「Europa Universalis IV」開発日記2021年11月9日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は実績・モニュメント・EU4のテストとアメリカ先住民について。1.32リリース前の開発日記です。
開発日記
開発日記2021年11月9日分は、実績・モニュメント・EU4のテストとアメリカ先住民について。
実績
- Atwix Legacy:同時に10の同君連合(personal unions)を持つ
EU4の配信等を行っていた有名プレイヤーのAtwix氏が白血病で亡くなったことを受けて追加された実績であるとのこと。同氏は同君連合についてフォーラムに詳しいガイドを投稿しており、本開発日記でリンクを張って紹介されています。
- Imposter Syndrome:Susで彼らがスパイを発見した後、3か国を自国に敵対させる(評価を0以下にする)
- Ultimate Military:Songhaiでプロイセンとネパールを辺境伯(Marches)として持つ
- Where are the penguins?:マダガスカルの国家でマダガスカル全土を統一し、世界の最南端のプロヴィンスをすべて支配する
- Golden Wind:Airで毎月50ドゥカート以上の収入を得ると同時に、収入の50%以上を金を産出するプロヴィンスから得る
- Mansa Musa:Maliで一度も借款を得ることなく、破産したこともない状態で、他の列強に一度に1万ドゥカートを贈与する
- Fugger Banking:Augsburgで20プロヴィンスのときに列強3か国に対してその国家の収入の20%以上を補助する
- This is fine:10以上のGlobal Unrestを持ち、自国を標的にしたcoalition warに勝利する
- KHAAAAAAN:絶対主義の時代(Age of Absolutism)より前にモンゴル帝国を復興する
- Knights of the Caribbean:the Knightsでカリブ海のすべての島と地中海のすべての島を所有する(植民地は認められない)
- Australia – Hungary:オーストラリアの部族でスタートし、オーストラリアを統一してハンガリーを征服する
- Shemot is Not:ユダヤ教国でエジプト全土をユダヤ教に改宗させ、Jewish Community Aspectを有効にする
- One Nation to rule them all:Saruhanで9か国以上の忠実な属国を持ち、それぞれ100以上の開発度を持つ
- Swahili Persuasion:Kilwaでモルッカとインドネシアの全土を改宗させる
- I don’t like sand:砂漠や沿岸砂漠以外の地形のプロヴィンスを持たず、すべての国家の中で最大の開発度を持つ
- Surfing USA:HawaiiでUSAを建国する
モニュメント
- 1.32のリリースバージョンでは安定性に関する理由で手を付けていないバグがあるが、これは最初のホットフィックスで修正される。
- また、あるモニュメントを強化する一方、別のあるモニュメントは弱体化している。1.31パッチで行ったように、みなさんが遊んで印象を報告してくれれば私たちはそれを調整する。
- 新たなモニュメントの開発では3つの異なるイテレーションがあり、3つの異なるチーム(開発チーム、QA、ベータテスター)がこの数週間でモニュメントをテストしてきたことをご承知おきいただきたい。しかし1.32のリリースバージョンに向けて値を調整するまではモニュメントのリストを投稿できず、そのためにプレイヤーのみなさんからのフィードバックを得られず、バランスに関する多くの情報が不足している。
- 新たなモニュメントがみなさんに楽しんでいただけることを願っているし、今後数週間の修正やバランス調整のためにモニュメントのスレッドに寄せられたご意見を参考にさせていただく。
モニュメントのリストについては省略します。
EU4のテストとアメリカ先住民
- ここでは私たちがどのようにゲームをテストし、分析しているのか、また、アメリカ先住民の今後の変更についても少しお話したい。
- テストと書いたが、これは毎晩の自動実行のことだ。毎晩、私たちはゲームの最新のコードを使って自動実行を走らせている。これにより、変更した内容がゲームにどのような影響を与えるかを分析できる。これは特にバランスの変更時(例えばプロテスタントとギリシャ正教の最近の変更など)に有用だ。
