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「Europa Universalis IV」開発日記2016年11月1日

EU4 開発日記

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「Europa Universalis IV」開発日記11月1日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回も1.19パッチについて。

前回:開発日記2016年10月25日


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概要

11月1日分の開発日記は、前回に引き続き1.19パッチについて。

  • 1年前に導入した要塞とZOCがプレイされているのを私たちは喜んでいるが、これにはひとつ大きな欠点がある。これにはプレイヤーがすべての状況を知ることが事実上不可能だというケースが非常に多く見られた。これはプレイヤーに多くの混乱をもたらし、プレイヤーは思ったよりもうまくやれないという経験をしてしまう。
  • そこで、ZOCを完全に作り変えた。プロヴィンスに影響し、隣接するプロヴィンスの通過をブロックするのではなく、エリアをベースとしたものとした。
  • エリア(Areas)はステートやテリトリーが形成されるのと同じマップの区分で、1.19では太い境界線で囲まれる。
  • 要塞は以下のようになる。
    • 戦争中の相手が支配している場合には敵対する。
    • プレイヤーか、任意の戦争においてプレイヤー側となっている者で、かつプレイヤーと戦争していない(そういうことは起こらないはずだが)者が支配している場合には味方となる。
    • それ以外は中立となる。
  • エリアは以下のようになる。
    • 1つ以上の味方の要塞があり、かつ敵の要塞がない場合は友好的になる。
    • 1つ以上の敵の要塞があり、かつ味方の要塞がない場合は敵対的になる。
    • 敵味方の要塞が1つずつ以上ある場合は紛争中となる。
    • それ以外は中立となる。
  • ZOCは異なるエリアに属し、そのうち一方は敵対的、もう一方は敵対的か紛争中のエリアである、隣接する2つのプロヴィンスの間を移動しようとする軍をブロックする。(エリア内の異動はZOCによってはブロックされないことに注意してほしい)
  • 占領されている要塞がないプロヴィンスは、エリア内にそのプロヴィンスの支配者が支配する攻囲されていない要塞が1つ以上あり、敵対的な要塞がない場合、所有者の支配下に戻る。
  • 軍がそこまでの移動や攻略後の帰還をブロックされている要塞まで常に到達できることを確保するため、すべての軍はすべての非中立エリアにおける軍事通行権を無視することができる。
  • 反乱軍は敵対ルールに影響しない。もちろん、首都の要塞は他の要塞と同じように機能する。
  • 国内に敵軍が侵入することを防ぐためには、プレイヤーはエリアごとに1つ要塞を建てる必要がある。そうしない場合でも、要塞は敵が最初にどこかの要塞を陥落させるまで、敵軍に迂回を強いることができる。
  • このルール変更によって、普通の国家は以前よりも多くの要塞を建てるようになったため、要塞維持費を半分にした。
  • また、このルール変更によって、マップを大規模に調整した。多くの進入不可地域や自然の境界を追加し、エリアの設定のために大きな見直しを行った。これによってエリアはだいたい3~5プロヴィンスを持つようになり、よりバランスが取れた。
  • 1.19では、”End Rivalry(敵対関係の終結)” という新たな和平条約を追加した。これは敵から強制的に敵対関係のひとつを取り除く。取り除かれたライバルは取り除かれてから15年間は再び設定することができない。
  • 私たちは毎週多くのゲームをプレイしており、プレイヤーが抱える問題も多く読んでいる。そこで私たちはプレイヤーの体験をよりよくするため、バランス取りや変更を行った。1.19ではゲームのプレイ方法に対する重要な変更を行っている。
  • 戦闘はこのパッチでも少しだけ変更された。戦闘が長引きすぎるので地形からの戦闘正面幅ペナルティは取り除かれ、代わりにダイスロールペナルティとともに防御ボーナスを2倍にした。
  • 包囲中のユニットは解囲に来た軍と戦うときに渡河ペナルティを受けなくなった。たとえ渡ったとしても、それは数日、数ヶ月、数年も前のことだ。
  • 植民者が配置されたことによる植民地規模の拡大の確率も、植民地が大きくなることによって低下するように変更した。以前は植民地が大きければ大きいほどよかったので、考えなしにそのままにしておけばよかったが、さらなる選択肢を設けた。
  • もうひとつの不満であった、属国や辺境伯に適用される固定された自由の要求(liberty desire)については、過去の特定の任意の値で上昇させるようにしていた。これを従属国の開発度に応じて変動するようにし、これによってプレイヤーは常に従属国の成長の影響を判断することになる。
  • スコアについて気にすべきことに関しては、列強はデフォルトでカテゴリーごとにレーティングが+5されるようになり、スコアを毎月より得やすくなった。また要塞を充分維持できているということも軍事スコアの獲得に影響するようになった。
  • 汚職は現在では100%悪いものではなくなった。100の汚職があれば領内の不穏度が-20される。
  • 裁判所と市庁舎は不穏度には影響しなくなり、代わりにステート維持費をそれぞれ25%、50%減少させ、また建設コストを半分にした。
  • 拡張と探検のアイディアグループから得られる開戦事由は、新たな技術システムになる前ほどうまく機能しなくなっていたため、1.19で変更した。この開戦事由自体は廃止した。
  • 探検のアイディアを完了した者は、首都とは異なる大陸の植民地地域で請求権の捏造(fabricate claim)をできるようにした(植民地の従属国は植民地地域であればどこでも行うことができる)。
  • 拡張のアイディアを完了した者は、首都とは異なる大陸の任意の貿易会社内部で請求権の捏造をできるようにした(”Wealth of Nations” を持っていない場合は、植民地地域でもヨーロッパでもない任意の海外の港となる)。
  • スパイネットワーク構築時の距離ペナルティを以前の1/10にした。
  • “Rights of Man” があるプレイヤー向けにさらに追加したものがある。1.19では交易品はローカルな影響を持っている。穀物を産出するプロヴィンスには陸軍扶養限界が+0.5され、鉄を産出するプロヴィンスでは建設速度が20%向上し、象牙の場合はステートの維持費は20%安くなる。
  • また、”trading in good(商品の取引)” ボーナスを強化し、以前よりも倍近く強力にし、いくつかは完全に作り変えた。

