある状況では特に重要で、さまざまな状況の効果が重なって進撃が著しく遅れることがある。

新たな天候の影響(開発中)

天候 組織率回復 移動時の組織率低下 補給消費量
-5% +5%
-15% +10% +10%
+10%
暴風雪 -10% +25% +15%
砂嵐 -20% +25%

新たな地面の状態(開発中)

天候 損耗 師団速度 師団攻撃 師団防御 塹壕化 組織率回復 移動時の組織率低下
深雪 +25% -25% -30% +25%
-10% -10% +10%
泥濘 +70% -50% -40% +25%
洪水 -50% +50% +20% +25%
  • ビジュアル面で天候の効果はアップデートされ、マップ上でよりわかりやすくなったが、これはパーティクルエフェクトがアップデートされて天候がよりよく見えるようになったことによる。これによってある地域で気象現象が発生していることが明確になり、より迅速に対応できるようになった。

装備の管理

  • NSBでは師団テンプレートごとに特定の装備の使用状況を管理する機能をアップグレードした。これにより、精鋭の突破用師団には必要なものを揃え、戦線を形成する師団には優先度の低い装備を持たせることができる。

  • この機能は師団設計からアクセスでき、現在備蓄しているすべての装備種別の包括的な詳細が表示される。プレイヤーは元となる装備と派生型の両方を含むカテゴリーごとに許可/不許可が設定でき、すべてを個別に管理する必要がなくなる。
  • 装備管理の大まかな手段も用意した。その師団テンプレートで新たに研究された装備を自動的に使用できるようにするかどうかを設定したり、外国の装備の使用を切り替えたりできる。

  • こうした設定を変更しても明らかなコストはないが、こうした設定を大量に使用する場合は生産ラインを意識しておく必要がある。師団ツールチップもアップデートされ、以前と同様に変更の範囲の概要を表示するのに加えて、その変更によって影響を受ける可能性のある師団数を表示する。最後に、こうした設定は補充と訓練にのみ影響し、既存の師団が直ちに装備を没収されることはない。

同盟国における建設

  • 同盟国における建設ができるようになる。要望の多かったこの機能は、自陣営の構成国の領土内で特定の建造物を建設できるようにする。
  • 従属国における建設とは異なり、これは自国の工場のみを使用し、恩恵を受ける同盟国はそれまでどおり自国の建設を続けられる。
  • 同盟国内に建設できる建造物は「インフラ」「鉄道」「航空基地」「レーダー」に限られるが、この設定はModで簡単に改造可能だ。バランス上の理由から、技術でレベルが決まる建造物(例えばレーダー)は建設国ではなく受入国の技術に制約される。

グラフィカルな包囲されたユニットアイコン

注:元はGIF画像。

  • NSBでは陸軍が陥る可能性のある深刻な状況の1つである「包囲」についてフィードバックされたものを追加した。包囲された師団が撃破されると注意を引くための短いアニメーションが再生される。もちろん、プレイヤーが撃破する側でもこのアニメーションは再生される。

衛兵の交代

本節ではこれまで長らくHoI4のゲームディレクターを務めてきたpodcat氏が他のプロジェクトに異動し、以前Imperatorで主要な役割を務めていたArheo氏に交代することが明らかにされています。

以下はpodcat氏の離任の挨拶です。

  • 振り返ってみると、私はHoI4の開発に7年ほど携わり、その前にはHoI3にも数年携わっていた。Hearts of Ironは常に私の心の中にあるが、新しいものに没頭する時期であるとも感じている。
  • 私が携わる秘密プロジェクトについてはあまりお話しできないが、私がとても楽しみにしているということと、それはHoI5ではないということだけはお伝えしておく。いずれHoI5を作る時が来るとは思うが、今はまだHoI4にコンテンツや素晴らしいものを開発する余地があると思う。
  • タイミング的にも私にとってはちょうどいい。「No Step Back」は2016年に元のゲームがリリースされたときに書き留めていた最後の拡張ステップだったので、次の5か年計画を立てるときが来たのだ。NSBで、無料アップデートや拡張によってすべての主要なシステムに一度は触れたことになる。また、私の当初の考えや計画のほとんどが完了している今は、ゲームを発展させるためにより新鮮な視点を得るには最適な時期だ。
  • もちろん、これからも私の姿を見かけることはあるだろうし、私もHoIのあちこちに顔を出すと思う(人は自分の赤ちゃんをそう簡単に手放せない!)が、Peter(注:Arheo氏のこと)とチームが舵を取って船を動かし続けてくれることを信じているし、「No Step Back」はみなさんに好きになってもらえる素晴らしいものになることを確信している。

