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「Hearts of Iron IV」開発日記2025年6月2日――アニバーサリーウィークと開発者コーナー

HoI4 開発日記

「Hearts of Iron IV」開発日記2025年6月2日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はロードマップについて。「Graveyard of Empires」リリース後の開発日記です。

前回:開発日記2025年4月28日――1.16.5

開発日記2025年4月30日分はユニットパック「Prototype Vehicles」のアートについての記事となっており、当サイトでは記事にして紹介していません。


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開発日記

開発日記2025年6月2日分は、ロードマップについて。

  • 前回の正式なロードマップからおよそ3年が経過し、「Götterdämmerung」までこれが私たちを導いてきたが、このロードマップを見直すときが来た。「No Step Back」発売直後にこの文章を書いたとき、私たちが意図した主な改善点は以下のものだ。
    • 前線の安定性の改善(NSBで進め、今後も継続予定)
    • 戦略的・戦術的なAIの改善
    • 戦闘計画の改善
  • 「Götterdämmerung」では戦術的前進と装甲戦力の集中をシミュレートするための機能であるForce Concentrationなど、AIに多くの改善が行われた。リリース時には多くのプレイヤーがAIのこうしたアプローチに驚いたが、コミュニティのほとんどがこの変更に素早く適応した。これはよいことだと思う。平均的な難易度や要求されるスキルレベルを上げる可能性のあるAIの機能をイテレーションし続けない理由はない。前線の安定性に関する多くの問題も修正したが、戦闘計画は依然として新規プレイヤーとベテランプレイヤーの間で活用方法に大きな隔たりがあるツールだ。私たちはこれについてかなり深くユーザー調査を行ったが、特殊なケースの処理を改善し、前線の安定性を高める以上の実用的な結果は得られなかった。

AIを導く長期的目標と戦略(NSBでの進捗)

  • AIが長期的な計画を立てる方法について指示するツールの追加はかなり進んだ。AIの意思決定過程について十分な洞察を得られるまで時間がかかったが、現在では多かれ少なかれ改善している。これはAI戦略、デバッグツール、AIとあまり関わりのなかった既存機能とのよりよい統合といった道具立ての改善も意味する。明確な終着点のない目標だが、3年前と比べれば多くのことが改善された。

講和会議の改善

  • 「By Blood Alone」では貢献ベースの講和会議システムが追加され、多くの物語的要求が追加された。ここでの設計アプローチは安定的とは言えず、要点は実装したが、AIの対立については旧システムと同じ罠にはまった。動作が安定するまで時間はかかったが、現在はよい状態にある。

より多くの選択肢を持つ中核的な国家方針ツリーのアップデート

  • これにはいくつか方法があり、ひとつはWar Effortパッチに含まれるメンテナンスアップデートだ。小規模だが、時間をかけてさまざまな国家方針ツリーに相当量のものを追加してきた。第二に、ドイツやハンガリーなどの国家方針ツリーを大規模に見直すことだ。全体として私(注:ゲームディレクターのArheo氏)はこのアプローチに満足している。国家方針ツリーをまるごと作り直すのは、有料リリース以外ではできない。DoD・TfV・WtTのロールインアプローチ(注:おそらくこれらのDLCの本体統合を指していると思われます)はプレイヤーのほとんどに歓迎されている。

大国の外交

  • この設計アイディアは常に国家方針ツリーと衝突する。HoI4はグローバルな物語を動かすラッチ駆動のステートマシンを重ねた戦争シミュレーションであり、そのアプローチを変えることはない。しかしそのためのアイディアを練り上げる過程でさらなる探求の道筋が見えてきている。

マルチプレイやソーシャルレイヤーの改善とサポート

  • キャリアプロフィールのような機能はプレイヤーのエンゲージメントを高めるために設計されているが、コミュニティ内の特定のグループの間で予想外に人気がある。大きな機能追加はないと思うが、なくなることもないだろうし、新たな勲章や略綬をなどのコンテンツを追加し続ける予定だ。

