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「Europa Universalis IV」開発日記2019年8月27日

EU4 開発日記

「Europa Universalis IV」開発日記2019年8月27日分が公開されましたので、その内容をご紹介。今回は1.29「満州」パッチについて。

前回:開発日記2019年8月20日


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概要

開発日記2019年8月27日分は、1.29「満州」パッチについて。

  • 1.29満州アップデートは64ビットへのアップグレードのみならず、北東アジア向けの無料コンテンツを多く含む。今後数週間でそれを明らかにしていく。注力したのはもちろん満州だが、モンゴル、中国、日本、朝鮮、中央アジアにも影響がある。
  • 今年の前半に、私たちのプログラマーは技術的負債に取り組み、ゲームデザイナーとゲームディレクターは来年のヨーロッパアップデートと拡張のデザインにかかりきりだったが、コンテンツデザイナーチームはまだヨーロッパアップデートの作業がなかったため、この期間を無料コンテンツアップデートに使うことにした。もともとはもっと早くに満州アップデートをリリースする予定だったが、さまざまな事情で9月のリリースとなった。
  • 満州アップデートにはバグ修正が含まれるが、今後述べるようなQOL向上策はヨーロッパアップデートの内容となる。

中華皇帝システム

  • 多くのプレイヤーはMandate of Heavenの中華皇帝システムや東アジアでのプレイ体験に満足していない。1.28ではいつも明が不活発で、ひいては東アジア全体が停滞していた。
  • 満州アップデートではこうしたシステムを見直した。Mandateを望ましいが固有の難題となるようにしたいと思った。以下のリストはMandate of Heavenの中華帝国システムの変更点だ。
    • 朝貢国でない隣国はMandateを低下させなくなった。これはロシアのような大国と国境を接しているときMandateの低下を妨げる(2019/08/29追記:コメントにてご指摘いただき修正しました。ありがとうございます)。またこれにより明からMandateを継承した国家は非朝貢国によってMandateを失い身動きが取れなくなることがなくなった。朝貢国を持つ帝国は依然としてMandateが上昇するため、朝貢国に囲まれることには依然として利益がある。
    • 借款5つごとにMandateが-0.03/月される。財政破綻は-0.05/月。皇帝は中国の繁栄を期待されている。帝国の敵対国はMandateを低下させるために経済を標的にする選択肢が生まれた。
    • Meritocracyの自然低下量は-2/年に増加した。1.28では単純に低いスキルの顧問でも常にMeritocracyを最大値にできていた。この変更でMeritocracyが蓄積に時間のかかる貴重な資源となった。
    • 腐敗度5あたりMandateは-0.05/月される。腐敗した帝国は健全ではない。
    • Mandateが0のときMercenary Availabilityは-100%→-200%。Mandateが0の明は傭兵を雇用できるべきでない。明の膨大なforcelimitとMercenary Availability補正で巨大な傭兵軍を作れてしまう。
    • Mandateが低いときには最大-50%の人的資源ペナルティを受ける。明は巨大な人的資源プールを持っている。これを屈服させるのは難しい。政治経済的に衰退した時期の王朝は大きな軍を維持するのに苦慮した。これはMandateを失うリスクの表れでもある。
    • Mandateが高いときはWar Exhaustionが最大-0.03/月まで低下する。強力な帝国は長い戦争にも耐えられる。こうした時期の帝国に攻撃するのは得策ではないということの表れでもある。
    • 中華皇帝固有の2つの統治者の性格を追加。HumaneはMandateにボーナス、PettyはMandateを低下させる。これは儒教の「仁」の考え方に基づいている。
    • Beijing、Nanjing、Cantonを支配していない場合、Mandateは-0.05/月。重要都市を攻略されたり、講和交渉で取られたりするとMandateにダメージが入る。
    • Unguarded Nomadic Frontierの国難は従属国の遊牧国家の開発度を考慮する。帝国に挑戦しようとする遊牧国家が広大な領土を持つ必要はない。属国と辺境伯をこのために利用できる。
    • Meritocracyが低いと最大0.1/年の腐敗度が発生する。Meritocracyが高いと同様に腐敗度が低下する。プレイヤーが入った明や清は拡張主義者になりやすい。これはterritoriesからの腐敗度の影響を低下させる。Meritocracyは儒教官僚制の効率性を表現している。腐敗した官僚は効果的な統治を行わない。
    • Unite Chinaの開戦事由を使うと+0.05/月のMandateを得る。また新たな皇帝は20年間Mandateが+0.05/月される。新たにMandateを得た国家はMandate60、Meritocracy60でスタートする。清や元でプレイするときの共通の問題であるMandateの初期の源泉となる。
    • 中国の歴史イベントのリバランス。

イベント

  • 中華世界を動揺させる新たな影響の大きい連鎖イベント2つもデザインした。
  • Crisis of the Ming Dynastyは明のプレイヤーに対する新たな難題となる国難であり、AIが担当する明では頻繁に発生して崩壊に向かう。この国難はAge of Discovery以降で明のMandateが低いときならいつでも発生する。発生するとただちに陸軍士気、技術コスト、不穏度、安定度、Mandate、腐敗度が悪化し、農民反乱が定期的に発生する。
  • 反乱軍がひとつのChinese region(North China、South China、Xinan)内で10プロヴィンスを占領すると分離した国家が出現するイベントが起こる。XinanではDaliを表現した国家であるYunnan Protectorateが、南部では呉(Wu)と越(Yue)が、North ChinaではShun Dynastyがそれぞれ生まれる。
  • 清建国に一役買う南部の反乱国家である三藩(the Three Feudatories)については来週ご紹介する。

このプレイではエセン・ハーンは戦死したが、バートル・ホンタイジがその跡を継いだ。

  • もうひとつはもう少し早い時期の明に対する挑戦である土木の変に関するものだ。このイベントではオイラト(オイラトについては詳細は来週)に戦闘・攻城ボーナスがつき、明はMandateと安定度が低下すると同時に一時的にRegency Councilとなる。皇帝が死ぬまでに、かつ明が新たな皇帝を立てるまでにオイラトがBeijingを占領すれば、オイラトはNorth China regionの明が支配している全プロヴィンスをただちに占領し、大きな戦勝点を獲得できる。
  • 私たちはこの変更による地域への影響を長く見てきたが、その結果には非常に満足している。1.29では明が最後まで無傷で残っているのは1/3に満たないほどで、あとは強力な清が成立するか、バラバラの中国か、まったく新しい中華帝国が勃興するか、ヨーロッパ諸国の侵略を受けるかだ。ムガル帝国の中国も何度か見た。
  • 満州アップデートは無料コンテンツと64ビット化を含む無料アップデートであり、ヨーロッパアップデートとDLCは2020年のリリースだ。

来週はマップ、満州、モンゴルについて。

次回:開発日記2019年9月3日

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コメント

  1. 前までの東アジアは明とその周りのやつらという印象しかありませんでしたが、このアップデートで変わってほしいところ。

    やっぱり群雄割拠してる方が(見てる分には)楽しいので

  2. いつも翻訳お疲れ様です!
    「これはロシアのような大国と国境を接しているとMandateの低下を妨げていた。」の部分は過去形だとニュアンスが変わってしまうので、「ロシアのような大国と国境を接することによるMandateの低下を妨げる。」のほうが良いかもしれません。
    かつてそうだったという事ではなく、変更によってそうなるという記述なので。

    フォーラムの書き込みを見ると、天命システムのテコ入れだけでなく東アジア諸国のミッションツリーやNIにも手が入るようで、今からアプデが楽しみですね。

    • 修正しました。ご指摘いただきありがとうございます。

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