以下はArheo氏の着任の挨拶です。

  • HoIを任されたことを光栄に思う。この数か月にDan(注:podcat氏のこと)やチームと緊密に仕事してきて、HoIを正しい方向性で開発し続けることができると確信している。
  • ご存知の方もいらっしゃると思うが、私はImperator経由でHoIに来た。以前はコンテンツデザイナーとしていくつかのパラド社開発スタジオタイトルに参加し、その前はまったく関係ないクラシック音楽の仕事を長くやっていた。歴史に関するパラド社開発スタジオタイトルは私がここで働くずっと前からの熱烈なファンだったもので、マケドニアの国家建設から20世紀に至るまでの私の経験を生かすことができてとてもうれしく思っている。
  • 私たちにはNSBが無事にリリースされた後のHoIの将来の計画がたくさんあり、みなさんに私のゲームの将来についての見解を知っていただく機会もあると思う。Danと私はHoI4のクリエイティブな方向性についてはほとんど一致しているということは言っておきたい。そのため、いくつかの質問に先手を打って回答しておくが、ゲームディレクターの交代はルートボックス、マナその他の、中核的なデザイン指針のいかなる急進的な変更も意味しない。
  • ではなにを意味するのか? それを正しく理解するには時間が必要だ。私たちは今後のDLCやコンテンツに関する意図を隠していない(詳細は前回のPDXconをご覧いただきたい)。したがってこの場でできる最善の答えは、私がゲームに個人的なアレンジを加えると同時に、このロードマップを満たすために最大限のことをするということだ。
  • この素晴らしいゲームの将来に対する私の考えやこれまでの業界での経験など、幅広い質問に喜んでお答えするが、(これまで述べたこと以上に)今後のリリースに関する質問にはいつもどおりお答えできないということはご了承いただきたい。全体として、私は時間が許す限り、フォーラムその他のメディアで礼儀正しい議論に参加したいと思っているため、近い将来にこの情熱的なコミュニティともっと交流することになると思う。

質疑応答

Q:私はImperatorでのあなた(注:Arheo氏)の仕事が大好きだったけど、HoI4でも国内のなにかが増えることになる?

A:無理のない範囲でおそらく。この2つのゲームでは視点が大きく異なる。Imperatorではしっかりとした道筋をつける必要があったが、HoIでは既に成功しているものがある。私はこれを変えようとは考えていない。

Q:天候の変更について、AIは攻撃に適していない時期を認識するの?

A:AIの変更についての開発日記を近い将来に出す予定だ。

Q:それ以上移動すると補給不足になるとき、命令を受けたユニットが自動停止を無視するような設定を追加してほしい。

A:昨日この機能を追加した。無視の設定は命令の実行状況と関連付けられている。


次回:開発日記2021年9月1日――列車

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コメント

  1. 同盟国に建築できるようになるのはありがたい。
    マルチプレイでも建築を他国に任せたりできそうで何より。
    AIの修正は補給システムが別物になるから必須だろうな。
    AI修正しないと補給点の防御がガバガバで奪われて一瞬で前線が総崩れになる悲惨な未来が見えるから。

    • 港は作れないのかと思ったけど、上陸作戦では基本的には自分の領土になるから問題ないのか。

      • ノルマンディーみたいな状況だと本来の占有国が占有しなかったっけ

        • 浮き港湾である程度改善できるらしいしまぁ

  2. 天候の補給に関して、暑い地域だとなにか必要補給量が20%ほど?増える気候が元からあるはず。
    日中戦争でこれに苦しめられたのと、今回嵐や暴風雪で増える量を見てみると暑さのやつ減らして欲しいと思った

  3. AI君がインフラ修理しないのは鉄道も一緒かな?

  4. 酷暑・極寒は天候じゃなくてここで気温っていわれてるもんでしょ
    だからここでいう天候にプラスして酷暑極寒がかかるはずだよ

  5. 一定のステートを占領しないとインフラ建設出来ないから、個人的には港も建設できるようにして欲しかったけど….modでカバー出来るならいいか(誰か頼む)

    あとマルベリー港でも対処できるのか

  6. 天候や気候の影響が弱いと言われてたから増やした訳でこれ以上減る事はないやろな。

    開発コメント見てると気候の影響も増やしたかった風に取れるしむしろ酷暑の影響は将来的に増えそう。

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