- 通常、朝にはすべての夜間の自動実行に潜在的な問題がないかをチェックし、クラッシュがなければゲームの状態の分析に進む。自動実行ごとにレポートに外交マップモードのマップが添付されており、どの自動実行に詳細な分析が必要かを判断できる。
- これは興味深い自動実行の一例だ。通常のオスマン帝国がマムルーク朝によって滅ぼされており、非常に珍しい結果となっている。もしこのような状況が一般的であれば、それは私たちがなんらかのシステムを弱体化させすぎたか強くしすぎたことを意味する。
- これがプロテスタントとギリシャ正教の問題に気付いた手段だ。カトリックに変更を加えた後、ほとんどすべての自動実行でヨーロッパはカトリックに統一されていた。
- 通常、カトリックの十字軍に対抗できるのはオスマン帝国だけだった。そこで、コンテンツデザイナーと一緒に彼らに対抗できる主要な国家を分析した。そして、プロテスタントの宗教を強化してそれがゲームにどう影響するかを観察した。また、ロシアを監視していたことでAIがPatriarch Authorityを高く保つことに問題を抱えていて、オスマン帝国の対抗馬となり得ないことが分かった。
- もちろん、自動化によって一定期間ごとにゲームが保存されるので、結果につながったさまざまな変数を分析したり、ゲームの途中で変更を確認したりすることもできる。例えば、ゲーム中盤で他の宗教と対立したときにバランスがとれているように見えても、ある宗教が最終的にはほぼ唯一の宗教になるかもしれないが、すべての自動実行でそうなるわけではない。上のスクリーンショットはAIを修正した後、AIがPatriarch Authorityを高く保っているものだ。
- 独立保証システムを変更したことで、フランスと同盟を結んでいる独立したRevolutionary Cataloniaのような興味深い非史実の結果も見られるようになった。スイスが海へアクセスできるようになってもいる。
- 自動化の最後の側面として非常に重要なのはパフォーマンスの測定で、実行するたびに1日または1か月進めるのにかかる平均時間に関する統計を取る。これによってパフォーマンス改善の可能性をチェックしたり、パフォーマンスの低下を検出できる。1.32では1.31よりもパフォーマンスが向上している。Johanがすでに発表したように1.30.6ほどではないが、少なくともそこに到達するために作業を続けることが私たちの目標だ。
- 今晩の興味深い結果はこのとおり。強力なスペインがフランスを食べ始めている(オスマン帝国も)。
- 強力なフランスによって植民地のほとんどが独立している。また、アフリカ諸国がヨーロッパ諸国に食べられてしまうのではないかと心配したが、ほとんどは生き残り、繁栄しているものさえある。
- 強力なロシアと悪くないフランス・スペイン。アフリカではグレートジンバブエが建国されている。オスマン帝国はそれほど強力ではなく、ペルシャが建国されている。
- 最後に部族のバランス変更について述べておく。多くの問題があったことはわかっているので毎晩の自動実行を使って部族国家を分析したところ、部族は毎回アマゾンの森に巨大都市(250以上の開発度)を作っていることが判明した。そして、部族の開発コストの増加が線形であるため、ゲーム中は自由に開発度を蓄積できることもわかった。
- そこで開発度の成長が指数関数的に(注:対数関数的に?)低下するようにし、そのような高い開発度にならないようにした。部族の開発度上昇は1以上であれば現在の開発度で割られる。つまり、開発度が10ならそれ以上の成長は10で割られる。
- これは開発度でソートしたプロヴィンスのリストだ。ゲーム終盤の結果がまともなレベルに戻り、上位にアメリカのプロヴィンスはなくなっていることがわかる。
明日11日は新DLC「Origins」の発売日ですが、CET17:00(日本時間翌12日01:00)から配信が行われるとのことなので、これが仮に30分終わってから発売とすると日本時間翌12日01:30頃発売となります。ただし、Steamストアページでの発売までの残り時間から計算すると日本時間11日17:0018:00リリースとなります(2021年11月11日14:40追記:Steamの「あと約X時間」の表記は「あとX時間+○分」の意味で、本記事を公開する直前の10日18時過ぎの時点で「あと約22時間」と表記されていたため17時としましたが、現在は「あと約3時間」と表示されているので、18時にリリース時刻が変わったようです)。
過去の経験から日本時間では翌日深夜のリリースとなることが多いですが、日本時間の夕方にリリースされたこともあったので、どちらになるか(あるいはどちらでもないのか)は不明です。
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