1980年以降の世界でソフトウェア開発会社を経営する経営シミュレーションゲーム「Software Inc.」を難易度Very Hardで遊ぶプレイ日記第2回。今回は従業員の雇用を行っていきます。
前回:プレイ日記 第1回
前回のあらすじ
前回はゲームの設定を行い、最初の1か月目をプレイしました。契約作業を順調にこなして快適なオフィスを作ったまではよかったのですが、月末の支払いで109ドルの現金不足となり、開始2か月目にして倒産の危機に立たされています。
とはいえ、今月は特にオフィスを大改造する予定はなく、建設支出が丸ごとなくなると考えると、黒字化は容易に達成できるはずです。創業2か月目も粛々と契約作業をこなしていきましょう。
1980年2月
債務超過の解消
創業2か月目となる1980年2月は3件の契約作業を完了。およそ3万ドルほどの収益となりました。手許現金は29,000ドルほどで、受付スタッフの給与5,000ドル、家賃の1,920ドルを支払っても2万ドル以上残る計算。
翌月に時間を送ると、計算どおり2万ドル以上現金を残して無事に倒産の危機を脱しました。
1980年3月
サポート業務の受注
3月も契約作業を進めていましたが、その間にサポートとマーケティングの取引が入ってきました。サポートは「Scam Fortress 9」というウイルス対策ソフトのユーザーサポート業務、マーケティングは「SineStop」というオーディオツールのマーケティング業務です。契約作業の片手間でこなせるかもしれないサポート業務のほうを受注してみましょう。
「バグ報告を提出できる従業員がいない」と警告されますが、取引におけるサポート業務はバグ報告を提出する必要はなく、滞りなく対応できるかどうかのみが問われるので、ここは無視することにします。
受注して翌日に時間を送ると、夜のうちに33件の問い合わせが来ていました。一人で契約作業と並行してこなすのは難しそうな数ですが、とりあえず1週間(ゲーム中の1日)様子を見てみましょう。
サポート業務を受注した「Scam Fortress 9」は今月発売されたばかりのソフトウェアのようです。発売初月でアクティブユーザー数は35,000人あまりと好調なスタート。
開発元のTalon Studioは競合企業の中で企業価値第7位の上位中堅というポジション。しかも「Scam Fortress 9」は同社唯一のソフトウェアシリーズです。創業3か月目の弊社になぜサポート業務を任せてくれたのかはわかりませんが、営業エージェントがうまくやったのかもしれません(という脳内補完)。
1週間(ゲーム中の1日)で問い合わせ件数(「待機中」の件数)は33→102件と3倍になる一方、契約作業の設計は30%ほどしか進んでおらず、期限に間に合わない可能性が出てきています。
上で「一人で契約作業と並行してこなすのは難しそう」と書きましたが、1週間やってみたところ、やはり並行してこなすのは無理そうです。ソフトウェアが発売されたばかりでアクティブユーザー数が増える局面にあり、一定期間あたりの問い合わせ頻度も高まっています。いよいよ人を雇う必要がありそうです。
従業員の雇用
サポート人材を募集します。チームメンバーと親和性が低い人が来るとチームの作業効率が低下するので親和性にフィルターをかけ、さらに一部の悪い特性は作業効率を大きく低下させるので、特性にもフィルターをかけます。費用は4,000ドルと高額ですが、人材のミスマッチは大きな問題なのでここはお金をかけます。
実を言うと将来のチームリーダーとして給与の高いベテランを募集したいところですが、弊社は創業から半年もたっていない新興企業なので、給与の高い人材を雇う余裕がありません。安く働いてくれる新人を採用します。
紹介されたのがこちらの15名。全員能力的には大きな違いはないので、親和性が「良い」のうちもっとも希望給与額が少ないデニー・ピータースを雇用することにします。特性も雇用を避けたいほど悪いものではありません。
まずピータースの席を用意します。以前からのオフィスとなっているガレージの隣の小部屋を追加で借り、ここに机やコンピューター、時計、本棚などを設置。
また、創業者は勤務時間中食事を摂りませんが、従業員には食事が必要なので、小部屋の一角にミニ冷蔵庫を設置します。
続いてピータースの役割をサービスが主担当、それ以外を補助に変更します。創業者はサービスを主担当から補助に変更し、さらにリーダーにも設定。
正直なところ、従業員を一人雇った時点でリーダーを設定する意味はあまりありませんし、チームにリーダーがいなくてもゲームは問題なく進められますが、私としてはそれはなんだか気持ち悪いので、縛りプレイとして複数名が所属するチームには必ずリーダーを設定することにします。
左上で緑のアルファベットを生み出しているのが契約作業を担当する創業者。下の緑の受話器を生み出しているのがサポート業務を担当する新人のピータース。
同じチームですが、担当業務の主担当・補助を分けたことできちんと分業できています。
1980年4月
追加雇用
サポート業務も前週(前日)から105→115件と件数が微増しており、こなしきれていないことがわかりますが、これはすぐには問題にならないので一旦後回し。
サポート業務担当者を採用して創業者が契約作業に集中できるようになりましたが、リーダーに設定してしまったので今度は作業が進まなくなっています。新たに契約作業を担当するデザイナーを雇用しましょう。
