「Hearts of Iron IV」開発日記2018年3月28日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回も前回に引き続き1.5.2アップデートについて。
前回:開発日記2018年3月21日――1.5.2アップデート#1
概要
開発日記2018年3月28日は、前回に引き続き1.5.2アップデートについて。
航空戦のバランスと変更
- 主にマルチプレイコミュニティからのフィードバックに基づいて、私たちは航空戦にいくらか変更を施すことにした。
- 作戦中の航空機は時間経過とともに作戦効率が上昇する。これについて、戦略爆撃機はより小さな航空機よりも上昇が遅い。これはマルチプレイにおいて自軍の爆撃機が捕まらないように作戦空域を行ったり来たりさせるようなひどいマイクロマネジメントを防ぐためだ。また、移動した後に準備を整えるには時間がかかるというのは単純に理にかなっているということでもある。
- 師団の対空砲は、対空砲が航空機を撃墜する能力に比例して近接航空支援機の攻撃による師団へのダメージを減少させるようになった。これによって師団の対空砲は直接攻撃に対してもより有用になる。
- 近接航空支援機が戦闘を支援することによるボーナスがより大きなものとなったが、一方で純粋に航空優勢のみから生じる敵の防御に対するペナルティは減少させた。敵の航空優勢から生じる速度ペナルティも少し過剰だったため減少させた。こうしたことが戦闘機スパムに対してCASを使うインセンティブになることを願っている。
- 戦略爆撃機は0.01の航空優勢をもたらすのみとなる。航空優勢を取ることは戦略爆撃機の仕事ではないことを明らかにするためだ。
- レーダー技術の最後の3段階は固定対空砲の命中率を上昇させるようにし、また新たな対空装備を開発することでダメージが上昇し、その途中の技術すべてでエリアの建造物における対空砲からの防御が向上する。これによって技術がよりよいものとなり、ゲーム終盤の爆撃機に対する防御の助けになればよいと思っている。
核兵器と降伏
- 私たちは核についていくつかのことを修正した。これによってより確実に動作し、標的に合わせて標的となった国の戦争協力度を低下させる。標的の選択は少しだけ柔軟になり、以前は特にVPのあるプロヴィンスに投下しなければならなかったが、ステートで充分うまくいくようになった。さらに国家の降伏限界は戦争協力度が低い(50%より下)とき低下し、0~-30%まで変動する。つまり核兵器は国家を降伏しやすくするが、それ以前にも他のネガティブな効果がある。
満州国
- 満州国の独立ルートは少しボーナスが強引すぎるように感じられたので、見直すことにした。国家方針から得る工場の大半を取り除き、代わりに4つの民需工場を建設するための鉄道を奪うディシジョンを設けた。また、匪賊の問題を彼らを雇うことで解決できるようにもなった。しかしこれはナショナリズムを強化する方針をとるまで襲撃に耐えるということでもある。
- 満州ルートでは地下銃器工場を作ることができ、歩兵装備が大幅に安くなるが、信頼性は大きく低下する。
- 五族ルートでは八旗軍を召集でき、これは砲兵の支援を受けた大きな師団だ。(注:満州ルートではなく?)
- 最後に、「国務院の排除」で指揮力を消費して日本の兵器庫を奪う準備をし、これによって銃を獲得し、日本軍には満洲国軍との戦闘にネガティブな補正がつく。
ゲームスタートのスピードアップ
- 待つことが好きな人などいない。特に一日中何度も何度もゲームを起動する開発チームには誰もいない。そこで私たちはスタートアップのキャッシュを行うようにし、最初に起動した後は起動プロセスをスピードアップできるようになった。
その他
- 私たちはパッチが完成するまでにさらにいくつかのものを追加するつもりだ。例えばメフォ手形は現在バランス取りを行っている。
スクリプトできるGUI
- これは私たちがもっぱらMOD制作者用に開発した機能だ。MOD制作者が自身のGUIを作る(あるいは既存のものに追加する)ことや、こうしたGUIの要素にスクリプトやトリガーを割り当てるのに役立つ新たなツールだ。
上の画像のGUIのスクリプトの例示とスクリプトできるGUIを使ってできることのリストが掲載されていますが、ここは省略します。
- 私(注:HoI4チームのプログラマーであるshultays氏)はこの新しいシステムの使い方についてのチュートリアルを作った。こちらのMODフォーラムから見ることができる。
リロードできるデータベース
- この機能はいつものことだが、MOD制作者が使うのは難しい。我々開発部門では、もっとも一般的なデータベース(common以下のフォルダ、guiファイル、ymlファイルなど)のほとんどはリロード可能で、これらを編集したときには自動でリロードされる。1.5.2以降では、起動時のコマンドに「-debug」とつけることで私たちのリリースビルドと同じ機能を使うことができる。(注:Steamでは右クリック→プロパティ→「起動オプションを設定…」で入力すればOKです)
- こうすると、編集したファイルが含まれているとき、ゲームは自動でデータベースをリロードする。リロードできるファイルは以下。
- events
- decisions
- traits
- ai_strategy
- ai_strategy_plans
- on_actions
- scripted_effects
- scripted_triggers
- scripted_localisation
- scripted_guis
- defines
- guiファイルの一部
- ymlファイル
- このうちいくつかには制限があるので、おかしな問題が起こった場合は一旦ゲームを終了して再起動することをおすすめする。
- 何かの理由で「-debug」オプションの他の機能をオンにしたままこの機能をオフにしたい場合は起動オプションに「-nofilewatcher」を追加すればよい。
dependenciesについて
- MODについて話すにあたって、私たちはdependenciesのことを取り上げる必要がある。自分のMODをほかのMODが必要なようにしたいとき、または特定の順序でロードしたいことがあるだろう。MODは通常、ファイルネームのアルファベット順でロードされる(したがってリストの後のほうのMODが前のほうのMODを上書きする)。しかしいくつかのことがこれに影響して、特定の順序でロードする必要があり、依存関係が明らかな場合は、.modファイル内の「dependencies」にフルネームを含めて特定する必要がある。
- これについてバグレポートなどがあったが、これは私たちがどのように動作するのが正しいのかを説明してこなかったからだろう。Wikiのページをアップデートしておいたが、本質的には以下のように使う。
name="testmodB" path="mod/testmodb/" # 以下でtestmodBがロードされる前にtestmodAを最初にロードすることを保証する。 dependencies= { "testmodA" } supported_version="1.5.2"
質疑応答
Q1:海戦についてはなにか計画はある?
A1:あるが、大きな変更が必要なので1.5.2ではやらない。
Q2:他のタイトルでもdependenciesを導入してほしい。
A2:これは私がCK2チームにいた頃に(?)コードしたシステムだからその可能性はあるが誰か知らないか? 私は実を言うとわからない。EU4チームに聞いてみる。
→EUでは一部使えるだけのようだが、これをサポートすることを考えているようだ。
コメント
アプデが来週なのか再来週なのか…、前回の開発日記では「早ければ再来週」となっていましたが、実際のところどうなんでしょうね?
今回の内容は28日のベータ版アップデートで実装されたようですが、1.5.2が正式版になるのは早くて来週(先週の開発日記から見て再来週)ということなのではないかなと私としては考えています。
ただどうなんでしょうねえ……。来週中に正式版が来ればいいんですが。
シリーズ通してそういう傾向はあるにしろ今の航空機偏重ゲーはあまり面白くないので早くきて欲しい