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「Hearts of Iron IV」開発日記2020年9月30日――ユーゴスラビアとルーマニア

HoI4 開発日記

「Hearts of Iron IV」開発日記2020年9月30日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はユーゴスラビアとルーマニアについて。1.10「コリー」リリース前の開発日記です。

前回:開発日記2020年9月23日――トルコ


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開発日記

開発日記2020年9月30日は、ユーゴスラビアとルーマニアについて。

  • 今回は1.10「コリー」パッチの内容で、DLC「Death or Dishonor」をお持ちの方向けの新しいコンテンツをご紹介する。以下の内容はすべてDoDの所有者が利用可能なもので、「Battle for the Bosporus」を購入しても利用できない。

ユーゴスラビア

  • Steamストアページでリークされたスクリーンショットから既にご存知の方もいるかもしれないが、DoD所有者向けに無料パッチでユーゴスラビアに軽い見直しが提供される。
  • ユーゴスラビアの国家方針ツリーはDoDでもっとも多くの不満が寄せられ、ツリーを部分的に見直すのが最適だった。大規模な見直しというほどではなく、最初のドラフトは私(注:コンテンツデザイナーのMeka66氏)の自由時間に作り始めたものだったため、範囲を狭くし、既存のBftBのコンテンツに加えてさらにあまりにも多くの作業が発生しないようにする一方で、全体的な品質を向上させ、プレイヤーに史実と非史実両方を探求する選択肢をもたらした。

  • 共産主義ルートから始める。これには少し変更点がある。長い間、ユーゴスラビアはブルガリア・アルバニアとともに独自の陣営を持てたが、通常のプレイではこの2か国が共産主義になることはほとんどなかった。

  • そこで、ユーゴスラビアにはブルガリアとアルバニアの両方で農民の蜂起を支援するディシジョンが追加され、汎スラブ労働者会議(Pan-Slavic Worker’s Congress)に両国を参加させる手段が設けられた。

  • その後、ユーゴスラビアは自分の陣営を汎バルカン労働者会議(Pan-Balkan Worker’s Congress)に再編する多くの国家方針を利用できるようになる。ルーマニア、トルコ、ギリシャ、ハンガリーはすべて農民反乱の標的となる。バルカン半島が紫色に染まるのを見たいなら、チトーはそうするための手段を持っている。

  • 次に、これまでの君主主義の国家方針を見ていき、ディシジョンの良し悪しを確認した。新たなツリーではより意味があり、複雑な選択をできるようにしたかった。

  • ユーゴスラビアは国家方針ツリーのかなり序盤で国家方針「Evolution」と「Limited Self-Government」のどちらかを選ぶ。「Evolution」は古いユーゴスラビアのデザインであり、手段を選ばず国内のナショナリズムを踏み潰そうとするものだ。

  • 第一に、国家方針「Establish the Banate of Croatia」でクロアチアは傀儡ではなくなり、一時的に国民精神「Croatian Opposition」が弱まるが、「Crush the Ustase」を選ぶのはより複雑なプロセスであり、最終的には国民精神「Croatian Nationalism」を完全に取り除くことができる。
  • 「Crush the Ustase」は2つのミッションと結びついたディシジョンであり、一方のミッションではウスタシャが独立戦争を引き起こし、もう一方では平和的に彼らを鎮圧する。プレイヤーは多くのディシジョンでウスタシャの蜂起を遅らせたり、平和的鎮圧を早めたりできる。

  • 次の2つの国家方針でユーゴスラビアは領土をイタリア・ブルガリアに引き渡すことで、彼らからの評価が大きく高まるとともに、問題となっている国民精神を完全に除去できる。

  • ユーゴスラビアのステートは見直された。この見直しの目標は、解放可能国家や史実の占領地域のためであると同時に、現在の国境を再現しやすくすることにもある。

  • ユーゴスラビアは自治権を認めてセルビア本国以外の領土と引き換えにネガティブな国民精神を永久に取り除くことができる。この中でクロアチアの2つの自治州を別に独立させるか、ひとつに合わせて独立させるかを選ぶことになる。係争地であるヴォイヴォディナの領土はハンガリーに対して防備を整えるべきか、融和政策の一環としてハンガリーに譲るべきか、それとも自治権を与えるべきか? ここでの梯子状のデザインはバルカン半島をどれだけ混沌としたものにしたいかという選択肢だ。

  • 分割後にユーゴスラビアは再統合しようとするか、あるいはバルカン諸国に完全な独立を認めて多くの無料ユニットを共有する軍事同盟となることができる。独立ルートを進めるとバルカン諸国はゲーム開始時のユーゴスラビアの倍以上の軍を持つこととなるため、自国をばらばらにするのも悪いことではない。

  • 摂政であるパヴレ王子は政権の座に留まろうとし、枢軸国と同盟しようとする。しかし以前と同じくイギリスとユーゴスラビア軍は枢軸国との同盟に強く反対しており、そうすることがクーデターにつながるかもしれない。

  • クーデターが失敗してパヴレが政権を維持した場合、ユーゴスラビアの暗い未来を進むためには新たな王が必要となるだろう。

  • 連合国に参加するのは距離があること以外にも困難がある。国王ペータルは1936年にはまだ12歳に過ぎず、摂政政治をあまりに早く終わらせようとするとまったく統治の準備が整っていない君主を抱えることになる。

