「Crusader Kings III」開発日記#155が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はローマの復興・第4回十字軍・史実のキャラクターについて。「Roads to Power」リリース前の開発日記です。
開発日記#154はアートについての内容となっており、記事にしていません。
開発日記
開発日記#155は、ローマの復興・第4回十字軍・史実のキャラクターについて。
今回も開発日記の動画版が公開されています。
ローマの復興
- 「Roads to Power」のディシジョン「Restore Rome」について。「Roads to Power」では史実のローマ帝国の一部を征服するためのイベントが更新される。
- ビザンツ帝国でどのようにローマを復興するかについては、ビザンツ帝国がそれをどのように考えていたか、主にユスティニアヌスの視点も考慮して更新し、合わせて新たなアートとディシジョンも追加した。難易度の上昇は「ゲーム的すぎる」と受け取られるのではないかと懸念したが、中世に古代ローマ帝国を復活させることが既に「ゲーム的」だと判断した。
- ローマ帝国のような巨大な帝国の経営は難しく、プレイヤーに新たな挑戦をもたらすはずだ。東西に分割するという史実の決断を選ぶこともできる。
- ゲーム内でHellenismに改宗する正当な方法もあり、Hellenismに改宗するとTenet「Household Gods」を利用できる。
第4回十字軍
- 第4回十字軍は1202年頃に起こるのか? いいえ。1178年の開始日から起こる可能性がもっとも高い(そして非常に早く起こる可能性がある)が、他の開始日でも発生する可能性がある。ただしカトリックが第2回(またはそれ以降)の十字軍を行った後だ。
- ゲーム中では必ずしも「第4回」ではなく、「Crusader War for Imperial Claim」あるいは「Splintered Crusade」として扱われる。ヨーロッパのカトリックの領主であれば、適切なタイミングでthe Marquis de Montferratのような請求者と関係を持てる可能性は高い。Splintered Crusadeの指導者はこうしたビザンツ帝国を欲する者であり、このキャラクターを指揮官に据えることで、ラテン十字軍に対する権威が史実以上に高まり、プレイしやすさと主体性も高まる。
- 最初は地中海の東の土地に対するカトリック十字軍から始まる。
- 十字軍に参加することを決めると、教皇がまず関与する。
- この十字軍には貪欲な商人であるヴェネツィア、あるいはヴェネツィアのような領主が必ず関与する。
- 時間が経過して十字軍に参加することを誓ったカトリックの信徒がプレイヤーに合流し、十字軍が開始される。
- ビザンツ皇帝はかなり劣勢に立たされるだろうが、攻撃を退ければ事態は収まる。失敗すると……。
- ビザンツ帝位の請求者は十字軍に見返りを支払うために帝国を破産させることを選ぶかもしれないが、多くの場合で平和的に退去させるために賄賂を差し出す。それを受け入れることができるし、十分集まった援軍とともに正式な十字軍に参加することもできる。
- 通常の十字軍とは異なり、古い領地を捨てて新たにラテン帝国の称号を得ることもできるし、親族に与えることも可能だ。ラテン帝国の称号の下にはギリシャの公爵領・伯爵領があり、こうした領主にも新たな者を選ぶ。
- ラテン帝国が誕生し、ビザンツ帝国は滅亡する。ビザンツ帝国の首都はラテン帝国に移るが、有力なgovernorsはAdministrativeの王となり、封建的独立性を主張するかもしれない。
- ラテン帝国の領主に特性「Crusader」を与えるのは適切ではない。かわりに「Despoiler of Byzantium」を付与し、これはAIの性格を非常に攻撃的にする。
ビザンツ帝国側の対応
- ビザンツ皇帝は来るべき脅威を知り、1年以上の猶予を与えられた。
- 外国からの侵略者を撃退しないならば……。
- ビザンツ帝国が崩壊するとき、プレイヤーが十分強力ならDespot(王国級)の称号を得てadministrativeであり続けることができる。そうでない場合、自分のestateを維持するのは別のDespotに忠誠を誓うことを意味する。また、封建制になることもできる。領地を持たない家長はGreek Despotsの誰かの下につくことになるはずだ。
フランク人の支配
- ラテン皇帝は興味深い選択を迫られる。
- ビザンツ帝国の崩壊は帝国のすべての場所で新たな開戦事由「Seize Imperial Duchy」をアンロックする。勝利することで新たな軍を自軍に取り込むことができる。
- 十分な正統性を持つラテン皇帝には旧ビザンツ帝国の王国とギリシャの中心地に対してそれぞれ請求権を得る固有のディシジョンがある。
- ビザンツ帝国は復活した際に王国の称号を取り戻すことができる。コンスタンティノープルを奪還し、地歩を固めることができれば、ディシジョン「the Restore the Byzantine Empire」はGreeksがこのナンセンスなことをすべて洗い流す手段となる。
史実のキャラクター
- 無料アップデートで実装される小さな機能として、ゲームが進むにつれて史実の著名な詩人・学者・軍人などが登場する。「Roads to Power」があれば、彼らで冒険に出ることもできる。
- こうしたキャラクターは史実の出身地(あるいはその近く)に出現する。例えばヒルデガルト・フォン・ビンゲンはWorms男爵領に出現する。デフォルトではプレイヤーの領地に出現するか、非常に有名な(かつプレイヤーがその男爵領を所有する封臣の主君である)場合にのみ通知される。これはゲームルールで変更できる。
- こうした史実のキャラクターが固定的だと面白くない。あるゲームではWorms男爵領は教派がIbadi、文化がBaranisかもしれない。特定の宗教的少数者・主唱者でないほとんどのキャラクターは、生まれた場所の教派・文化を持っている。
- こうして登場する史実のキャラクターには、彼らが現実ではどのような人物であったかを説明する情報が付与されている。これは彼らの評価の近くにあるウィジェットや特性「Historical Character」から見ることができる。
- この特性「Historical Character」はキャラクターファインダーで彼らを見つけるのに役立つ。
- 幸運にもこうしたキャラクターがプレイヤーの領地に出現した場合、3つの選択肢がある。
- 彼らを無視することもできるし、雇ってフック「obligation」を得ることもできるし、彼らと旅に出ることもできる。