2016/11/03追記:コメントにてご指摘いただいた部分を修正しました。また、抜けていた部分を追記しました。

2016/11/05追記:コメントにて “trading in good” について教えていただき、修正しました。

質疑応答

Q1:AIはやっぱり要塞維持費タダのままなの?

A1:いや、要塞維持費についてのAIのチートは廃止した。


来週は、1.19のインターフェースの改良について。

次回:開発日記2016年11月8日

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コメント

  1. いつも楽しみに拝見してます。
    すみませんが訳で2点ほど。

    植民関連はたぶん逆の意味で、人口が増えるほど規模拡大の発生率が下がるということかと。従来は規模が大きいほど拡大発生率が高くなってたため、深く考えずcolonist置きっぱなしで問題なかったので。
    属国関連は、developments由来のdesireが比例的になるということです。従来は100以上で+25、300以上で+50と階段状でした。

  2. もう1点。trading in goodのgoodは「良い」ではなくtrade goodのことです。
    nodeの貿易量で特定のtrade goodの世界シェア20%以上確保した時に付くボーナスですね。

    • ご指摘ありがとうございます。修正しておきました。

      trading in goodについては、goodを「商品」とすると全体では単に「商品の貿易・取引」という意味になって、今度はボーナスがつくことと整合しなくなってしまう気が……。
      でもtrading in goods(財の取引)という言い回しがあって、そう考えるとあえてgoodと単数形にしたというのは「特定の商品」でシェア20%以上という条件にハマりそうな感じもしますね。
      もしかすると「良い」と「商品」のダブルミーニングというのも……。
      とりあえずこの語に和訳を付けるのはちょっと難しそうなので、この部分は削除しました。

      EU4はルールが複雑で、私自身あまりわかっていない部分も多いので、間違いを指摘していただけるととても助かります。ありがとうございます。

  3. ゲーム中で、例えば穀物20%のボーナスは「Trading in Grain」、羊毛なら「Trading in Wool」と表記されてるので「Trading in Good」はそれらの総称です。

    • なるほど、そういうふうに表記されているんですね。記事も修正しておきました。
      たびたびありがとうございます。EU4、本当にいろいろ細かいルールがあるんですねえ……。

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