「Hearts of Iron 4」開発日記#28が公開されていましたので、その内容をご紹介。
前回:開発日記#27
2015/10/17 #29へのリンクを追加。
概要
開発日記#28は、天候と地形について。
- HoI3の天候システムは、できるだけリアルに近づけようとして複雑なものとなったが、想定したようには動作せず、プレイヤーにも好まれなかった。そのため、まったく別のアプローチをすることにした。
フルスクリプティングコントロール
- どのような天候になるかという可能性は、戦略地域ごと、月ごと(あるいは決められた期間ごと)にスクリプト化される。
- 例えば、ゲームをより難しくするために、みんなが大好きなロシアの泥濘の時季を配置することもできる。
- また、こうしたものを簡単に設定することができるツールを、MOD制作者のために用意している。
- 天候は6種類あり、陸海空軍にそれぞれ影響を与える。
- 快晴:特になんの影響もない。
- 小雨:敵海空軍部隊を発見しにくくなるほか、空対艦攻撃と艦対艦攻撃の有効性が低下する。また、航空機事故が発生しやすくなる。
- 嵐:小雨の強いバージョン。空母搭載機は発艦できない。爆撃機は目標を攻撃するのが困難になる。
- 雪:小雨と同様。
- 吹雪:雪の強いバージョン。嵐と同様。
- 砂嵐:他の航空機を探知することが困難になる。また、航空機事故が非常に発生しやすくなる。爆撃機は地上目標を攻撃することができなくなる。
気温
- 気温はプロヴィンスの損耗の水準を決定する。極寒や酷暑では被害が増加する。
- 指揮官が「冬季戦(Winter Specialist)」の特性を持っていれば、寒い気候でも最大効率で戦うことができる。
泥濘と雪
- 深い雪はユニットの移動速度に影響を与え、泥濘はそれだけでなく損耗レベルも上昇させる。賢いプレイヤーは泥濘の時季にソ連に攻撃を始め、装甲師団を立ち往生させるようなことはしないだろう。
マップ上での表示
- 上記のように天候が大きな影響を与えるため、プレイヤーが常に確認できるように雪と泥濘はマップ上に直接表示する。また嵐の雲と雨はマップの上のレイヤーに表示し、マップを縮小したときにも部隊と一緒に見えるようにした。
地形
- 地形はプロヴィンス単位で決めている。地形システムはクラウゼヴィッツエンジン上で完全にスクリプト化されており、HoI4では以下のようになっている。
- 平地:基本的な地形であり、なんの修正もない。
- 森林:移動時間が50%伸び、攻撃には20%のペナルティが加わる。また、戦闘正面幅が20%小さくなり、敵の制空権からの防御力に10%のボーナスが入る。
- 丘陵:移動時間が50%伸び、攻撃には20%のペナルティが加わる。また、戦闘正面幅が33%小さくなり、敵の制空権からの防御力に5%のボーナスが入る。
- 山岳:移動時間が100%伸び、損耗が40%増加する。攻撃には40%のペナルティが加わる。また、戦闘正面幅が66%小さくなり、敵の制空権からの防御力に10%のボーナスが入る。
- 都市:移動時間が20%伸び、攻撃には30%のペナルティが加わる。
- ジャングル:移動時間が+50%伸び、損耗が50%増加する。攻撃には30%のペナルティが加わる。また、戦闘正面幅が25%小さくなり、敵の制空権からの防御力に25%のボーナスが入る。
- 湿地:移動時間が100%伸び、損耗が80%増加する。攻撃には40%のペナルティが加わる。また、戦闘正面幅が25%小さくなる。
- 砂漠:移動時間が5%伸び、損耗が30%増加する。
- 一般的な歩兵と比べ、部隊の種類ごとに地形効果は異なる。例えば、騎兵は荒い地形での攻撃ペナルティが5%小さくなる。山岳歩兵は丘陵と山岳での移動・防御・攻撃にボーナスが入る。
- ユニット特有のペナルティは地形効果と組み合わさって効果が出るため、極めて不利な状況になることもある。例えば、山岳に対して重戦車で攻撃をかけるのはいい考えとはいえないだろう。
来週は勢力と戦争の目標について。
次回:開発日記#29
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