ターンベース宇宙4Xストラテジー「Endless Space 2」が、ドイツ・ケルンで開催されるGamescom 2015で発表されるとの報道がありました。「Endless Space」ってどんなゲームなんじゃい! ということも合わせてご紹介。
2016/08/07 リンク切れを修正。
「Endless Space 2」発表について
「Endless Space 2」の発売元であるAmplitude Studiosの開発ブログで、「公式サイトとトレイラーを公開したよ!」という発表がありました。また、Gamescomでもなにかありそうな感じを匂わせています。
公式サイトのトレイラーは、[Space]キーを押している間は透視画像のような感じに変化するという、ちょっと変わった趣向(上の動画では変化しません)。
そのほか、「メールアドレスを登録すれば『Endless Space 2』にHeroを追加するコードあげます! さらにお友達10人紹介してくれたら、サポーターバッジと500G2Gポイントもあげちゃう!」というキャンペーンも行っているようです。
Steamにはもう「Endless Space 2」のページが用意されており、2016年リリース予定との情報も。
また、日本のゲーム情報サイト「Gamespark」が、7月31日の記事で「Endless Space 2」のファーストルックデモがGamescom 2015においてお披露目されると報じています。
じゃあ「Endless Space」ってどんなゲーム?
概要
- ジャンル:ターンベース4Xストラテジー
- 発売年:2012年
- 開発会社:Amplitude Studios(リンク切れ)
- Steamで購入可能(2,980円)
- 日本語でのプレイ:可能(日本語化ファイルあり)
- 日本語Wiki:Endless Space JP wiki(日本語化情報もあります)
日本語化ファイルは拡張DLCである「Disharmony」にも対応しています。また、このゲームの日本語化は手順が複雑なので、Wikiの該当ページをよくお読みください。
なお、インターフェースまわりは簡単な英語とアイコンで構成されているので、面倒なら日本語化しなくても問題なくプレイできるかと思います。
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わりと詳しく
星系を1つの単位として、1つの銀河を舞台に展開される宇宙4Xゲームです。ものすごく乱暴に言ってしまうと、銀河を舞台にしたSMACやCivilizationシリーズみたいな感じ。もっと言うと、Civ4のMOD「Final Frontier」がゲームシステム的には近いでしょう。
メインマップ
メインマップはこちら。星系ごとに他の星系とつながる経路が設定されており、基本的にその経路上でしか艦隊を移動させることはできません(技術開発により、経路のないところにも移動できるようになります)。
最初は首星系にしか自分の勢力の支配は及んでいませんが、探査船で星系を探査し、植民船を作って他星系に植民することで、勢力を拡張していくことができます。各地に植民して自分の勢力圏を広げていくことが最初の仕事と言ってよいでしょう。
ゲームの目標は、征服勝利、外交勝利、科学勝利、経済勝利など、いくつか設定できる勝利条件を達成することです。
星系管理とFIDS
星系管理画面はこちら。惑星ごとに食糧・工業力・Dust(お金)・科学力(4つをまとめてFIDSと呼ばれます)の生産量が決まっており、そこに人口を割り当てると、FIDSが生産されるという仕組みです。ここらへんはCivシリーズと近いシステム。
ほとんどの設備や建造物は星系ごとに生産しますが、それぞれの惑星に1つだけ改善設備を設置することができ、FIDSのどれかひとつを伸ばすことができます。
また、その惑星の形態(地球型・ガス・極地型など)や特徴(古代の遺跡・特殊な植生・高放射線など)、産出する資源によって、その惑星の産出するFIDSや幸福度などが変化します。
資源は惑星だけでなく勢力全体に影響するものもあり、勢力のFIDSを増加させたり、艦隊の移動速度を増加させたりという効果があります。このあたりもCiv4以降の資源と似たような感じです。
税率
勢力全体で税率を設定できます。高ければDustと工業力ボーナスが得られる代わりに幸福度は下がり、低ければDustと工業力ボーナスは下がりますが幸福度は上がります。科学力は幸福度が高いほど上がるので、税率を抑えると科学力も増加すると考えてよいでしょう。
研究
このゲームの技術は、大きく軍事・科学・探検拡張・外交貿易の4種類に分かれており、それぞれに技術ツリーが存在しています。
- 軍事:艦船に搭載する兵器や装甲、星系に設置する防衛設備
- 応用科学:科学力や工業力の生産を高める設備、資源を利用できるようになる技術
- 探検拡張:入植できる惑星の形態が増える技術、星系間の移動に関する技術、建造できる艦体の種類の増加など
- 外交貿易:食糧やDustの生産を高める設備、外交で締結できる関係の増加など
艦船と艦隊
「Endless Space」では、Civのように、能力が決まったユニットがあるわけではありません。ユニットに類するものはすべて艦船ですが、艦船はすべてプレイヤーが設計することができます。
設計できると言っても、見た目からなにからすべて設計できるわけではなく、決まった艦体(探査船、植民船、駆逐艦、巡洋艦など)に搭載できる質量の範囲内で、兵器、装甲、その他の艦内設備のモジュールを選んでいくかたちです。上限質量ギリギリまで積めるだけ積みたい場合は、軽いパズルみたいになります。
攻撃手段は運動エネルギー弾、ビーム、ミサイルの3種類で、装甲もこれに対応するように偏向板、シールド、対空火器の3種類が存在します。さらにこれらはそれぞれ近距離・中距離・遠距離戦闘に対応しており、艦船の設計と艦隊の編成においてはなかなか悩ましいところです。
艦隊編成にあたっては、指揮ポイント(Command Point)というパラメータが勢力ごとに設定されており、これがその艦隊に所属させることができる艦船の上限となります。指揮ポイントは艦体の種類ごとに消費する値が決まっており、大きい艦体の艦船ほど多くの指揮ポイントを消費します。
外交
外交交渉画面はこんな感じ。他勢力と出会ってすぐは冷戦(COLD WAR)状態から始まりますので、外交関係はまず最初に和平条約を締結するところからです。
外交交渉は通常の4XゲームやCivシリーズなどと似たような感じですが、外交関係締結には対応する技術開発が必要な点に注意する必要があります。
ヒーロー(Hero)
このゲームの特徴的な点のひとつがこのヒーローシステムと言っていいでしょう。ヒーローを星系や艦隊に配属すると、その保有する能力によって生産や戦闘力がブーストされます。
ヒーローは一定ターンごとに新たなヒーローが追加され、それをDustを支払って雇用することができます。
ひとりのヒーローは、5種類のクラスのうち2種類を持つのですが、なかなかうまく活用しにくいパターンが多いです。画像のように「統治者」と「企業家」を持っているヒーローなら、迷わず星系に配属させられます。
また、Dustの主な使い道はヒーローの雇用と維持と言っていいくらい金食い虫でもあります。
というわけで、「Endless Space 2」の発表情報に合わせて、「Endless Space」のご紹介をしてみましたが、いかがでしょうか。
Civシリーズや4Xゲームに親しんだ方でも充分楽しめると思いますし、そういう系統のゲームは初めてという方でもすぐに理解できるゲームではないかなと思います。
ただ、一番簡単な難易度のNewbieでもけっこう押され気味になるので、難易度的にはわりと高めかもしれません(もしくは私がヘタなのか……)。
プレイ日記はじめました。よろしければこちらもどうぞ。
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