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「Software Inc.」プレイ日記 第24回

Software Inc.

1980年以降の世界でソフトウェア開発会社を経営するシミュレーションゲーム「Software Inc.」を難易度Very Hardで遊ぶプレイ日記第24回。今回はこれまでの振り返りと、パブリッシャーについて。

前回:プレイ日記 第23回

第1回はこちら。


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前回までのあらすじ

ゲーム開始から10年が経過したこと、前回(第23回)の公開から時間が空いてしまったことから、本プレイ日記のこれまでの内容を以下で簡単にまとめます。

1980年にガレージで創業した当社は、他社からの契約作業をこなしていくところからスタートしました。そうして少しずつ業界内で名が売れていき、創業3か月後には同業他社からサポート業務を受注。これを契機に最初の従業員を雇用し、企業としての規模拡大が始まったのでした。

契約作業とサポート業務を順調にこなすうちに従業員数が増え、スペース不足から創業5か月後にはガレージから賃借オフィスに移転。さらにマーケティング業務にも進出し、さらに業容を拡大しています。そうして地力を蓄えること1年半……。

81年9月には遂に当社初の自社開発ソフトウェア「EQ Mix」の開発を開始。既に自社でマーケティング業務を行っていたこともあり、パブリッシャーは使わず最高品質の製品を作る方針で開発を進めます。

そんな中、83年4月には自社ビルを建設してオフィスを移転。本社工場も建設し、ソフトウェアパッケージの印刷事業、次いで電子機器製造事業にも進出し、収益基盤をさらに拡大します。

84年12月、「EQ Mix」の設計完了・開発移行を契機に、2Dエディター「Art Canvas」、RTSゲーム「CityLegion Imperium」の開発を開始。本格的にソフトウェア開発事業を拡大していきます。

86年4月、初の自社開発ソフトウェア「EQ Mix」の開発が完了し、満を持して発売しますが、発売初週の売上はなんとわずか37本(物理パッケージのみ)。その後もまったく鳴かず飛ばずで、「EQ Mix」は商業的には完全に失敗となってしまいました。

87年8月には「CityLegion Imperium」を発売しますが、これも初週売上は100本に届かず。ソフトウェア開発事業に暗雲が垂れ込め始めます。

88年5月には「Art Canvas」を発売。こちらは発売初週で300本ほどの販売となり、少し光明が見え始めます。さらに「Art Canvas」は88年のベストプロダクト賞を受賞して注目を集め、89年4月には月間販売本数が18,000本を突破するヒット作となりました。

89年8月にはスポーツゲーム「Race Championship」を発売するも、これも商業的には失敗。このあたりでようやく、どうやら製品の売上には市場認知度がかなり大きく影響しており、パブリッシャーを使ったほうがいいのではないかと考え始めます。

「EQ Mix」の続編「EQ Mix 2」は、これまでの自社開発ソフトウェアと比べて相対的にかなり良好な滑り出し。前作で市場認知度をある程度高めていた結果と考えられ、市場認知度の重要性が改めて認識されることとなりました。

現状ではソフトウェア開発事業の売上比率が高まりつつあるとはいえ、依然として当社の利益は電子機器製造事業とサポート・マーケティング業務受託事業が占めています。今後自社開発製品の収益を増やしてちゃんと「Software Inc.」になれるのか……というところで、本編に入ります。

前回のあらすじ

前回は1989年9~12月まで。「EQ Mix 2」を発売し、売上に占める市場認知度の影響が思ったよりずっと大きそうだということを確認しました。また、「Art Canvas 2」「Imperium」の設計が完了し、新たに「Race Championship 2」「EQ Mix 3」の開発を開始。さらに同業他社が2社倒産してこれを買収と、4か月と短期間ではありますが忙しい回でした。

現在のプロジェクト5件の進捗状況はこちら。「EQ Mix 3」「Race Championship 2」は前回設計を始めたばかり。オフィス用ソフトウェア「Ultra Office」はもうすぐ設計バージョン4に突入。設計完了まではまだしばらくかかりそうです。アルファフェーズの「Art Canvas 2」「Imperium」も開発は順調ですが、アートチームが不足していたので前回の最後にチームを新設しました。