デザイナーについても親和性の高さ、給与の安さ、特性を見ますが、デザイナー固有のこととして、リードデザイナーとしての創造性やスキルのあるソフトウェアの種類を確認します。
創造性はその上限が必ず100%であるかどうかを見ます。リードデザイナーをこなしていくとデザイナー個人の創造性の上限と下限が縮まっていきますが、採用時点で上限が100%未満だとそれ以上の創造性にはなり得ないためです。
リードデザイナースキルのあるソフトウェアの種類については、特に最初に採用するデザイナーでは必ず2Dエディターかオーディオツールとなっている応募者を採用します。これは最初に社内で開発するソフトウェアとして開発が容易なこの2種類のいずれかを開発できるようにするためです。2Dエディターかオーディオツール以外の種類のソフトウェアは開発に高いスキルを要求されるので、最初の自社開発ソフトウェアはこのいずれかがいいでしょう。
今回は要件を満たすブリジット・オニールを採用。月給4,700ドルと、サポート業務担当者であるデニー・ピータースの3倍ですが、これでもデザイナーとしては最低水準の給与です。
オニールの席はピータースと同じ小部屋の隅としました。
オニールは契約作業を担当するので、仕事の役割分担を創業者と同じくサービスを補助担当に変更します。
ここで気づきましたが、唯一のサポート業務担当者であるピータースが今週(4月第1週)は病欠。さすがに1週間サポート業務が進まないのを放置するわけにはいかないので、契約作業を早く終わらせて次の契約を受けずにサポート業務をこなすことにします。
サポート業務の評価
右側のアクティブな取引に現在受注している取引が表示されています。
専門外の業務でサポート業務の満足度があまり上がらなかったのでまずかったかなと思いましたが、翌週(ゲーム内の翌日)のサポート業務の評価(パフォーマンス)は「良い」のまま保てていました。満足度が低いとここが「悪い」になり、ビジネスの評判が低下します。
契約作業とリードデザイナー
4月第2週(2日目)はサポート業務担当者のピータースが復帰するため、創業者とデザイナーのオニールは新たな契約作業を受注します。このとき、契約作業にリードデザイナーとしてオニールを指定しておきます。
リードデザイナーに設定した設計作業を進めることで、キャラクター画面(左下)の創造性の下にある「ひらめき」のゲージが減少し、タスク(右上)のProgressにある創造性(リードデザイナーの名前が表示されている)のゲージが増加していく。
この状態で設計作業を進めていくと、リードデザイナーであるオニールの「ひらめき」のゲージが減少すると同時に、設計タスクにあるソフトウェアの創造性のゲージ(上の画像ではオニールの名前が表示されているゲージ)が増加していきます。契約作業ではソフトウェアの創造性は考慮されませんが、自社開発ソフトウェアを設計する際にはソフトウェアの創造性は非常に重要な要素です。
ではなぜソフトウェアの創造性が考慮されない契約作業でリードデザイナーを設定するかというと、デザイナーの雇用のところでも触れたように、リードデザイナーをやらせることでデザイナー個人の創造性の上限と下限を縮め、そのデザイナー個人の創造性の値を確定させるためです。デザイナー個人の創造性はソフトウェアの種類ごとのスキル(上の画像では「ひらめき」の下にある「オーディオツール」のスキル)を経由してソフトウェアの創造性を増加させ、ソフトウェアの創造性はソフトウェアの売上を増やします。つまり、誰にリードデザイナーを任せれば売れるソフトウェアができるかを知るためにはまずリードデザイナーをやらせてみる必要があり、それは契約作業でも可能ということです。
2名で設計作業を始めて2週目(2日目)終了時点の進捗。バージョン1がギリギリ終わらない程度しか進んでいない。
ただし、リードデザイナーは設計作業それ自体の作業速度が低下することに注意が必要です。
人手不足と業績不振
上のような事情もあって、現在弊社で受注している契約作業・受託サポート業務の両方とも進捗が思わしくありません。明らかに人手不足ですが、現在のガレージは既に窮屈で、もう従業員の席が入りません。次回はオフィスの引っ越しを行う必要があります。
また、3月・4月と2か月連続で現金収支はマイナスになっており、5月に入った時点で手許現金は7,200ドルあまり。支出の多くは設備投資や雇用費など一度きりのものばかりですが、今後も採用を続けることを考えると金融機関の融資を受けるべきかもしれません。
というわけで、次回はオフィスの引っ越しとさらなる従業員採用、そしてさらなる業容拡大を行っていく予定です。序盤は徐々に事業が大きくなっていくので、やはり遊んでいて楽しいですね。
次回:プレイ日記 第3回
コメント
更新お疲れ様です。リードデザイナーの月給でビックリしましたけど、管理職っぽいポジションではあるからある意味妥当…なのかな?
ご覧いただきありがとうございます。
デザイナーはソフトウェアの設計をやる「技術者」だから給料が高いということなのかもしれませんね。
リードデザイナーではピンと来ませんでしたが、そう噛み砕くと分かりやすくイメージが付きました!(過去にIT職の端くれでしたが完全に知識が抜けきってました…)
ソフトウェア設計技術者のリード役と考えると、確かに高くなってもおかしくないですね…