CK2開発日記#37が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は錬金術師の結社について。
概要
開発日記#37は、錬金術師の結社について。
- ヘルメス思想は主にヘルメス・トリスメギストス(「3倍偉大な」)による著作に基づいたものだ。この人物は世界についての3つの知識を持っていたとされている。すなわち、錬金術・占星術・神働術だ。
- ゲーム中では、錬金術師の結社はアブラハムの宗教、ゾロアスター教、ズン教(プレイできるようにしているならヘレニズムも)を信仰する者が加入できる開かれた結社だ。彼らの主な特質は学識(Learning)にある。能力とミッションは、神秘主義や神働術と融合した初期の科学実験と関係する傾向にある。彼らはしばしば技術点や工芸品をもたらしてくれるだろう。
- 錬金術師の結社と “Way of Life” の学問(Scholarship)フォーカスはオーバーラップするところがある。このフォーカスを行っていると可能になる天文台を建設できるメンバーは、一旦これを建設すると空の観察にさらに関わることができるようになる。これだけでなく、錬金術師はさらなる実験のために研究所を建設することを推奨される。
- その他の力や能力としては、スクライングを使って未来を占うこと、子供のために星占いをすること、薬や医療技術の実験、そして最終的には「マグヌム・オプス」――永きに渡って残すべき伝承や知識についての書物――をものすことが挙げられる。
質疑応答
Q1:星占いとかスクライングは「超常現象」ルールに入る?
A1:これはより秘儀的なものだ。よく統治するために占いをすることや、それによって自信をつけて偶然よい領主となることは魔法だろうか? そう考えて、ルールでは禁止しないことにした。
Q2:錬金術師は新しく追加された評議員の「異端狩り」の仕事の対象になるの? カトリック世界では、少なくとも公的には白魔術も黒魔術と同じくらい異端と考えられていたみたいだけど。
A2:ならない。この仕事は秘密結社を対象とするもので、開かれた結社である錬金術師に影響はない。狂信的な(Zealous)人物は彼らに対して怒るかもしれないが、大多数は彼らとうまく共存する。
コメント
すなわち、錬金術・占星術・神働術だ。
サタニズムの結社の黒魔術と対比になるので、theurgyには白魔術の語を当てるのもいいんじゃないでしようか。ヘルメス派の秘儀は、反社会的行為(を意図したもの)ではありせんよ、という含みを持たせられるとも思います。
ご指摘いただきありがとうございます。その部分は特に深く考えずに書いたので、ご指摘を受けて改めて調べてみたところ、私としては「白魔術」としても構わない(weblioではtheurgyの訳語として載っていますし)とは思うのですが、やはり「神働術」としたいかなと思った次第です。
第一に、サタニズムの結社のほうでパラド社スタッフが「黒魔術(black magic)」という語を使っていない(あくまで私の見た限りではありますが)ということ、
第二に、錬金術師の結社はサタニズムの結社と対比させているような印象は受けない(サタニズムの結社との対比というよりは「なんかよくわからんことをやる人たちの集まり」みたいな感じでしょうか)こと
のほか、theurgy(ギリシャ語ではtheurgia?)の語が初めて出てきたらしい『カルデア神託』という書物について書かれた「『カルデア神託』と神働術」というページには
という記載もあり、そうなると訳語として「神働術」を当てるほうがよいかなというふうに考えました。
……と、なんだか難しい記事も引っ張ってきてしまいましたが、結局のところ、全然知られていない(と思われる)専門用語ですし、ご指摘のように「反社会的な意味合いはない」ということを出すという意味で「白魔術」というのもいい訳語だと思うので迷うところではありますが、なんといいますか、「神働術」とするほうが錬金術師の「よくわからなさ」とか「意味不明さ」のようなものを感じられていいのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。