1990年1月

コンピューターの買い替え

1990年になると、作業用端末として「90年代のコンピューター」がアンロックされます。さっそくすべてのコンピューターを買い替えましょう。

コンピューターの買い替えのように大量の家具を一斉に置き換える場合は、右クリックのメニュー「部屋内の同じ種類の家具を選択」→「家具を交換」を使用すると楽です。

パブリッシャーを使ってみる

前回の最後に「発売後にパブリッシャーをつけることができるということにやっと気がついた」と書きましたが、自社製品画面で「パブリッシャー」というボタンをクリックすると、製品ジャンルごとに異なる市場認知度を持つパブリッシャーが表示され、マーケティングと印刷を依頼できるようです。

今回は少し前に発売したスポーツゲーム「Race Championship」の広告をパブリッシャーに依頼してみることにします。パブリッシャーのPrimeFanas Digitalはスポーツゲームでは圧倒的市場認知度があるため、市場認知度による売上への影響を確認するには最適でしょう。

なお、現時点での当社のスポーツゲームにおける市場認知度はハート半分弱、直近の月間販売本数は昨年12月時点でおよそ5,000本となっています(1月は既にパブリッシャーなしで第1週分の売上1,500本が計上されています。いずれも物理パッケージのみで、デジタル販売は考慮していません)。

パブリッシャーの設定で売上が十分増えるなら、自社の市場認知度が十分高まるまではパブリッシャーに広告を任せるのがよさそうです。

結果

左が収益タブ、中央が販売数タブ、右がパブリッシャータブです。右の画像ではさらに下段で経費を表示しており、パブリッシャーの取り分が「パブリッシャー」という経費になっているのがわかります。

次の週(次の日)になった時点での成績がこちら。中央の販売タブを見ると販売本数はパブリッシャー導入後に5,300本/週とおよそ3倍以上ですが、右のパブリッシャータブでパブリッシャーの取り分となっている約95,000ドルが収益から控除され、左の収益額は229,000ドルほどに留まっています。

市場認知度の変化はこのとおり。パブリッシャー設定前と比べてずいぶん減ったように見えますが、ゲーム→スポーツジャンル以外でも同様に大きく増加量が低下していますし、後述のパブリッシャーを設定しなかった場合と比べても市場認知度の変化量は大きく違っているということはなさそうです。

(なお、後から気づいたことですが、市場認知度の矢印は財務表かなにかの画面を開くと、ひとつ前の市場認知度の画像のように濃い矢印が2つ(おそらく表示上は最大の上昇幅を示しているとみられる)表示される不具合があるようです)

こちらはパブリッシャーを設定しない状態で次の週(次の日)まで時間を送った場合の成績。販売本数はパブリッシャー設定前と変わらず1,500本/週程度で、1月の収益は143,000ドルほど。市場認知度の変化に明確な差は見られません。パブリッシャーの取り分を考慮しても、パブリッシャーを設定したほうが製品の販売収益が増えていますし、市場認知度が上がりにくくなるということもなさそうです。

結論として、やはり自社の市場認知度が十分高まるまではパブリッシャーに広告を任せるのがよさそうです。

もう1例

とはいえ、1例だけで今後の方針を決めてしまうのもちょっと不安なので、もう1製品、今回はオーディオツール「EQ Mix 2」のパブリッシャーを選定してみることにします。今回のパブリッシャーであるPankHiveは「Race Championship」のケースと異なり、市場認知度がハート3つ弱とそれほど高くありません。このような場合でもパブリッシャーを設定するほうがいいのか、検証してみることにします。

1月第2週(2日目)時点でのオーディオツール市場での当社の市場認知度と販売本数はこのとおり(市場認知度の画像は再掲)。販売本数はおよそ700本/週程度、収益は74,000ドル程度ですが、どうなるか。

1月第3週(3日目)の状況。およそ2,400本/週と、販売本数は3倍超となりました。「自社の市場認知度が十分高まるまではパブリッシャーに広告を任せるべき」という結論は動かなそうに思えます。

一方で、ファン数の増加は鈍いようにも感じられます。パブリッシャーの市場認知度のツールチップにあるように、ファンのほとんどはパブリッシャーにつくのでしょう。市場認知度がパブリッシャーに近づくまではパブリッシャーを利用し、市場認知度が高まったら自社でパブリッシングするというのがよさそうです。

