「Europa Universalis 4」開発日記10月1日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。
前回:開発日記 9月24日
2015/11/21 10月8日分へのリンクを追加。
概要
10月1日分の開発日記は、階級(Estates)について。
- 階級は、次の拡張の目玉のひとつだ。ファンからは再三にわたって「平和時のメカニクス」と「国内政治」に関するリクエストを受けているが、不動産はこの両方を発展させるものだ。
- EU4の内政は、ゲームの本質が戦争と外交にあるため、扱いにくいものとなっている。内政に「Victoria(パラド社の19,20世紀を取り上げたストラテジーゲーム)」のような深みを与えるとこのゲームの本質を損なってしまうが、この内容はEU4の外交重視の本質と国内政治へのリクエストとの間でバランスを取ろうとするものだ。
階級(拡張の内容)について
- 階級は文字通り、国内の有力な利害団体である階級を国家に付与するものだ。聖職者・貴族・平民という3つのよく知られた階級はゲーム内にすべて登場するが、これに加えて特定の国家では特殊な階級が登場する。
- ステップを支配する東方技術グループの国家は、コサックという階級が追加され、イスラム教国家ではオスマン帝国で実施されたミッレト制のような共同体を表すズィンミーという階級が追加される。
- 階級はそれぞれ影響力・忠誠度・土地支配力を持つ。
土地
- 国家は一つの階級に土地の支配を認めることができる。これによってプロヴィンスの自立度は上昇するが、その階級の忠誠度と影響力を増すことができるし、その土地に特定のボーナスがつく。
- すべての階級がどのプロヴィンスも支配できるわけではない。平民は一定以上の開発度を持つプロヴィンスでないと支配できないし、コサックはステップのプロヴィンスでないと支配できない。
- 貴族のような特定の階級は、国家の非海外領土の開発度の最低値をコントロールしたがるが、これが満たされない場合、忠誠度は著しく低下するだろう(訳注:貴族が支配している土地の開発度は、貴族の要求している水準に設定しないと嫌われるということを言いたいらしい)。
影響力
- 影響力は、国内でその階級が持つ力の強さを表す。各階級は重要度に応じて影響力の基準レベルが決まっているが、国内の特定の状況では影響力を増すこともある(例えば、カトリックの国ではカトリック教会の力によって聖職者の影響力が増すだろう)。
- さらに、階級は土地を支配することによっても影響力を増すことができる。
忠誠度
- 忠誠度はとても単純で、現在の体制に対して階級がどれほど忠誠心を持っているかを表す。忠誠度を上げるのに一番手っ取り早いのは、階級に土地を与えることだ。
- 影響力と忠誠度は、国家に対して大きな影響を与える。影響力が大きく忠誠度の高い貴族階級は戦争遂行に役立つし、忠誠度の高い平民は開発度を安く上昇させることができる。
- 階級を怒らせると、それとは逆の影響を受ける。貴族は徴兵に応じなくなるし、平民は開発計画に見向きもしなくなる。さらには、支配しているプロヴィンスで反乱を煽り、国家の統治に対して挑戦することさえある。
派閥主義
- その階級の忠誠度が高いかどうかにかかわらず、ある階級が力を持ちすぎることは、国家にとって危険となる。90%以上の影響力を持つ階級は政権を奪い、国家全体に悪い結果をもたらす。例えば貴族なら、彼らの地位に対して自治権と特権を要求し、平民なら、仮想的な都市国家を形成して国土をバラバラにしてしまう。
- 階級の力は土地を取り上げることで低下させることができるが、当然その階級を怒らせることになり、内乱になることもある。そのため、階級の忠誠心を保ち、ある階級が強力になり過ぎないようにすることが重要だ。
対話
- 階級の忠誠心を保つ方法のひとつとして、彼らのアドバイスや不平を聞き入れることがある。対話は、階級に対して取ることができる特別な行為だ。
- 例えば、議会の招集によって、貴族を国政に参加させることができる。ツイていれば、彼らはプレイヤーのやろうとすることに賛成してくれるが、やろうとすることの逆のことをアドバイスしてくることもある。そのとき、彼らの言うとおりにするか、彼らを怒らせるか、選ばなければならない。
MODの可能性
- 階級はMODによっていじることが可能だ。階級を追加することはできないが、忠誠度・影響力・対話・国家やプロヴィンスへの影響・階級にどのプロヴィンスの支配を認められるかは変更することができる。
- また、国家がどこにあるかによって階級にダイナミックなネーミングを行うシステムもある。例えば、ポーランドの貴族階級は「シュラフタ」、イスラム教国家の聖職者は「ウラマー」となる。
来週は文化と名前について。
次回:開発日記 10月8日
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