「Imperator: Rome」開発日記#11が更新されていましたので、その内容をご紹介。今回はユニットの能力について。
前回:開発日記#10
概要
開発日記#11は、ユニットの能力について。
- 私たちが「ユニットの能力(unit-abilities)」と呼んでいるものは3つのカテゴリーのうちのひとつとなり得るものであり、その一部はレギオン間の部隊(cohorts)の移動や攻城軍の分離のようにハードコードされているものだが、その他のものは100%スクリプトによって作成される。
再編成(Reorganisational)
- 新ユニットの作成(Create New Unit):新たなユニット作成し、部隊や艦船をこのユニットに移転し、またはこのユニットから戻す。
- 併合(Consolidate):同じ種別の部隊を合流させ、空になった部隊を解散する。
- 攻城軍の分離(Detach Siege):現在地の都市を攻める、あるいは占領するのに充分な規模の部隊を残留させる。
- 部隊の追加(Recruit To):部隊作成ウィンドウを開き、部隊や艦船をこのユニットに直接追加する。そうした部隊は自動的に移動し、このユニットに合流する。
- 解散(Disband):このユニットが不要になったときに使用。
- そのユニットの軍団長(commanders)に忠誠を誓っている部隊は、再編成でその軍団長から引き離すことができないことに注意してほしい。
トグル(Toggles)
- 目標の選択(Select Objective):このユニットの目標を選択し、プレイヤーのさらなる入力なしにそれを実行する。詳細は今後の開発日記で。
- 随行許可(Allow Attachment):他国のユニットがこのユニットに随行する(attach)ことを許可する。
- 騎兵による警戒(Cavalry Skirmish):軽騎兵やラクダ騎兵での交易の保護。(?)
- ファランクス(Phalanx):軍の移動が遅くなるが、重装歩兵の防御力が大きく上昇する。
- 蓮の陣(Padma Vyuha):重装歩兵の防御力、弓兵の攻撃力と引き換えに軍の移動が遅くなる。(注:Wikipediaによると、マハーバーラタに登場する陣形の名前で、Padmaが蓮、Vyuhaが陣形を意味するとのこと)
- ユニットの再編(Unit Reorganisation):維持費が倍になり、移動が遅くなるが、ユニットの補充と士気回復の速度が大きく上昇する。これを使わない場合、これまでのゲームよりもユニットの回復は遅い。
- 強行軍(Force March):損耗が大きくなり、士気の回復が止まるが、移動速度が大きく上昇する。
- このうちの一部は異なる軍の伝統によってアンロックされ、また一部は常に利用可能だ。一部のトグルは少量の軍事力(military power)コストがかかる。
行動(Actions)
- ユニットに随行/取りやめ(Attach/Detach to Unit):その都市にいる他のユニットに随行する/随行をやめる(Detach)。
- 分散撤退(Shattered Retreat):ユニットに対して分散撤退を実施するように命令する。これは軍の生き残りが敵中深くに取り残されることを防いだり、敵の要塞によって分断されたときに便利だ。
- 国境の砦の建設(Construct Border Fort):自国と国境を接している所有者のいない都市に植民地を作成し、軍事力ごとに(?)自国の文化を持つ自由民Pop1と要塞を追加する。
- 聖地の冒涜(Desecrate Holy Site):他国の首都で信仰力(religious power)を消費して相手国の吉兆(omen)の力を長期間低下させる。
- 兵士の徴募(Raise Levies):軍事力を消費してユニットにさらなる部隊を加える。
- 兵士の植民(Military Colonies):軍事力を消費して現在地の都市に自国の文化・宗教を持つ自由民Pop1を作成する。
- 都市の略奪(Raid City):軍事力を消費して敵国の都市から金と人的資源を得る。
- 道路の建設(Build Road):軍事力を消費して軍が移動する隣の都市に向けて道路を建設する。
- このうちの一部は異なる軍の伝統によってアンロックされ、また一部は常に利用可能だ。
Modサポート
- 多くのものがスクリプト可能になったのは、新しい非常に強力なツールである「ジョミニ」のおかげだ。この「ジョミニ」は、私たちが最近になってクラウゼヴィッツの上部に置いたゲームメカニクスレイヤーだ。
- 私たちは、略奪メカニクスにおけるもののように、動的な値を実質的に得る方法を持っている。(注:コメントにて教えていただき修正しました。ありがとうございます)改造者は値として切替可能なあらゆるスコープからあらゆる「トリガー」に基本的にアクセスでき、相互に変更することもできる。(?)
ユニットの能力についてもスクリプトによって改造できるという部分は省略します。
来週は技術システムについて。
次回:開発日記#12
コメント
末尾のmodのところについてdynamic valuesはいわゆる「動的な値」というやつだと思います。
その後のサンプルコードで「root.unit_location.total_population」とかを呼び出してますが
こういう「ユニットがいる場所の対象の値」みたいな情報を取りやすくなったよ的な意味かと。
記事を修正しました。プログラミング関係となるととんと疎いもので、大変助かります。ありがとうございます。