1980年以降の世界でソフトウェア開発会社を経営するシミュレーションゲーム「Software Inc.」を難易度Very Hardで遊ぶプレイ日記第12回。今回は自社ビルを建設します。
前回:プレイ日記 第11回
前回のあらすじ
前回は1982年5-9月、さらにサポート・マーケティング業務を受注すると同時に、「EQ Mix」のマーケティングの準備を進めました。また、「EQ Mix」のベースとしたオーディオツール「EQ Pro」シリーズの知的所有権購入にあたって借りた60万ドルを繰上返済し、他社株式で余剰資金を運用するまでになっています。
ただ、今回は昨年末から年初にかけて受注したマーケティング業務が順次終了していくため、業績は悪化する見込みです。
1982年10月
「EQ Pro」シリーズ復活の兆し?
前回「EQ Pro 2」の技術アップグレードを行ったらちょっとだけ売れたということを書きましたが、その前作「EQ Pro」もオーディオ技術をアップグレードすると1本だけ売れ、アクティブユーザー数が0→1になりました。なんだか微笑ましいので、ユーザーサポートも復活させてみることにします。なお、「EQ Pro 2」もバグ修正パッチのリリースでまた3本売れています。
「EQ Pro」シリーズは全面的に技術をアップグレードして現在のOSに移植すれば、もしかするとまだある程度売れるのかもしれません。
マーケティング業務の受注
今月末から相次いでマーケティング業務の案件が終了していくという中で、第3週(3日目)に新たにオーディオツール「SineStop 2」のマーケティング業務を受注。ありがたいことです。
1982年11月
受注は続く
10月末で2件のマーケティング業務が終了しましたが、11月第4週になってウイルス対策ソフト「Byte Slayer 10」のマーケティング業務を受注。業績悪化を緩和できるので大歓迎です。
定期昇給
11月末には毎年の定期昇給交渉。すべて受諾します。
1982年12月
さらなる業務受注
12月第1週(1日目)にはシミュレーションゲーム「BusinessGangs」とオーディオツール「WaveForge 4」のサポート業務、2Dエディター「FinalShop 2」と家庭用ゲーム機「ApexCube 7」のマーケティング業務を受注。特に「ApexCube 7」のマーケティング業務はマーケティング予算がおよそ13,000ドル/月という大型案件です。
さらに第2週(2日目)にもオーディオツール「The EchoEdit 2」のサポート業務を受注。
第4週(4日目)にはシミュレーションゲーム「Dolphin Simulator」のマーケティング業務、RPG「Chronicles of KingdomGangs」と2Dエディター「PrintEdit 6」のサポート業務を受注。
12月だけで合計8件(サポート業務5件、マーケティング業務3件)の新規業務を受注し、202,568ドル/月の収入増となりました。10月・11月の5件のマーケティング業務終了で相当な業績悪化を覚悟していましたが、意外と仕事は減らず、それほど大きく業績が落ち込むことはなさそうです。
「EQ Mix」のプレスリリース完成
前回作成を開始した「EQ Mix」の最初のプレスリリースが完成。もうちょっとかかるかなと思いましたが、意外とすぐ完成しました。これなら動画も作成してもよかったかもしれませんが、動画は作業できるのがマーケティングスキル★3を持つマーケティングチームリーダーだけなので、そうすると今度は完成しなかったかもしれません。
もうリリースできる状態ですが、プレスリリースは発売日発表と同時に出すので、完成状態で発売日発表時まで置いておきます。
1982年の業績
年間収支は7,787ドルの収入超過と少なく見えますが、これは株式を140万ドルほど購入しているためです。株式分はまるまる利益ですし、さらに前年に借りたお金を今年返済した分も算入すると、概算で190万ドルの利益が出ている計算です。
