「Crusader Kings III」開発日記#180が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は戴冠式の例について。「Coronations」リリース前の開発日記です。
開発日記
開発日記#180は、戴冠式の例について。
戴冠式
- Ailillはスコットランドの若き王で、彼に反対する派閥が存在し、2つの伯爵領しか領地がない。
- 彼には未戴冠法が適用されており、封臣の評価は下がり、正統性も獲得できずにいる。
- 幸い、戴冠式を直ちに行うだけの資金はある。これによって自由派閥の圧力を一時的に回避できるが、戴冠式で自由派閥を弱体化させられるかはわからない。
- 彼が行えるのは通常の戴冠式のみで、教皇の塗油式は皇帝のみが行える。彼は首都のSt. Johnstonで戴冠式を行うが、この男爵領は過去に戴冠式が行われた場所として活動の成功確率を高める。式典と祝典は中程度のものが精一杯だが十分だ。
- 意図は戴冠式の成否に大きな影響を与える。「王冠を称える」は安全な状況下で非常に有効で、自身の家系と戴冠式の宝物のためのボーナスを目的とし、完了することを願う誓約に追加の報酬を付与する。
- 「批判者の弱体化」は反対する派閥と対峙する際に役立つ。その派閥のメンバーを減らしたり、不満を軽減する機会を得る。
- 「支持者の受け入れ」は友好的な封臣をさらに強化し、喜ばせることができる。
- 「参列者を感心させる」は人気がない状況で頼れるものだ。自身のイメージを高める機会を得られ、戴冠式の成功指標である壮麗さの損失を相殺できる。Ailillはこれを選んだ。
- 活動が発表され、招待状が送られると、客人たちも意図を選択する。画面右側には戴冠式の流れに影響を与えられる強力な支持者・批判者とその意図が表示される。この戴冠式の壮麗さは極めて低く、Ailillにネガティブイベントや負の効果が発生する可能性が高いが、これは強力な自由派閥によって低下させられているためだ。
- 聖職者が司式する文化や教派の場合、聖職者に司式してもらうか自分で行うかを選ぶイベントが発生する。戴冠式が教皇による塗油式の場合は発生しない。Ailillは教会の関与なしに体感することを選んだ。
- 戴冠式の前段フェーズではランダムイベントで主催者と客人が政治について議論し、式典について話す。
- 戴冠式の間、主催者は同じ意図を持つ客人のグループから請願イベントを受け取る。ほとんどは大きく有益なもので、主催者は請願を受け入れる(文化受容度を高めるなど)か、請願者を失望させる代わりに壮麗さを得るかを選ぶ。忠実な人々を混乱させようとする者たちは自身の派閥を強化するために対立する。彼らは戴冠式において批判者が支持者を上回るときにのみそのように行動できる。
- 前段でAilillが人々を感心させることに注力したことで、戴冠式開始時点で壮麗さを63/100まで高めた。St. Johnstonの人々は満足している。
- 式典が進み、Ailillは貴族・聖職者・平民の3つの身分それぞれにおける人気に応じて通貨を獲得したり失ったりする。
- Ailillが自身の手で戴冠する。信心深い封臣がいれば、その封臣とその領地にいる聖職者は不満を持つ。
- すべての儀式が終了し、誓約が選択されたか選ばずに済ますと、祝宴が始まる。
- 戴冠式の最終段階となる祝宴でも政治が行われ、さらにストレスを解消する機会やより多くのポジティブな関係を築く機会もある。
- 主催者が戴冠式を開始した際の意図を変更しない場合、活動終了時に追加の報酬を得られる。これでAilillの戴冠式は終了だ。彼は壮麗さを高める選択肢を選び、終了時にはより多くの威信と正統性を獲得した。また、もっとも強力な封臣と友人になり、参列者の大多数を自分に好意的にさせたが、彼はこれに多く資金を費やし、祝祭が終了した今、内戦に直面する可能性が高い。彼の領地は支持者と批判者の分断に晒されており、戴冠式の終了時に彼らは互いの評価を下げ、宿敵になるかもしれない。
参列者の視点
- 戴冠式への参列、特に主君の戴冠式への参列は強く推奨される。AIの封臣は基本的に参列する。招待を撤回しても、彼らは自分から参列を申し出てくる。私たちは参列者に意図を通じて自主性を与え、戴冠式への参列に目的をもたらし、ランダムな参列者とのストレス低下や評価の獲得を以外にも、期待される結果を拡大したいと考えた。以下は参列者の意図で、一部は封臣のみが利用できる。
- 「証人となる」はデフォルトの意図で、単に楽しい時間を過ごすため、あるいは参列者の文化・教派・正統性に関する文化受容度に関心がある人向けだ。
- 「支持の提供」は君主を支持し、その好意を得たいと考えており、その地位を固めるのを助ける意図がある場合に適している。他の領地に自身の家系を広げる際にその助けになる機会を求めている場合は特に役立つ。
- 「領地の擁護」は封臣のみが使える意図で、新たな主君がプレイヤーの領地の繁栄のために相当寛大になるかもしれない。
- 「権利の主張」は契約の見直しを希望する封臣が選ぶことで、主君から恩恵を受けることを期待できる。
- 「優位を奪う」は主催者の領地内、あるいはその周辺から威信・資金・請求権を得るものだが、友好的なものではなく、評価に影響する。
- 「支持者の妨害」は戴冠式の壮麗さ、主催者の威信・正統性・評価を低下させる。派閥のメンバーである者にとって、あるいは主催者とその支持者と敵対している者にとって役立つ。うまくいけば主催者を反乱で倒す機会もある。ただし、この意図は戴冠する君主とその支持者との間に敵意を生む。
- 配偶者の戴冠式に参列することはできるが、司式者になることはできない。また、戴冠式には成人のみが参列できる。ただし、戴冠する領主は12歳以上であれば足りる。
- 上の画像は参列者の意図が結実する請願イベントで、ここでは「領地の擁護」を選択している。
- 参列者には前段と祝宴の段階でランダムイベントが発生し、式典の段階では主催者が正式な君主となる瞬間に立ち会うイベントが起こる。プレイヤーが封臣でこのイベントが発生した場合、軽蔑を表明するか、全面的な支持を示すか、どちらもしないかを選択できる。
誓約
- 誓約は戴冠式に含まれるミニ機能で、誓約を選択することで特別なディシジョンをアンロックし、長期的な目標を設定できる。誓約の目的はプレイヤーに具体的な目標を選択する機会を提供し、通常のディシジョンのほかに統治により明確な注力点をもたらすことだ。
- この機にイベント画面も見直し、一度に表示できる選択肢を増やした。興味がない場合は誓約を行わないこともできる。
- 誓約には時間制限・要件・報酬がある。上の画像の征服の誓約のように、単純でいつでも利用可能なものもあれば、複雑なものもある。報酬は戴冠式の壮麗さによって変動し、壮麗さが高いほどより多くの正統性と威信を得られる。
- 誓約のディシジョンはディシジョン画面上部の誓約カテゴリーと現在の状況に表示され、どちらも残り時間を示す。誓約を完了できないと正統性と威信が低下する。
- 一定の条件を満たすと行動に対する報酬を得られる。上の画像は今回追加した誓約の例だ。
次回:開発日記#181
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