「Stellaris」の新DLC「The Machine Age」発売は5月7日!

「Stellaris」開発日記#43――没落した帝国

Stellaris 開発日記

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パラド社発の宇宙4Xゲーム「Stellaris」の開発日記#43が更新されていましたので、その内容をご紹介。今回はハインラインパッチとコンテンツDLCの内容について。DLCがまた出るようです。

前回:開発日記#42――ハインラインパッチ(パート3)


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概要

開発日記#43は、ハインラインパッチとコンテンツDLCの内容について。

  • ハインラインパッチと一緒に出るコンテンツDLCの一部の内容を公開することにした。このDLCは完全な拡張ではなく、ゲームの特定の部分に焦点を当てたイベントとスクリプトされたコンテンツの小パックだ。以下で有料と明示されていない内容はハインラインパッチに含まれるということに注意してほしい。DLCの名称、価格、発売日などは将来の開発日記で述べる。

没落した帝国

  • 没落した帝国は、「Stellaris」の設定の中で私(注:ゲームディレクターのWiz氏)のお気に入りだ。先行する帝国のアイディアは、数千年続き、かつては銀河に版図を広げたが、その栄光も今では弱まり、彼らの偉大な進歩は忘れられたが、古い艦隊の力と技術は依然としていかなる新興帝国よりもはるかに上回っているというものだ。そして、自ら孤立した年月によって道徳と野心が歪んでしまった、銀河の不可解な参加者でもある。
  • 私にとってこれは、ファウンデーションの銀河帝国やバビロン5のヴォーロン帝国やシャドウを思い起こさせるものだ。だが、没落した帝国の実装は私のビジョンに全然マッチしなかった。最初は完全に受動的にしていたが、開発の終盤になって一新され、いくつかの基本的なパーソナリティが与えられて特定のタブーの執行者という目標を設けた。こうした目標は新たなプレイヤーにとって忘れられない経験をもたらした(聖地への軽率な入植の話を何度も見た)し、これによって、没落した帝国はかなり予測可能な動きすることが必要となったが、一旦動きを理解されると、彼らは取るに足りないプレイヤーに成り下がってしまった。
  • こうした理由で、没落した帝国に肉付けし、予測不可能な要素を追加することは、私がゲームディレクターになってからの優先度リストで高い順位にあり続けてきたし、これはハインラインパッチと、これと一緒に出るDLCの目指すところでもある。

眠れる者たちの覚醒(無料の内容)

  • 没落した帝国の「覚醒」というアイディアはdoomdark(Henrik Fåhreaus)が開発中に何度も言っており、面白いと思っていたが、最終的に時間の関係で削ることになった。ハインラインでは、すべての没落した帝国が特定の外部要因の結果として覚醒する可能性がある。
  • 没落した帝国が覚醒するための正確な条件や確率は彼らの価値観によるが、以下に例を挙げる。
    • ゲーム終盤の危機で彼ら自身や銀河が脅かされる
    • 通常の帝国があまりに強くなる、もしくは技術的に進歩する
    • ほかの没落した帝国が通常の帝国に打ち負かされる
    • ほかの没落した帝国が最初に覚醒する
  • 没落した帝国が覚醒するとき、彼らのパーソナリティ、政府、国家タイプは変化する。それまでの艦船の建造、入植、征服の制限は撤廃され、覚醒した帝国(Awakened Empire)と私たちが呼ぶものになる。
  • 覚醒した帝国は次のようなパーソナリティを持つ。
    • 武闘派な偏屈者は、再征服を目論む強行論者(Jingoistic Reclaimers)となり、銀河を征服しようとする。
    • 聖地の守護者は、教義の執行者(Doctrinal Enforcers)となり、銀河を彼らの教えに改宗させようとする。
    • 謎の観察者は、善意ある干渉主義者(Benevolent Interventionists)となり、他のすべての帝国に銀河和平条約への加入を強制しようとする。
    • 知識の番人は、用心深い規制者(Watchful Regulators)となり、他のすべての帝国に自らの技術的優越を受け入れさせようとする。
  • 覚醒した帝国は素早く拡大し、周辺星系に入植し、要求を受け入れない種族を征服する。いずれの場合でも、プレイヤーは彼らの怒りを回避することができる。これには彼らの従属国になるのを受け入れることになるが、4つのパーソナリティそれぞれに特殊な従属国の形態がある。
    • 再征服を目論む強行論者は隷属国(Thralls)を持つ。これは入植はできないが、隷属国同士で互いに戦うことはできる属国だ。
    • 聖地の守護者は自治領(Dominions)を持つ。これは精神主義的な価値観と政体を強制される属国だ。
    • 善意ある干渉主義者は加盟国(Signatories)を持つ。これは戦争・奴隷化・粛清はできないが、それ以外は独立している従属国だ。
    • 用心深い規制者は衛星国(Satellites)を持つ。これは研究点の一部を宗主国に上納することを義務付けられ、すべての人工知能を禁止される。
  • 没落した帝国が一旦覚醒すると、彼らは銀河への野心を達成するか、下位種族の連合によって打ち負かされるまで止めることはない。ゲーム終盤の危機や天上の戦いの始まり(以下で述べる)のような、彼らの計画を変更させるイベントがいくつかあるだけだ。