他の製品でも効果がありそうなので、他の自社開発製品でもパブリッシャーをつけたほうがよさそうなら設定していくことにします。他社開発製品(倒産企業の買収や知的所有権取引で手に入れた製品)でもパブリッシャーをつけることで販売本数が伸びると考えられますが、他社開発製品が売れても自社の市場認知度は上がらないため、パブリッシャーをつけるならパブリッシャーの取り分を差し引いても利益が増えるかという点をシビアに考える必要があります。判断が面倒なので、今回のプレイでは他社開発製品にはパブリッシャーをつけないことにします。

1990年2月

ここからバージョンが1.8.16→1.8.18に上がっています。

従業員の死去

2月第1週、突然サポートチームの従業員が死亡したとの知らせが入ってきました。死亡した理由は不明。

入社後9年経過(つまり10年目)の従業員で、まだ32歳でした。

サポートチームは現状では仕事があまりないので、死亡した従業員の補充は行わないことにします。

1990年4月

工場と地下食堂の拡張

手許現金が2000万ドルを超え、電子機器製造時の在庫で拘束される現金に余裕が出てきたので、工場を拡張してさらに製造契約の受注を増やします。ついでにすっかり忘れていたソフトウェアの物理パッケージ印刷機の更新と、地下食堂の拡張も行います。

1階

地下

その結果がこちら。現在はまだ1階にあった家庭用ゲーム機生産ラインを移しただけですが、これで新たなラインを入れるスペースができました。また、1階左端のソフトウェアパッケージ製造プリンターを小型から中型に置き換えています。

地下食堂も大きく拡張しましたが、こんなにはいらなかったのでは……というのが正直なところ。ちょっとやりすぎたかもしれません……。

他社株式を勝手に売却

4月第2週(2日目)、ゲームメーカーPread Ltd.が倒産寸前となりますが、第22回のElectroNowis Corp.と同じく他社株式を大量に抱えたままです。ElectroNowis Corp.のときのように、プレイヤーである当社がPread Ltd.の保有株式を購入→売却することで延命を図ります。

株式売却の結果、Pread Ltd.は現金保有高で一気に中位まで浮上。これで当面は倒産しないはずです。

今回は1990年1~4月まで。期間が短いため特に大きな動きはなく、4月の工場建て増しとそれに合わせた電子機器製造契約の受注を行った程度です。上の財務表では変化がわかりませんが、1月に既存の自社開発ソフトウェアすべてにパブリッシャーをつけたことで、その前と比べてソフトウェアの売上が倍(160万ドル→310万ドル)になっています。パブリッシャーの威力は恐ろしいものですね……。今まで使っていなかったのがもったいなく思えてしまいます。

現在進行中のプロジェクト5件の進捗状況。「Imperium」と「Art Canvas 2」はどちらも途中のレビューで満点を取れなかったため、一度バージョン更新を行っています。それ以外の設計段階の3タイトルはいずれも順調。


2025年4月中旬の次が7月頭と、2か月半ほども間が空いてしまいました。お待たせして申し訳ありません。パブリッシャーは思いのほか効果が大きく、今まで使ってこなかったのが本当にもったいなかったですが、一方でファンがあまりつかないのと、市場認知度がパブリッシャーをつけた場合とつけない場合で本当に変化がないのかが気になっています。次回か次々回あたりで発売することになるであろうオフィス用ソフトウェア「Ultra Office」を使って、それぞれのケースで1年くらい時間を送って確認してみようと思っています。

次回:プレイ日記 第25回

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コメント

  1. 久しぶりの更新お疲れ様です!やはり有名パブリッシャーは偉大…!
    リアルでも「今までデベロッパー専門だった制作会社が段々知名度上げていって遂に自社販売に!」みたいなのは(パッと例が浮かばないですが)あり得ると思いますし、
    良い方向に繋がってほしいですね~。
    しかし従業員亡くなるとかあるんですね…固有で元から具合が悪い・曇りマーク持ってたのは前から気になってましたけど、鬱っ気があったりしたんだろうか……。

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