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「Crusader Kings III」開発日記#157――策略とストーリー

CK3 開発日記

「Crusader Kings III」開発日記#157が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は策略とストーリーについて。「Roads to Power」リリース前の開発日記です。

前回:開発日記#155――滅びた帝国

開発日記#156はMod制作と実績に関する内容となっており、当サイトでは記事にして紹介していません。


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開発日記

開発日記#157は、策略とストーリーについて。

策略

  • 私たちは以前の策略システムが少しランダムすぎると感じていたし、あまりに二元的だった。すなわち、ほぼ間違いなく計画を成功させることができるか、試す価値がないかのどちらかだった。策略を受ける側になったときも、完全に安全か、まったく困難な状況にあるかのどちらかだった。

  • 私たちがやりたかったのは「始めた瞬間に策略が完了する」と「策略を試してみる価値がない」の間を広げることだ。キャラクターが陰謀能力や資金以外の資源を策略に投資できるようにして殺すのも殺されるのも容易にし、エージェントをより意味のあるものにする。基本的な策略に必要なマイクロマネジメントを著しく増加させることなく、策略により精密なツールと双方向性を与えるのが狙いだ。
  • 開発の初期段階ではadventurersが行うさまざまな策略があり、これにはさまざまなキャラクターがエージェントとして必要となることを想定していたが、思うようにいかず、試行錯誤の末に現在のcontractモデルとなった。

キャラクターをエージェントにする

  • 私たちはエージェントを数人に絞り、慎重に選んで適切な人物に適切な仕事をさせるようにしたかった。そのため、エージェントの数を一般に最大5名ほどにし、それぞれに計画における特定の役割であるエージェントの種類を持つようにした。

  • こうした役割はすべて策略のなんらかの要素を強化するもので、あるものは策略を早く進めるのに役立ち、またあるものは秘密を守ったり、成功確率を高めるのに役立つ。種類によって必要なものは異なるため、すべてのキャラクターがすべての役割に適しているわけではなく、また策略によって利用できるエージェントの種類も異なる。

  • 策略の開始時にプレイヤーはいくつかのパッケージの中からどの種類のエージェントを重視するかを選ぶ。一般には成功確率を重視する、速度を重視する、機密性を重視する、バランスを重視するのうちからいずれかを選ぶ。当初はイベントの選択肢でランダムにエージェントを追加し、プレイヤーに2つの選択肢から選ばせることにしていたが、これは不満が溜まるし、作業も増えることがわかったため、現在のシステムに移行した。私たちがここで作りたかったのは、誰に参加させるかによって策略に専門性を持たせることができ、同じ策略でも目的に応じてさまざまな手段をとれるようにすることだ。

  • エージェント固有のイベントも追加した。エージェントは人間関係の葛藤を抱えたり、仕事の中で学んだり、共通の憎しみで結ばれたりする。また、うまく連携するエージェントを選ぶと報酬があり、宿敵同士を同じ策略に引き込んで一緒に仕事をさせるとペナルティがある。
  • エージェントの自動勧誘ボタンはまだあるため、エージェントの追加を細かく管理する必要はないが、このボタンは常に最適な人物を選ぶとは限らないし、賄賂などで助けてくれるわけでもない。しかし簡単な策略であれば用は果たせる。

エージェントの獲得

  • エージェントはより広い範囲から集められるようになった。策略にもよるが、廷臣や封臣に他勢力で不正行為をやらせることができ、陰謀に特化した勢力はターゲットの弱みに完全に依存することなく影から戦争を仕掛けやすくなる。
  • よりよいキャラクターを引き込むためにフックや資金以外のさまざまな賄賂を追加した。

策略の仕組み

  • エージェント以外の大きな変更点として、策略の進捗が挙げられる。旧システムではXか月ごとにランダムに進捗する確率があったが、これは自身のスキルや相手がどれほど嫌われているかにかかわらず、殺害するまでに長い時間を要することがあった。成功確率もエージェントを増やす以外にはほとんど固定されていた。新システムでは最初は成功確率が低く、時間経過で最大値まで上昇する。速度は成功確率の上昇に要する時間の間隔を決める。こうしたフェーズをクリアするごとにアドバンテージポイントを獲得し、これはエージェントの引き込みに使用でき、策略の実行には一定数が必要となる。

  •  つまり、
    1. 成功確率が低い状態からスタートする
    2. フェーズごとに成功確率が上昇する
    3. エージェントを加えることでフェーズを早く進めることができる
    4. エージェントを加えることで最大成功確率を高めることができる
  • 全体として、陰謀能力が高いと素早く秘密裏に殺害を行うのに大いに役立つが、確実に目的を果たすには強力なエージェントが必要だ。最大成功確率はエージェントと非常に強く関連しており、基礎値は30%しかないため、一人で確実に策略を行うことはできない。

機密性

  • 新システムでは策略が平均してかなり短くなっているため、発見される頻度も引き上げた。およそ6か月の猶予期間があり、その後は毎月低確率で察知される。策略を実行する価値があるかどうかを十分な情報に基づいて選択できるようにするため、以前の策略露見に関するシステムをインターフェース上で見れる単純な数値であるscheme’s breachesに変えた。ターゲットが策略に関する通知を受け取るたびにbreachが積み上がり、breachesが上限に達すると策略は自動的に破棄される。

