1980年以降の世界でソフトウェア開発会社を経営するシミュレーションゲーム「Software Inc.」を難易度Very Hardで遊ぶプレイ日記第21回。今回は前回意外に売れた製品の新作を作り始めます。
前回:プレイ日記 第20回
前回のあらすじ
前回は1988年1-6月まで。不発に終わると見ていた「Art Canvas」がベストプロダクト賞を受賞し、意外にも順調に売れ始めていました。業績面では、駐車場の増設や電子機器製造装置の購入など支出が続き、収支が数百万ドルレベルのマイナスとなっています。ただ、今回やっていく88年下半期で問題なく取り返せる見込みです。
現在進行中のプロジェクト4本はこのとおり。
1988年8月
「Race Championship」設計完了
8月第1週(1日目)、スポーツゲーム「Race Championship」の設計が完了。発売日は89年11月に設定します。
プレスリリースは今回も「EQ Mix 2」と同じく動画が半分程度までしか進みませんでした。
アルファフェーズに進めた後、忘れずに「誇大広告」を始めます。
2Dエディター「Art Canvas 2」の仕様決定
2Dエディター「Art Canvas」が無事に売れているので、さっそく後継作を作りましょう。「Race Championship」の設計完了で手の空いたデザイナーに「Art Canvas 2」の設計を割り当てます。
機能はこのとおり。市場のニーズに合わせて機能を少し調整しています。
「Art Canvas 2」の要約。リードデザイナーは前作と同じくデニス・ポラードが担当。リードデザイナーが経験を積んだためか、今作の創造性スコア見込みは65%と、前作の5%から大きく上昇。きっと売れてくれるはずです。
1988年10月
マーケティングチームのオフィス増設
本社ビル2階中央部分の100人入る大部屋が遂に満員に。しかしマーケティングチームの人員はまだ足りません。
いろいろ迷いましたが、以前のマーケティングチームのオフィスであった1階の大部屋をまたマーケティングチームのオフィスとすることにしました。
マーケティングチームの業務と自社製品の売れ行き
もっともマーケティングチームの労力を使っているのはおそらく誇大広告です。誇大広告は他社からの依頼と同じく優先度最大に設定して実施していますが、誇大広告をひとつやっているだけで他のマーケティング業務の実施率がかなり大きく落ちるため、マーケティングの労力を相当使うタスクと考えられます。現在はその誇大広告を2つやっているため、マーケティングチームにかかる負荷は相当なものなのだろうと思います。また、「Art Canvas」などの自社製品に毎週(毎日)数万ドルの予算を使っているので、単純にこれまでよりマーケティングをたくさん実施しているという面もあります。
2Dエディター「Art Canvas」の売れ行き。ライバルの「Ink Styles 5」はおそらく潜在顧客全員に行き渡ってしまったために急に売れなくなったものと思われます。
RTSゲーム「CityLegion Imperium」の売れ行き。RTS市場では依然としてまったく存在感がありませんが、以前と比較すると売れるようにはなってきました。
オーディオツール「EQ Mix」の売れ行き。10月に技術アップグレードを行ったのがきっかけとなったのか、急に売上が10倍近くになりました。オーディオツール市場ではもっとも売れていた「The EchoEdit 4」が売上を減らす中、少し存在感を見せ始めています。
その成果もあってか、現在売れ筋(当社比)の「Art Canvas」は月8,000本超と好調な売れ行き。発売以来ずっと雌伏のときを過ごしてきた最初の自社開発ソフトウェア「EQ Mix」も、10月の技術アップグレードのおかげか急に売れるようになってきています。
市場認知度はこのとおり。もっとも好調に売れている「Art Canvas」によって2Dエディターの認知度はハート半分を超えました。オーディオツールも「EQ Mix」がここに来て売れ始めたので、「EQ Mix 2」発売までにはある程度高めることができそうです。RTSについては次回作に期待というところでしょうか。
なお、アドベンチャーゲームの認知度が表示されているのは、過去に他社から受注したアドベンチャーゲームのサポート業務で対応しきれない問い合わせを出してしまったことによるものです。対応し切れない問い合わせを出してしまうと、認知度がある場合はおそらくペナルティとして認知度が低下するのでしょう。当社はアドベンチャーゲームを発売していませんが、サポート業務失敗のペナルティを受けても認知度はゼロ以下にはいかないのか、表示されていないだけでマイナスになっているのかは不明。
1988年12月
1988年のまとめ