1982年分の業績は、売上高7,407千ドル(前年比+267%)、営業費用5,323千ドル(+229%)、投資利益0千ドル、支払利息9千ドル(-25%)、税引前当期純利益2,026千ドル(+466%)という着地。1982年分の法人税は628千ドルとなる計算ですが、Accountingスキル★3(節税は★2から可能)を持つ経理チームリーダーが1年間節税策を講じた結果として95千ドルの節税に成功し、最終的に支払う法人税は533千ドルとなりました。
創業からの月間収支の推移。81年9月の60万ドルの借入と知的所有権購入が目立ちますが、今年に入ってからの取引収入の拡大は目覚ましいものがあります。10月以降は一気にしぼむかとも思いましたが、蓋を開けてみれば仕事はほとんど減らず、取引収入はほぼ維持できたと言っていいでしょう。
その他の統計の推移。チャートにはありませんが、現在の従業員は56名。1981年末の32名から24名の増加となりました。
1983年2月
資金運用先の切り替え
これまではTechnoDurk Integrated株式で余剰資金を運用してきましたが、2月第4週(4日目)になって下落に転じたため、TechnoDurk Integrated株式を+12%ほどで売却。
次の運用先としてDateMill Digital株式を購入することにします。昨年12月に家庭用ゲーム機「ApexCube 7」を発売し、その売上によって収益が立っている会社です。「ApexCube 7」は当社でマーケティング業務を受注している製品でもあります。
1983年3月
プログラマー初の教育
第3週(3日目)、プログラマーから初めて教育を受けられるようになった従業員が誕生。正直なところ、プログラマーで特にこの能力がほしいということは今のところないので、なんにでも応用が利くシステムの専門分野スキルを★2に伸ばすことにします。
同業他社株は一旦売却
第4週(4日目)、4月末の法人税納付に備えて、他社株式による資金運用を一旦すべて終了し、現金化します。納税する現金の確保はもちろんですが、同業他社も同じタイミングで法人税納付を行って手許資金が減少して株価が下落するので、それを回避する意味もあります。
今回持っていたDateMill Digital株式は+5.4%で売却。
これで手許現金は269万ドル。ここから53万ドルを法人税として納付するので、差引216万ドルが残る見込みです。今のオフィスも人が増えて手狭になってきましたし、そろそろ自社ビルを建設してもいい頃でしょう。200万ドルあれば自社ビル建設に十分な額ですし、万が一不足しても借りれば問題ありません。
1983年4月
自社ビル建設
前回のGarage Incからのオフィス移転時と同じく、Apartment Incからもすべての家具を倉庫に入れて引き払います。
Apartment Incよりもさらに大きな賃貸オフィスは用意されているのですが、今回は自社ビルを建設してそこに引っ越すつもりなので、「空の区画」タブでマップを生成します。今回は「都市」「温暖」のマップを生成することにしますが、小さな土地に分散して本社ビルや工場を建てるのは嫌なので、私がこれまでプレイしてきた中でもっとも大きなひとかたまりの土地を「都市」に生成できる「生成文字列」を使用します(上の画像の「Q5W3Q66ZM9」)。
生成した結果がこちら。中央の紫枠の2,624平方メートル+その左下の最初に持っている240平方メートル=2,864平方メートルが、私がこれまでプレイしてきた中で生成できたひとかたまりで最大の土地面積でした。ランダム生成を繰り返せばもっと大きなものもできそうですが、とりあえずこれで満足してプレイしていくことにします。
このマップに移ってきた段階で中央の紫枠左下の白枠の土地は既に保有していますが、紫枠の土地も購入してしまいます。全額現金で購入すればおよそ100万ドルですが、今回は頭金ゼロ、60か月払いで購入することにします。支払総額は1.5倍ほどになりますが、利率は単利で5%未満と考えられるのでそう悪い条件でもありません。
土地いっぱいに建物を建ててもいいのですが、このマップに移ってきた段階で保有している土地は一部欠けている部分がある(上の画像の黄枠内。バス停があるためです)ため、土地いっぱいに建てようとすると半端に余りが出てしまいます。
