「Crusader Kings III」開発日記#179が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はさまざまな変更点について。「All Under Heaven」リリース前の開発日記です。
開発日記
開発日記#179は、さまざまな変更点について。
国庫の予算
- 帝国で独自の税収がない部門(例えば省)に流入する国庫の資金は、変動させられない固定値ではなく、帝国の規模や開発度に依存する。より変動可能な数値にするため、新たな法律を実装し、国庫の余剰資金(予算キャパシティ)を複数の受取先に分配する。
- 国庫の予算には以下の3カテゴリーを追加した。
- 給与予算:給与を受け取るすべての封臣・陪臣に資金収入として配分される。
- 省予算:各省が国庫収入として一部を受け取る。
- 軍事予算:軍事プロヴィンス種別(路の種別)の称号保持者が、送金した税収による通常の国庫収入とは別に、国庫収入として一部を受け取る。
- 未配分の予算は皇帝の裁量で自由に使用できる。
- 赤字を発生させることもできるが、その分は国庫から差し引かれる。国庫が底をつくと資金のマイナスと同様の影響を受ける。
予算基準率の計算
- 予算配分は基準率に基づいて計算され、これは「標準的」な被配分者が受け取る金額を表す。被配分者は称号のランクやMerit Rankなどに応じてこの基準率より増減する場合があり、補正の影響も受ける。
国庫予算の制定
- 国庫予算は「制定」され、新たな予算が制定されるまで基準率を固定する。被配分者への配分額が前回より大幅に少ない場合、評価がマイナスされる。配分額が増えれば人々は満足する。カテゴリーごとの予算配分の増減には効果があり、例えば給与予算を非常に低く設定すると地方の腐敗を助長するかもしれない。
封臣としての国庫予算の操作
- 中華帝国では多くの人が皇帝に対し予算配分に関する提案を行った。政治運動は自分たちの課題を上申し、賢明な皇帝は彼らの助言を聞くはずだ。封臣契約を操作することで自身の省・路・給与の相対的な予算を増やすこともできる。
Dynastic Cycle
皇帝の支持
- プレイヤーはどの時代、どの運動を支持するかを示す2つのディシジョンが利用できる。支持された運動になるとCatalystsに影響し、影響力が高まる。支持する時代もCatalystsに影響し、王朝支持運動のメンバーの行動に影響を与え、不安定な時代から脱出した際に選ばれる時代を決める。AIはこうしたディシジョンを使用せず、AI皇帝はもっとも強力な運動に従う。王朝支持運動が政権にある場合のみ、皇帝は性格に基づいて選択する。支持された運動の場合、AI皇帝は活動「討論」の結果に従う。
- フィードバックに基づき、時代の名称を以下のように変更することにし、これによって時代種別との混同を避けられるようにした。
- 進歩 – 安定
- 拡大 – 安定
- 緊張 – 不安定
- 征服 – 不安定
- 分裂 – 混沌
師匠と弟子
- 領地画面に概要タブが追加され、そこで師匠・弟子を管理できるようになった。師匠と弟子の関係に弾みをつけるため、ゲーム開始時にmeritと近接性に基づいてランダムに関係が設定されるようにした。既存の関係を解除したり新しい関係を確立したりするためのインタラクションも追加した。さらに同時に指導できる人数に制限ができた。この制限はdomicileのアップグレードで増やせる。
官僚の夢を叶える
- 既存の宰相二元制のバリエーションとして、内閣大学士制を設けた。摂政はSecretary Directorと呼ばれ、Mandatesを通じて大臣を動かす。権力の天秤は宰相と同じくクーデターを企てる手段をもたらす。
国境紛争
- 国境政策領地法を新たに導入し、最上位の主君が辺境の伯爵領の紛争に関与しないことをシミュレートする。これによってキャラクターは主君の封臣に宣戦布告でき、最大で3年間は最上位の主君が介入することを防げる。辺境の封臣を弱いままにしておくと、近隣領主が最上位の主君の介入前に彼らを打ち負かせるたやすい標的となる。この法律は以下の条件のうちいずれかが成り立つとき、自動的に有効化される。
- 最上位の主君が覇権階級である。
- 領地の規模が160を超えている。
- 最上位の主君の家のunityが敵対的である。
- 最上位の主君が内戦状態にある。
討論と試験
- 活動「討論」はプレイヤーが自身の運動のリーダーシップを掌握するか、他のメンバーと対決してDynastic Cycleの支持された運動になるかを選択する機会をもたらす。これは運動の相互作用に着目したもので、弟子や師匠を獲得することも目的とする。
- 試験については、領地を持った状態で受験できるようになり、家族や弟子が試験を受けるのを支援する目的で利用できる。試験のレベルがさらに細かくなり、郷試が独立した活動として追加された。これはMeritを利用するすべての政府が開催できる。名称も科挙からCivil Service Examinationsに変更された。
服装についての節は省略します。
物々交換
- ワヌア政府の物々交換は、ワヌアのキャラクター用に作成した独自のシステムだ。ワヌアのキャラクターはマップ上の他のキャラクターと物々交換を行うことができる「物々交換軍」を編成できるようになる。物々交換軍が戦利品のある男爵領に到着すると、ワヌアのキャラクター用の新通貨である物々交換品を男爵領の戦利品と交換する。その後、その男爵領は戦利品を0に減らす補正を得るが、開発度などの数値は増加する。物々交換軍が本拠に帰還すると、戦利品は資金に変換される。
- これはワヌアのキャラクターが資金を獲得する主要な手段だ。彼らのほとんどの建造物、封臣、進貢国は資金ではなく物々交換品をもたらす。常備軍の雇用には資金が必要だが、維持には物々交換品を使う。
- 物々交換軍が物々交換軍の領外にいるとき、略奪者は常に敵対的で、戦闘を仕掛けて戦利品を奪うことができる。
行政ウィンドウの更新
- 紋章のサイズを小さくして詳細を表示するスペースを確保し、封臣への指令変更などのショートカットボタンを追加した。ここで称号の詳細を開くと、テマ軍の管理も行える。貴族家タブではその家が領土内で統治している伯爵領の割合を表示するようにした。
- 「自家」タブも追加し、これがこのウィンドウを開いたときの主要タブとなる。ここでは自家の構成員の概略を確認でき、キャラクターそれぞれに称号の任命を管理できる。
次回:開発日記#180
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