WWII、冷戦、そして未来。国家の危機を切り抜けることができるか――「Supreme Ruler Ultimate」

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第2次世界大戦、冷戦、近未来を舞台としたヘックス型のストラテジーゲーム「Supreme Ruler Ultimate」のご紹介。

2016/6/24 リンクを修正。

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概要

「Supreme Ruler Ultimate」は、Steamでは2014年10月17日にリリースされたストラテジーゲームです。開発はカナダのゲーム開発会社BattleGoat Studios。購入はSteamでもできます。記事執筆時点では、2,980円。

ストラテジーではおなじみの、マップがヘックスで構成されているタイプの国家運営ゲームです。舞台が第2次世界大戦、冷戦、近未来となっているので、戦争がメインのゲームかと思いきや、どちらかというと戦争はあくまで国益の獲得手段のひとつにすぎないといった位置付け。むしろ基本的には戦争を回避していかに国家を発展させるかを考えることになる印象です。

そのため、このゲームでは、歩兵や戦車などの戦闘ユニットを生産したり移動させたりするよりも、重要物資11品目の貿易や国内価格をどうするか、国内のどこに何の生産拠点を建設するか、どのように研究を進めれば他国を出し抜くことができるか、どの国と手を結んでその関係から何を得るか、そしてどのようにして国家財政を持続させるのか、という内政・外交のために多くの時間を費やします。

普段、パラドックス社のHoIシリーズなんかをやっていると、あちらは戦争ありきのゲームなので、いかに戦力を整えていかに勝つかを考えがちですが、こちらは総合的な国家の発展こそが重要な目標となるのです。

上記のように、考えることが非常に多いゲームなので、ゲーム中の操作の多くをAI(大臣)に委任することができます。私がプレイしてきたところでは、研究と建設、それから石油や在庫が逼迫している物資以外は、基本的に全部AIに委任していました。初めのうちはすべてAIに委任して、自分は見ているだけ、なんてことも可能です。

詳しく

基本的な情報とゲームの流れ

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ゲームは基本的にこのような画面で進行していきます。このゲームはシステムがかなり複雑で全部を説明すると長くなってしまうので、簡単に説明していきます。

最も多くの情報が詰まっているのは、左下のウィンドウです。この一番上の行の7つのアイコンからそれぞれ「土地(マップ上でクリックしているヘックスについて)」「外交(マップ上でクリックしている国家について)」「国家財政」「11品目の重要物資」「研究」「ユニットの生産」「ユニットの管理」について情報を見たり、操作を行うことができます。

左上には国家の財政状況(手元資金。国債残高は国家財政タブから確認)、その下に伸びているのは情報表示ボタンです。何かイベントがあるごとに対応するボタンが光ります。上の画像では、外交情報とヘルプがあることを示しています。

画面上部真ん中の時計は時間進行を表示しています。ゲームは、「左下のウィンドウとマップ上で操作→時間進行→イベント→対応する操作→……」という流れで進めます。このあたりはパラドックス社の歴史シミュレーションと同じです。

ヘックスと産業政策

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マップ画面をズームしていくと、こんな感じでヘックスの状態が表示されます。

ヘックスは、「種別(首都、都市、町、産業複合施設、軍産複合施設など)」「施設(発電所、工場、研究所、諜報機関、飛行場など)」「インフラ(鉄道、道路)」の3要素から構成され、種別によって設置できる施設がある程度制限されます。インフラはもちろん全土にくまなく敷くことができればよいのですが、維持するのに安くない金がかかります。

大切なのは配置されている施設で、研究所がないと研究はできませんし、ユニットを生産するには陸海空軍に対応する生産施設がないといけません。また、工場や鉱山がないと物資が不足して、輸入しないと需要量を賄えないということになってしまいます。このゲームでは、輸入はすべて国家が行うことになっているようですので、輸入が増えると国家財政にダイレクトにダメージが入ります。

国家財政からは他にも、ユニットの維持費、研究費、諜報活動費、インフラ維持費、教育費、社会福祉費など、多くの支出があります。輸入が少なければ少ないほど、そして輸出が多ければ多いほど国家財政に余裕が生まれ、より多く研究費を使えたり、税を安くして国民生活を改善することができます。

したがって、ゲーム中の産業政策としては不足物資の生産力を増強し、より高付加価値の消費財・産業財・軍需物資に加工して輸出するという方向に向かうことになります(もしかすると他にうまい方法があるかもしれませんが、私はそのようにしています)。

研究開発

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「研究」は個人的には一番「おっ」と思った点でして、パラド社製歴史シミュでは民生技術がほとんど取り上げられませんが、このゲームでは多くの民生技術が研究対象として登場します。

また、「研究」とつけてしまいましたが、このゲームでは国家プロジェクトもこの研究タブで一緒くたにされています。例えば上の画像にある高速道路開設や、送電網の改良などです。その他、ユニットの開発もここから行います。

研究を行うには、国内の研究所の数に制約される研究スロットと、研究資金を割り当てる必要があります。研究内容によっては莫大な資金を取られるものもあり、うかつにそういう研究を選んでしまうと、一気に財政危機に向かうことも。

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その他、各時代ごとに開発競争が設定されています。1936年シナリオでは原子爆弾ですが、冷戦時代には月面着陸、現代ではインターネット、未来では火星探査となっています。

これにはそれぞれの目標技術が設定されており、これを達成していくことで開発が進みます。例えば原子爆弾では、「粒子加速器」「電子工学」「機械式コンピューター」「計算方法の開発」「核兵器開発」「核兵器製造」の6つが設定されており、その6つの中でもいくつか目標となる技術が存在します。

これらの技術研究には、中小国には用意できないくらいの莫大な資金が必要となります。まさに大国同士の威信をかけた戦いというわけです。


なお、この「Supreme Ruler Ultimate」は、シナリオとしてはこの開発会社の過去作「Supreme Ruler」シリーズが全部入っている(正確には現代版の2010以外全部)ようですが、過去のシリーズではルールやゲームバランスなど、細かい点で違いがあるとのこと。

また、このゲームは時間進行がとても遅いのですが、過去作ではもっと早く時間が進められたりなんかもするようです。

さて、ここまでこの「Supreme Ruler Ultimate」についてご紹介してきましたが、いかがでしょうか。Steamでたまにセールをやっていますので、ご興味がおありなら気にしてみるのもいいかもしれません。

2015/7/13追記解説プレイ日記を始めました。よろしければどうぞ。