そこで、土地の下の端は駐車場にしてしまい、駐車場にもできないバス停前は社屋の玄関アプローチにすることにします。
その奥には40m×40mの本社社屋を建設。建設費はぴったり100万ドルです。
大まかな社屋の構造はこのとおり。左下の玄関アプローチから社屋に入ってすぐに受付デスクと来客用ソファーがあります。その隣の小部屋は警備室、その隣は機械室(空調設備があります)。建物の両サイドにはトイレとエレベーター(今は1階のみですが、別の階ができたら階段も設置予定)。その他の外周の大部屋は適宜区切って設計・開発チームや経理チームなどの少人数チームのオフィスとします。中央の4つに区切った大部屋はサポート・マーケティングチームのような大規模チームが使用し、余りは食堂にします。左側の縦に走る廊下と横に走る廊下の間に壁があるのは、本作の建設モードでは部屋の中に部屋を作れない(漢字の「回」や「◎」のようにはできない)ためです。
実際に従業員が働けるように環境を整えたのがこちら。予定どおり画面下側に製品開発関連のチームを集め、中央の大部屋にサポート・マーケティングチームを配置。
経理チームは入口からトイレ・エレベーターを挟んだここに配置。食堂はサポートチームのオフィスのさらに奥に配置しています。
スタッフはこれまで雇用していた受付2名のほか、これまでは臨時で呼んでいた清掃・メンテナンス・ITサポートを常駐で雇用。清掃員は朝の出社時に出る汚れを清掃できるよう朝に、メンテナンス・ITサポートは業務終了後の時間に機材整備が行えるよう夜に出勤するように設定しています。さらに、食堂を作ったので料理人も雇用。警備室も設けたため、警備員(セキュリティ)も3名雇用し、24時間体制で警備できるようにします。
本社工場の建設
さらに奥にはまだ広い土地が残っていますが、ここは工場として使います。
手許現金は既に60万ドルほどしかないので、クイックローンで100万ドルを借り入れます。期間は最長の5年。
残りの土地をすべて使って工場建屋を建設します。
ヘリポートを配置すると屋上にちゃんとヘリポートが出現します。もちろん上階が屋上であるフロアにしか配置できません。
工場建屋内の外周に蛍光灯(オフィスで使うThin Hanging Lampより安価ですが、部屋の「環境」に悪影響が出るのでオフィスでの使用には向きません)を配置して明かりを確保し、ヘリポート、ベルトコンベヤー、小型製品プリンターを配置してソフトウェアのパッケージを印刷(製造)できるようにします(ベルトコンベヤーに対して製品プリンターが足りていないのは、ここで手許現金を使い切ったためです)。
なぜ工場を建てて製品プリンターを置いたかというと、他社との取引でソフトウェアの印刷ジョブというのがあるためです。上の画像では83年6月までにパッケージを581,727本印刷する依頼を受注しており、パッケージ1コピー(1本)あたり0.40ドルが支払われる見込みです。画像右下の製造ウィンドウのさらに右下を見ると印刷能力は666,000コピー/月とあるので、期限にも十分間に合います。
小型製品プリンター(他の製品プリンターも含む)はパッケージ1コピーあたり0.20ドルで印刷できるので、パッケージ1コピーで0.40ドル支払ってもらえるとなると、581,727コピーでは116,345ドルの利益になります。
ただし、発送手段であるヘリポートは輸送1回につき最大108箱を6,500ドルで運搬します。小型製品プリンターは1箱1,000本で、つまり最大108,000本あたり6,500ドルかかることになるので、全数の輸送には6回の運搬が必要になり、計39,000ドルの輸送費がかかります。したがって差引77,345ドル。さらにここに少ないながらもベルトコンベヤーやプリンターなどの維持費・電気料金もかかるので、あまり多くの利益が見込めるわけではありません。
しかし、ソフトウェアパッケージ印刷依頼は設備を用意してほったらかしておくだけで、いくらか利益を生んでくれます。やらない手はないでしょう。