実行

  • 準備ができたら策略を手動で実行する。余分なアドバンテージがある場合はそれを使って策略をさらに成功させることができる。実行後は策略はこれまでと同じように進む。これによって計画を最終決定する際に意味のある選択を行える。また、さまざまな殺害方法を防ぐのをより一貫性のあるものとした。つまりどういった殺害方法が使われるかを決定して被害者がそれを阻止するなにかを持っているかどうかをチェックするというのがこれまでのシステムだったが、これを2つのランダムなチェックとした。ひとつは一度きりの殺人のブロック要素(ナイフの前に身を投げる犬など)、もうひとつは反復可能な殺人のブロック要素(護衛など)をチェックし、反復可能な確率のすべての合計は最大で75%となる。

対策・Odds・基礎的な策略

  • 策略に対する対策も追加した。これは敵対的策略に積極的に対抗する手段であり、評議会の任務のように使う。その恩恵はさまざまで時間を稼ぐことはできるが、理由がない限り長く使用したくないものとなっている。

  • すべての対策には段階があり、tenetsや文化的伝統でアンロックされ、特性が助けになる場合もある。

  • Oddsはこれまでの策略の成功確率予測を置き換えるもので、正確な値は表示されないが、大まかな見当はつく。
  • 基礎的な策略はエージェントを必要としない策略で、旧システムと同じように単純な成功確率予測と自動的に実行される1つの長いフェーズを持つ。
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ストーリー

  • このDLCでは4人の領地なしadventurerにあらかじめスクリプトされた史実のストーリーを用意した。コンテンツの規模は不均等だが、これは制作に与えられた時間が大幅に異なっていたためだ。
    • El Cid
    • Wallada bint al-Mustakfi
    • Hasan Sabbah
    • Hereward the Wake
  • ストーリーコンテンツはすべて任意なので、やりたくなければやらなくてもいい。

El Cid​

  • カスティーリャのKing Sanchoによって追放された後、El Cid​はイベリア半島を旅する。話が進むにつれてEl Cid​は忠誠を示したり、独立を主張したりする機会が訪れる。追放されても忠実で毅然としていれば、King Sanchoは帰参を歓迎するだろう。El Cidも彼の史実の友人や家族、例えばAlvar FanezとMartin Antolinez、彼のおじ、甥、母などだ。1066年には彼はまだ結婚していなかったが、後に妻となるJimena de Oviedoは彼女のきょうだいの宮廷にいて、駆け落ちすることができる。El CidはSword-for-Hireとしてスタートし、Iberian Struggleで多くの仕事をこなすことになる。

Wallada bint al-Mustakfi​

  • Walladaのadventurerとしてのストーリーは養子の確保、誘惑とロマンスの戦術的使用、詩の執筆と販売を軸に展開する。詩の執筆と販売は彼女に固有の特性「Violet Poet」と彼女の製作する宝物「Double-Moon Tome」をレベルアップさせるためのものだ。優秀な廷臣を獲得すれば、好きな伯爵領で時代を超えた文学サロンを開くこともできる。Walladaは十分な資金とそれなりの威信レベルを持ったScholarとしてスタートし、1066年時点ではかなり高齢であるため、彼女の物語は後継者に継承してプレイすることができる。

Hasan Sabbah​

  • Hasanのadventurerとしてのストーリーは伯爵領の改宗を急がせるものだ。そうすることで彼は最終的にエジプトに召喚され、Nizarismに改宗し、セルジューク朝ペルシャに挑む。土地の人々の支持を得て、HasanはSunniのTurksに対する革命を主導しようとする。やがて彼はthe Assassinsを創設し、彼らを山の砦に残してよきNizarisを将来にわたって守ろうとするだろう。HasanはScholarとしてスタートするが、彼に立ちはだかる問題を考えると長くは学者でいられないかもしれない。

Hereward the Wake​

  • Herewardは大陸に追放された状態で始まる。William of Normandyが決定的勝利を収め、Hereward、William、Normanの侵略者、Anglo-Saxonの領主たちが民衆の反乱を鎮めるか煽動するかを競うHarrying of the Northという機能が動き始める。Normansを殺し、地元住民を襲撃者に対して結束させることで、Herewardの固有特性はレベルアップし、より優れたゲリラ戦士となっていく。HerewardはFreebooterとしてスタートする。

小規模なストーリー

  • 小さなストーリーもいくつか用意している。ブックマークキャラクターのPrince Suleyman Qutalmishogluには、Ciliciaの山中に追放されたことにどう反応するかを選択する導入イベントがある。

  • ビザンツ皇帝には前任者の殺害に着目した導入イベントがあり、コミックブック「Many Roads to Power」との関連がある。

  • Siward BarnにはHerewardのコンテンツから分岐する小規模な連鎖イベントがあり、黒海沿岸にNew Englandの植民地を設立できる。

「Roads to Power」リリース前の開発日記は今回で最後とのこと。

次回:開発日記#158――Wandering Nobles

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コメント

  1. 黒海のニューイングランドは初めて知った。
    イギリスにおける日本の義経=チンギスハン説に近いと思うがここらへんにアングロサクソンがいたことはほぼ認められているらしい。
    発売まであと1週間待ち遠しいすなぁ

    • 実はアングロサクソン文化で黒海付近の文化と混合文化を作るとニューイングランド文化がデフォ名になる

  2. 将来的にストーリパックのようなDLCが売り出されそう

  3. フーム
    エルシッドの血脈での実績が本家(本人)で目指せるようになるんかね?
    楽しみだなぁ

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