経済に関する意思決定

  • 大きな前進はない。純粋な経済要素をシミュレートしすぎないように注意しながら、HoIの産業経済要素を拡大する中長期的な計画がまだある。

特別計画

  • 「Götterdämmerung」が集大成で、これには満足しているが、そろそろバランスを再検討し、「Götterdämmerung 」のアップデートで追加された多くの技術を取りやめる時期に来ている。

副次的なイデオロギーの差別化、政府形態・顧問・国内政治の改善

  • 私たちはたどり着けていない。ストラテジーゲームでやるには難しい話題で、他のことを優先した。

さらなる国家方針ツリー

  • かなり自明。

防衛戦をより楽しいものにする

  • まだ取り組めていない。HoI4の基礎的な部分が妨げになっていると思うが、ドクトリンや師団設計の変更と合わせて行うことになるだろう。

常備軍の規模を制限する仕組みの追加、特に戦後

  • 優先順位は高くないが、まだ計画中だ。地域に着目した小規模な紛争や拡張でで実験を始めるにつれてより必要になるだろう。

ドクトリンがより強く師団編制に影響するようにする

  • 支援中隊の変更と装備の合理化である程度の成功を収めたが、完了したとは言わない。ドクトリンに関して短期的・中期的な計画があり、より強く師団設計に影響させるのは重要な要素だ。

没入感/ロールプレイ要素、ゲーム内で存在感を示すためのオプションツール

  • 師団勲章、戦闘計画の命名、より深い徴兵のデザイン、MIO、産業特化など、多くのものを追加した。私たちはプレイヤーがこうした機能を使う方法を効率化する必要も認識している。

War Effortアップデート

  • 2022年のロードマップでメンテナンスアップデートの導入について述べ、これはWar Effortアップデートとして行ってきた。War Effortパッチを開始する前に私たちが不安に思っていたこととして、メジャーアップデートに含まれるメンテナンスが減少し、物事を動かしているだけになるのではないかという点があったが、メジャーリリースの規模やその影響に直接の変化はない。以前のロードマップでは古い国家方針ツリーを更新する方法としてWar Effortアップデートを支持していたが、これはWar Effortアップデートの中心的な注目点にはならなかった。国家方針ツリーの開発がコンテンツデザイナーの仕事の大半であることがわかり、反復的なアップデートは現実的に不可能だった。
  • War Effortアップデートは今後も続けるが、何らかの形でそれを構造化し、影響の大きいコミュニティの問題にもっと迅速に対処できるようにしたい。特にコミュニティの問題に対する私たちのアプローチの認知度を高める方法を見つけたい。
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次のステップ

  • 今後数年間のロードマップを以下でお見せするが、以下の計画は具体的なものではなく、約束でもない。
  • 次は南/東アジアで、主に日本と中国を中心とし、太平洋戦争を再活性化させ、これに関するシステムを用意している。太平洋とアジアの戦争はヨーロッパの紛争要素に向けた最近の開発から取り残されている。大まかに説明すると、私たちは陣営の物語要素を発展させ、海軍の管理を改善し、太平洋の戦いで行われた海戦の種類に注目し、海戦の流れにより大きな戦略的物語を加えることを考えている。
  • 長期的には以下のような分野に取り組みたい。

ドクトリンと師団設計

  • こうしたシステムは古く、ゲームプレイを形作る能力をあまり持っていない。こうしたものをうまくつなげてドクトリンが軍の編制と使い方の両方を形作るようにしたい。

生産と産業/経済ゲームプレイ

  • 今後をお見逃しなく。

雪だるまを割る

  • HoIの戦争への盛り上がりは重要だが、私たちはこれまで戦争の小規模な主体に着目したコンテンツを多くリリースしてきた。ゲームには特にうまくかみ合わない要素があり、これをより魅力的なものにし、小さな紛争が勃発しても混乱しないようにするため、戦争のエスカレーションのシステムを検討している。