- 「Roads to Power」はビザンツ帝国に着目したものであるため、ビザンツ帝国とその周辺に興味深い人物をできる限り追加した。1066年開始の場合、1年ほどの間に2人以上の有名な人物が登場する。
- 私たちはできるだけ多くの興味深い史実の人物を加えようとし、マップの各地に100名の人物を追加した。完全なリストは以下のとおり(時系列順ではない)。
- Karunakara Tondaiman
- Sekkilhar
- Omar Khayyam
- Bhaskaracharya
- Joseph Rabban
- Atisha
- Hemachandra
- Kshemendra
- Akka Mahadevi
- Namdev
- Madhvacharya
- Vidyapati
- Abhinavagupta
- Basava
- Hildegard von Bingen
- Thomas Aquinas
- Dante Alighieri
- Thomas Becket
- Maimonides (Moses ben Maimon)
- Chrétien de Troyes
- Egil Skallagrímsson
- Gunnlaug Ormstunga
- Þorbjörg the Seeress
- Erik Röde
- Ibn al-Haytham (Alhazen)
- Ibn Battuta
- William of Ockham
- Geoffrey Chaucer
- Roger Bacon
- Aaron of Lincoln
- John Wycliffe
- Héloïse d’Argenteuil & Peter Abelard
- Petrarch (Francesco Petrarca)
- Giotto di Bondone
- Leonardo Fibonacci
- Giovanni Boccaccio
- Christine de Pizan
- Snorri Sturluson
- Hrotsvitha
- Ramanuja
- Arnaldus de Villa Nova
- Ibn Khaldun
- Jalaluddin Rumi
- Avicenna
- Averroes
- Al-Biruni
- Rashi (Shlomo Yitzchaki)
- Yehuda Halevi
- Hasdai ibn Shaprut
- Levi ben Gershon (Gersonides)
- Abraham ibn Ezra
- Solomon ibn Gabirol
- Nachmanides (Moses ben Nahman)
- Hasdai Crescas
- Saadia Gaon
- Yusuf ibn ‘Awkal
- Benjamin of Tudela
- Marco Polo
- Bridget of Sweden
- Johannes Eckhart (Meister Eckhart)
- Jangar
- Zawisza Czarny
- Theophanes the Greek
- Nicetas Choniates
- Michael Psellos
- John Tzetzes
- Theophylact of Ohrid
- Eustathius of Thessalonica
- Nicephorus Blemmydes
- Georgius Pachymeres
- Manuel Moschopoulos
- Theodore Metochites
- Michael Choniates
- Joseph Tarchaneiotes
- Gemistus Pletho
- Arethas of Caesarea
- Basil Lekapenos
- John the Orphanotrophos AKA totally who Varys is based on
- Samonas
- Peter the Eunuch
- Constantine the Paphlagonian
- Peter the Stratopedarches
- Basilios Bessarion
- Demetrios Kydones
- Manuel Holobolos
- John Axuch
- Mkhitar Gosh
- Shota Rustaveli
- Grigor Tatevatsi
- Sargis Pitsak
- Averardo de’ Medici
- Alfonso de Borgia
- William Wallace
- La Hire (Étienne de Vignolles)
- Rabban Bar Sauma
- Nasreddin Hodja
- Widukind of Corvey
- Roger de Flor
- Regino of Prüm
- Geoffrey of Monmouth
来週は無料アップデートで実装される新たな策略システムについて。
2024年9月11日追記:開発日記#156は予告とは異なり、Mod制作と実績に関する内容となっています。当サイトでは記事にして紹介しませんので、気になる方は直接スレッドをご覧ください。なお、予告されていた新たな策略システムについては次回取り上げるとされています。
コメント
おー史実キャラいいなぁ自キャラでマルコポーロと東方見聞録作りたい
第四回十字軍後の混沌としたバルカン・小アジア情勢が再現されるの楽しみ過ぎるわ
貧欲なヴェネツィア商人なんていたんだなぁ
子供たちの十字軍は確かヴェネツィア商人に騙されて奴隷として売られたと聞いたことがある
>難易度の上昇は「ゲーム的すぎる」と受け取られるのではないかと懸念したが、中世に古代ローマ帝国を復活させることが既に「ゲーム的」だと判断した。
こういう一文好き
でも昔フォーラムでローマのヘレニズムに関する拡張の予定はありますか?って質問に
「あんなファンタジー二度とやらない」とか「CK2最大の失敗だった」とかボロクソに回答してたのを知ってるとジョークというより嫌味に聞こえるんだよね…
オッカムおるやん
史実キャラクターよく見るとトマス・アクイナスやダンテ、赤毛のエイリークやペトラルカとか有名どころも、けっこういるのね
でも、名前だけ知っている人物とかを入れても十三、四人ぐらいしか分かんないや
全部分かる豪の者はいるのだろうか・・・幅広すぎて、流石にいないか
やったぜ金のためにビザンツ破壊できるようになるんや
十字軍蛮族すぎるやろ・・・w