  • 数年もすると国王ペータルはユーゴスラビア王位の正当な後継者として成熟する。

  • 国家方針「Royal Wedding」では国王ペータルがヨーロッパの王女と結婚できるようにする。誰が相手となり得るかは世界情勢に応じて大きく変わる。ドイツ皇帝が帰還していればドイツの王女と結婚できるし、同様にスペインの王女と結婚できる可能性もある。選択の結果は「The Royal Alliance」で通知され、結婚相手によってユーゴスラビアは陣営に加盟できる。ギリシャ王女アレクサンドラと結婚すると史実どおりユーゴスラビアは連合国入りする。

ルーマニア

  • ルーマニアはクーデター後のディシジョンによって戦争中に立場を変えることができる。

  • さらに、国家方針「Divide Yugoslavia」では、スペイン内戦の駐屯部隊システムと同じように領有国が決まるまでにユーゴスラビアで各国家が最大3回請求権を主張できる。ステートに請求権が主張されるたびに、ルーマニアはユーゴスラビアに要求を伝えるかもしれない。

  • 1936年の政党と指導者が入れ替わったことに気づいたかもしれない。史実では1936年の与党は民主主義のPNLで、ゲオルゲ・タタレスクが指導者となっていた。また。アルマンド・カリネスクは中道主義FRNの指導者となっていた。これは修正され、両者とも正しい政党所属となっている。これはまた、ルーマニアが1936年に中道主義ではなく民主主義でスタートすることを意味し、これに合わせてバックエンドでバランス調整を行った。

  • 次に、初期のファシストの指導者をオクタヴィアン・ゴガに変更した。彼はキリスト教国民党(National Christian Party、Partidul Național Creștin)の指導者であり、つまり、ファシズム政党をPNCに変更したということだ。

  • これによって国家方針「Iron Guard」をとるとイオン・アントネスクがファシスト政党の名目上の指導者となり、党名がPNCから鉄衛団(Garda de Fier)に変わる。

  • もう一点は国王ミハイのクーデターが彼の父に対してではなくファシストの鉄衛団に対して行われたという点だ。私たちはこの国家方針をファシストツリーの一番下に配置した。これによってプレイヤーは3つの選択肢から選択できるようになった。すなわち、クーデターを起こしてミハイを立憲君主制下の民主主義政党の指導者とするか、国王カロルを退位させてもっとも支持されている政党の党首と置き換えるか、国王カロルに政権を握らせたままにするかだ。
  • ブコヴィナ、ベッサラビア、トランシルバニア北部など、開戦前に割譲する可能性のあるステートにインフラボーナスを与えないよう、建設に関する国家方針のステートの優先度を変更した。

  • 最後に、コンスタンチン・サナテスクを少し強化した。以前は防御ボーナスのある陸軍長官としてしか使えなかったが、将軍としても利用できるようになった。
  • 以上のルーマニアの変更はフォーラムメンバーのZeprionによるものだ。彼からのフィードバックに感謝する。

質疑応答

Q1:ゴガは追加されるのにコドレアヌ(注:鉄衛団の指導者)は追加されないの?

A1:ゴガのポートレートは既に追加されており、今まで利用されていなかっただけだ。コドレアヌも同様だが、こちらは時間がなくてまだスクリプトしていない。注意を向ける機会ができ次第できるだけすぐにきちんとしたいと思っているし、コドレアヌも追加するつもりだ。

Q2:当時使われていた国旗ではなく90年代の国旗を使うのはなんで? 特にボスニア、コソボ、マケドニアはかなりひどい。

A2:国旗はMtGパッチでタグが追加された時から変わっていない。コソボは90年代まで国旗がなく、ゲーム内ではユーゴスラビア内のアルバニアの少数民族を表すために使われている。ボスニアとマケドニアの国旗の変更は考えられるが、この時期の「中道主義」マケドニアの国旗はほぼ存在しないので、私たちは歴史を遡るか下るかのどちらかになる。


次回:開発日記2020年10月7日――アートと実績

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コメント

  1. ユーゴもルーマニアも見直すなら日本も見直してくれませんかね…

    • 蒙古国、モンゴル、インドネシア、マラヤ、シャム(タイ)のカントリーパックで修正される可能性がごくわずかに…。ないな。

    • WtT自体がアップデートされればあるかも?

      • 着想よくてもブラッシュアップしてくれないから色々台無しになってるよなぁ…
        船設計もそうだけど、殆ど労力なく遊びの幅広げられるのにDLC投げっぱなしだし

  2. たぶん中東関連でインド手直し絶対来るかな
    改めて見ても何もかも手抜きすぎる

  3. 国王の恋愛ゲームか…いやまあ政略結婚だから恋愛要素は皆無なんだけど
    ルーマニアが初期民主主義になったら「バルカン半島の支配」の正当化ボーナスの意味がほぼなくなるような

  4. ルーマニアとユーゴスラビアのNF変更は無料アップデートで新DLC買わなくても大丈夫な感じか、DoD持ってないと意味無いけど

  5. ペータル2世のポートレート老けすぎじゃない?と思ってググったらこれでも44年の写真
    が元ネタと知って驚愕…そりゃユーゴスラビア国王なんてやってたらストレスで顔のしわが
    増えそうではある

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