なお、パレットやガレージポートを用意して宅配業者を呼ぶことでも発送は行えますが、この方法だと宅配業者の数や集荷タイミングをプレイヤーが管理しなければならず、非常に手間がかかります。ヘリポートを使った方法はある程度荷物が溜まったときに勝手に持って行ってくれるので、こちらのほうが断然楽です。
以上で自社ビル建設とオフィスの引っ越しは完了です。時間を進めます。
駐車場不足
自社ビルに引っ越して心機一転というところですが、さっそく問題が発生。本社ビルには駐車場がほとんどないので、通勤にはバスに乗ってくる従業員が多いようですが、そうした従業員が多すぎてバスが満員になっているとのこと。乗り切れなかった従業員は次のバスで出社してくるので、そうした従業員は始業時間が遅れます。お金が貯まったらすぐに隣の土地を買って駐車場にしましょう。
また、来客用の駐車場がないのも問題です。既にある駐車場の一部を訪問者用に設定しておきます。
駐車場を増やすほかに、駐輪場を設置して従業員に自転車通勤させるという手もありますが、自転車通勤してきた従業員は汗臭くなり、そのままでは同じ部屋の同僚の満足度が低下します。これを回避するには会社でシャワーを浴びさせる必要がありますが、おそらくシャワーを浴びる時間で業務時間を圧迫しますし、会社にシャワー室も作らなければならないので、素直に駐車場を増やして自動車通勤させることにします。
4月第3週、少し手許現金に余裕ができたので、さっそく道路を挟んで隣の小さな土地を購入。こちらも頭金ゼロの分割払いで買います。小さな区画のため、価格は20万ドルほどと安価です。
購入した土地すべてを駐車場として整備。これで通勤問題は緩和されるはずです。
自社ビルでの日々の様子
書き忘れていましたが、エスプレッソマシンはオフィス内に直接置くと騒音対策が難しいため、このように廊下に配置しています。
こちらは昼の食堂の様子。料理人は午前中に作った料理を配膳台置いていきますが、午前の1名だけでは明らかに足りていないなので、午後にも来てもらうことにしましょう。料理人の作った食事にありつけなかった従業員は、画像右上の自販機やミニ冷蔵庫で食事を調達します。
食事は料理人が作ったものを食べると従業員の満足度が高まります。なるべく全員が料理人の作った食事にありつけるようにしたいところです。
ヘリポートの様子。ちゃんと印刷したパッケージが梱包されて待機しています。しかし屋外にダンボール直置きというのはどうなんでしょうか……。
ヘリポートに最大まで荷物が溜まるか、荷物が溜まった状態で一定時間経過する(こちらは詳しい条件がよくわからず)と、このようにヘリがやってきて荷物を持って行ってくれます。
業績堅調
今回は1982年10月から83年4月まで進めました。序盤は相次ぐ業務の終了で業績が悪化するものと覚悟していましたが、終わってみれば受注業務の収入はそれほど落ち込まず(上の画像下部の「取引」の行)、安定的な業績で推移しました。長くなるので省略しましたが、4月にもさらにマーケティング業務の受注があり、取引収入は過去最高を更新しています。
無事に自社ビルへの移転も終わり、ソフトウェアの印刷という新たな事業にも進出し、今後さらなる業績拡大が見込まれます。これでさらなる開発要員を維持できるようになり、自社製品の複数並行開発も視野に入ってきました。足元ではプログラマーが不足しているのでこれをさらに増員するほか、デザイナーも増やして次は2Dエディターあたりの自社開発に乗り出したいところです。
次回:プレイ日記 第13回
コメント
お疲れ様です。
自社ビルとか駐車場の設計も出来るの本格的ですね!
あと電子製品屋上に段ボール置きはヤバい…w
ご覧いただきありがとうございます。
今回は使いやすいように長方形が基本のオフィス作りをしましたが、曲線の壁も作れるので、建築にこだわりたい方もある程度満足できるのではないかなと思います。
屋上にダンボール直置きは雨降ったらいったいどうなってしまうのか……。
自社ビルに自社工場と地道にやってきたものが花開いてやれることが増え、急成長してる感がありますね
SLGやってて一番テンション上がるところ!
おっしゃるとおり特に成長が実感できる時期ですね。遊んでいてとても楽しいです!