外交の改善

  • 「Götterdämmerung」ではゲーム終盤の技術が導入され、終戦後もプレイを続ける理由がさらに増えている。私は戦後世界がどのように「崩壊」するかを開発し続け、より現実的な地政学的結果を生み出すとともに、終戦後に新たな、よりシステム主導型の「もしも」の紛争の可能性を生み出したいと考えている。

非史実

  • 非史実にどのようにアプローチするかについて、コミュニティのさまざまなグループ内で激しい分裂が見られる。非史実を作るのをやめることはないが、長期的にはより構造化されたもっともらしい非史実コンテンツを歴史に関連した物語のフックとともに制作する方法を検討している。また、より決定論的な全世界的非史実状況を作り出し、HoIの「半非史実」的な遊び方を生み出すことが可能かどうかも考えている。これは私たちが提供する非史実のコンテンツをの楽しい部分を捉えつつ、史実シナリオがもたらす決定論の利点も保つものだ。
  • 最後に、私たちは「カントリーパック」と「ユニットパック」と呼んできたものを発売し続けるが、含まれるもの・含まれないものをより明確にし、その範囲を調整する必要がある。今後はカントリーパックの開発により多くのリソースを割き、拡張と同じくシステム的な変更を盛り込むつもりだ。

9周年に関するお知らせは省略します。プレゼント企画のようなものをやっているようです。

また、9周年記念ということでHoI4がセール対象になっているとのこと。


次回:開発日記2025年6月12日

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コメント

  1. いよいよ日本リワークか
    日中+海軍リワークの大規模DLCと東南アジア諸国の小規模DLCって感じかな

  2. ついに我が祖国日本と中国を中心としたアジアと太平洋戦争のリワークするDLCが発売される日がきます。この日を待ちわびていました(詳しい情報はまだですが)。

  3. 日本が来るなら必然的にその次はアメリカ、北米リワークになるのかな?

  4. >「Götterdämmerung」が集大成で、これには満足しているが、そろそろバランスを再検討し、「Götterdämmerung 」のアップデートで追加された多くの技術を取りやめる時期に来ている。

    『転進』ってやつっスね

  5. 後数年は開発するつもりなのワロタ
    日中の次は英米仏を順番にリワークするんかな

    • そこはEU5の開発が始まった時点で分かってたことだから…
      まあEU5の次がHoI5だとすれば初期のDLCのリワークが終わってちょうどいいぐらいのタイミングで切り替われそうではある

  6. 肝心のシステムほったらかし続けNFやオルタヒストリーに力入れるここ数年の風潮は焦点ズレ続けてた気がする
    MtG以来行われていない海軍リワークなんて数年前に行われてしかるべきだろうに
    膨大なNFツリー実装します!これ踏むと凄いバフが貰えます!中核がこんなに貰えます!はちょっと一旦立ち止まった方がいい
    本来NFはこんなに前に出てこないはず

  7. ユーザー作成のMODで分かるようにNFは比較的手軽に拡張できる要素なんだよな
    問題は手軽すぎて開発陣ですらそちらに流れてしまった
    本来はもっとベース部分での拡張こそ開発の仕事なんだが作業人数足りないからコンスタントにDLCが作れない結果が今

  8. そうかい俺はNFガン積みが好きだぜ

  9. 中華の軍閥が増えたりするのかなぁ。
    日本は、内戦無しで文民統制回帰、立憲民政党・立憲政友会・社会大衆党の選択肢から選ぶとか共産は天皇制共産主義とかの選択肢があったりして。

    後は、コンゴ枠みたいな扱いで朝鮮や台湾にも設定があるのかな?

  10. パラドhoi開発チームって数人体勢なんじゃなかったっけ?下手すると大型modより開発人員いないんじゃない?

  11. 直近のDLCがアレだったのもGötterdämmerungの開発遅延が一因だったらしいし想像以上に開発力低下してるみたいなんだよなあ…
    この状態で日本の新DLCが出ると言われても正直不安としか

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