パーソナリティの変更(無料の内容)

  • リリース時に作った4つの没落した帝国のパーソナリティのうち、知識の番人と謎の観察者の2つはきちんと動作していない。聖地の守護者と武闘派な偏屈者は、プレイヤーに対して特定の空間を制限している。サイズ20のガイア型惑星があるところであっても、プレイヤーは最終的にいつも別の方向へ拡張していくだろう。しかしながら、知識の番人と謎の観察者はプレイスタイルを制限している。銀河に知識の番人がいることはわかっていても、知性のあるロボットについては、没落した帝国を相手にできるようになるまで忘れているだろう。生成される没落した帝国が適したタイプになるよう祈る以外に、これについてプレイヤーが他にやれることはほとんどないので、これは全然面白くないし、究極的には勝手な方法でプレイヤーの戦略を制限しただけだった。
  • こうした理由で、知識の番人と謎の観察者を改造することに決めた。
  • 覚醒していない間は、彼らは「下位の」帝国の行動全体を制限することに対して関わらない。代わりに、彼らは特定の目標や野望を追い求め、ときにはまさに「下位の」帝国との関わりが必要になることもある。こうした目標や行動は要請や要求の形式を取る。知識の番人や謎の観察者との通信を確立した場合、彼らはしばしば接触してきて任務を与える(例えば、彼らの種族の分離主義勢力を追い詰めろとか、彼らの古い植民地から技術の秘密を取り戻せというもの)か、要求をしてくる(例えば、Popsのひとつを彼らの「銀河の保護領域」に移す)。任務を達成すると、評価が改善したり、報酬がもらえる(技術や没落した帝国の艦船のような)。繰り返し彼らの要求を断ると、戦争になるだろう。
  • この2つが覚醒した場合は、覚醒前の特徴をいくらか帯びる。善意ある干渉主義者は銀河に平和を強制しようとするし、用心深い規制者は技術的な進歩を制限しようとする。また、彼らは銀河の危機に際して防衛の第一線としても活動し、存在に関わる脅威に対して下位種族を統合しようとする。

新たなデザイン(無料の内容)

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  • 細かいことだが、没落した帝国について私が気になったのは、固有のデザインがないことだ。すべての没落した帝国が同じアバターや見た目(?)を使っており、彼らの艦船は通常の帝国の100年くらい前に建造されたであろう艦船にも劣る。ハインラインではこの問題に対処するため、没落した帝国の価値観ごとに固有のデザインを使うことにした(覚醒後はそうしたデザインのものを生産するようになる)。
  • 例えば、知識の番人は遠くから敵を攻撃できるエネルギー兵器を独占的に搭載できるし、武闘派な偏屈者はアフターバーナーと投射兵器の組み合わせで敵に接近して至近距離から敵を打ち破る。さらに、タイタン(Titans)というまったく新しい船型を導入し、没落した帝国だけの新たな武器とする。タイタンは巨大な船で戦艦数隻と同等であり、極めて頑丈で、致命的な兵器を多数装備している。これは没落した帝国の初期の艦隊に時折見られるが、覚醒後は一定数まで建造することができるようになる。

天上の戦い(The War in Heaven、有料の内容)

  • ひとつの没落した帝国が覚醒すると起こることについては述べたが、ではふたつなら? DLCでは敵対する価値観を持つふたつの帝国(例えば排外主義者と需要主義者)が覚醒すると、天上の戦いイベントのトリガーとなる。これは覚醒したふたつの帝国が銀河の運命を賭けて戦争を起こすイベントで、下位種族はどちらかについて戦うことになる。すべての帝国には次のような選択肢がある。すなわち、ふたつの帝国のどちらかに勝利を賭けてつくか、中立国家の連盟に加入するか、または戦争になったら踏みつけられる覚悟で両方と戦うか、孤立するかだ。
  • 通常の戦争とは異なり、天上の戦いは大変動をもたらすイベントで、多くの植民地が占領されるか、多くの戦いに勝利するまで終わらない。どちらかの覚醒した帝国が勝利するか、どちらも征服されるまで続く死闘となる。どちらかの覚醒した帝国が勝利した場合は、その帝国は支援してくれた帝国に厚意を示すだろうし、敵対した帝国に対しては容赦しないだろう。

来週は、宇宙の生命体について。

次回:開発日記#44――宇宙生命体の改良

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