1988年は123万ドルの支出超過。ここ数年は調子よく現金を増やせていましたが、ここに来て再びマイナスに転換となりました。
1988年の業績は以下のとおり。
- (1987年→88年)
- 売上高:505,763→551,836千ドル(前年比+9%)
- 営業費用:494,779→546,508千ドル
- 減価償却費:18→1,531千ドル
- 投資損失:298千ドル→なし
- 支払利息:113→28千ドル
- 税引前当期純利益:10,141→3,769千ドル(-63%)
現金収支はマイナスでしたが、損益はどうにかプラスとなりました。ただ、マーケティング要員の大幅増員によって人件費が大きく増え、本社ビル2階・新駐車場の建設といった大きな支出もあって、利益は前年比で大幅なマイナスです。
額が突出して大きい契約と請求のグラフを除いて、少額のグラフを見れるようにしたもの。
創業から現在までの月ごとの収支の推移。電子機器製造事業の収入・支出(「契約」「請求」の大半)は微増傾向ですが、これは88年から2ライン同時に稼働させているためです。2ライン分の現金拘束がありますが、現金は大きく減らないまま推移しています。一方、「給与」(わかりにくいですが上の画像2枚目最下部の緑のグラフ)もじわじわと増えています。88年12月時点でおよそ月あたり90万ドルの給与を支払っていますが、毎月これを埋め合わせるだけの利益も出せなければならず、安定しているように見えて真綿で首を締められるような苦しさがあります。
その他の統計。現在の従業員は230名で、87年末の192名から38名の増加となっています。ほとんどはマーケティング要員の採用によるものです。サーバー帯域幅の増加はネットワーク対応OS「Cortex」のホスティング業務によるものが大半ですが、「EQ Mix 2」と「Race Championship」の開発(アルファフェーズ)を並行して行っていることによる増加もあります。使用帯域幅の増加に対応するため、創業後まもなく購入した小型サーバーを処分して新たに中型サーバーを買い入れ、現在は中型サーバー2台体制となっています。
直近の主なできごと。88年は5月に2Dエディター「Art Canvas」を発売。6月には現在設計作業中のオフィス用ソフトウェア「Ultra Office」の前作とするために「UltraPublish Pro」シリーズの知的所有権を購入していました。
現在進行中のプロジェクト5件の進捗状況。現在アルファフェーズにある「EQ Mix 2」と「Race Championship」はいずれも一度設計のバージョン更新が入りましたが、もうまもなく最終段階というところ。現在設計段階にある3タイトルについては、「Ultra Office」は新たにデザイナーを採用して編成した設計チームのため開発は遅めですが、あとの2タイトルは既にバージョン3に入っています。なお、この時点まで設計完了時のプレスリリースを準備しなければならないことをすっかり忘れており、このときになって慌ててプレスリリースのタスクを開始しています……。
現在進行中のプロジェクトはいずれも創造性スコア見込みがそれなりに高く、私の見立てでは十分に商業的成功を見込めると思っていますが、実際にどうなるかは来年のお楽しみです。
業績の先行き不安
今回は1988年7-12月まで。前年に続いて大きく人を増やしたこともあり、毎月の支出がじわじわと増加しています。問題は、人件費は増える一方で基本的に減ることがないという点です。ソフトウェアの「売上」も少しずつ増加し、7月→12月では52万ドル→103万ドルと倍増させることができていますが、こちらはいつまで続くかわかりません。創業10年目となる89年も収支のバランスを維持できるのか、少し心配です。
今回は新製品の発売はなく、「Art Canvas 2」の仕込みと、マーケティングチームを増強して自社製品を売る準備を整えるという地味な話に終始しました。次回はおそらく「EQ Mix 2」を発売することになるかと思いますが、果たして売れるのかどうか、期待半分・不安半分といったところ。ぜひヒットして前作の仇を取ってほしい一方で、足下でにわかに前作「EQ Mix」が売れ始めてしまっており、そのこと自体はうれしいのですが、前作と新作で需要を食い合ってしまわないかが心配です。
次回:プレイ日記 第22回
コメント
お疲れ様です。ここに来てEQ Mixが売れ始めるとは、読めず難しいもんですね…
初期から買ってた人は後方彼氏面ならぬ後方ファン面的な感じなんだろうか…w
ご覧いただきありがとうございます。本当におっしゃるとおりで、まさかここで売れてくるとは……と思いました。
「EQ Mix」が売れるのを初期の購入者が「後方ファン面」をして喜んでくれていたら、メーカーとしてもうれしいですね。そして「EQ Mix 2」も買っていただけると……。